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2010-10-08

長い一日(5) 予想だにしなかった収穫

しばらくして、印刷所の担当者さんから電話がかかってきた。データに不備があったという事だが、症状を聞いて驚いた。今まで入稿していたのと全く同じやり方なのに、このままではキャンバスサイズが狂っていて印刷出来ないという。どうやら、先日知ったIllustrator CSのpdf化バグに原因があるらしい。ただ、ai形式で入稿すれば問題無く行ける筈、という事らしい。それほど大した問題では無く安堵する。

が、ここで更なる問題が発覚する。注文者がクライアントさんの名前になっている為、僕がネットから入稿する事が出来ない。この辺りは完全にシステマイズされている為、どうにもならないのだ。こんな事なら、データ制作者の欄を僕にしてもらえば良かったと後悔。もう一つ言えば、最初の入稿時にaiデータも予備で入れておけば良かっただけの話なのだ。時間を急くあまり、予備を入れなかった僕の判断ミスだ。やる事なす事裏目に出る。

こうなっては仕方が無い。ノートPCを担ぎ、カッパを着て再び印刷所へ向かう。それにしても、今までも同じ症状が出たpdfデータで入稿していて、一度も問題が無かったのに、何で今回に限って。

20時過ぎ、再び印刷所。昼と同じスタッフさんが控えていて微妙に気まずい。電話で説明をしてくれていた、女性スタッフのOさんが対応をしてくれた。幸い、その場で一通りデータチェックをしてくれるとの事で、何とか今日中に入稿を済ませる事が出来そうだと安堵した。ついでなので、色々と疑問に思っていたことを質問してみる。

  • aiデータ入稿時、画像はリンクか埋め込み、どちらが多いですか?
    「リンクのほうが多いですが、トラブルが多いのもリンクのほうです(リンク消失など)」
  • そういう意味では、一番安全なのはpdfですよね、勝手に埋め込まれるし。
    「そうですね、でも今回のようなトラブルも起こるみたいですね」
  • オフセットとオンデマンドではやり方が違うんですか?
    「基本的にはどちらもInDesignに貼り付けて出力するんですが、機材に差があるのかもしれません」
  • Illustrator CS5って重くないですか?
    「先月購入したMacで使っていますが、今の所は重いと感じた事は無いですね」

こんな感じで狂う。

もののついでに、トラブルの元になったpdf化バグについて、僕のノートPCで実践して症状を確かめて貰った。Oさんはこのバグを知らなかった(というより、印刷所内でも知られていないバグだったらしい)そうで、衝撃を受けていた。印刷所推薦の手順では、原稿サイズを越えても裁ち落しされず、キャンバスサイズが狂うのだ。その後、幾つか二人で検証して、『新規書類を作る際にトンボを含めたサイズを指定し、『オブジェクト』→『トンボ』でトンボを切ると綺麗に収まる』事が判明。何故CSだけ、こんな手間が必要になるのか。

最高。

と、バグ検証で盛り上がっている間に、何とゲラ印刷を1部サービスして貰える事になった。これは全くの想定外で、とても有難いサービスだった。まさに刷りたてホヤホヤの印刷物を見られるのは結構感動的だ。何となく、自分が作ったデータだとは思えなかったり。

こちらの印刷所は随分前からお世話になっていて、どのスタッフさんもいつも丁寧な対応をしてくれているのだが、今日対応して貰ったOさんは今までで一番親切丁寧で、知りたい事をパッと教えてくれる、素晴らしい接客対応だった。腑に落ちまくりの1時間、本当にお世話になりました。これでようやく、グッスリ眠れる。

長い一日(4) 地獄の知らせ

事務所への帰り道、久々に按摩師のKさんの診療所へ立ち寄った。夜に顔を出したのは初めてだったが、患者さんも多く繁盛(?)しているようだった。KさんもIさんもイキイキしていて嬉しい。また近々チラシの打ち合わせをする予定だ。

30分ほどで事務所に帰還。これでようやく、このタイトロープにもケリが付くかなと安堵した瞬間、携帯が鳴った。会社案内を依頼されていたクライアントさんからだ。この時点で、もう嫌な予感しかしなかった。入稿完了のメールは入れていたし、返事もちゃんと帰ってきていたからだ。その後にやってくる連絡と言えば。

悪い予感は的中した。入稿したデータに不備があったとの連絡が、クライアントさんのほうにあったらしい。今回、印刷注文は僕ではなく先方にお願いしていたので、連絡も全てそちらに行っているようだ。何がマズかったのかを聞いてみるが、今一つ原因が見えてこない。頭を抱えながら、印刷所へ電話を入れた。タイムリミットは、あと5時間。

長い一日(3) 振り返ればそこに

取り敢えず一息つけたので、最寄りのスーパーへ立ち寄る。耳栓がボロボロになっていたので購入し、ついでに事務所用のオヤツや食料を買い込む事にした。おかずが足りない時の逸品を探していた時、そういや最近、キムチとか食べてないなあと思い漬物コーナーへ。僕はビネガーに強い拒絶反応を示すので、それらが混入されていないものは無いかとじっくり品定めをしていた。そこへ後ろから「お兄さん、キムチやったらこれがお勧めよ」との声が。

振り返ると、全く知らないオバチャンが居た。久々に出会う、世話好きの知らん人だ。オバチャン曰く、「私、ここのコーナーの一通り全部食べたけど、これが一番やったわ」と自信満々、「って、私ここの回しもんとちゃうけどね」と笑いながら腕をポンポン叩いてきた。こういうオバチャン、嫌いじゃない。

成分を見ても、ビネガーらしき文字は見当たらない。先に見ていたキムチには全て入っていたのだ。ひょっとしてこれは、神の思し召しか。そこまで言わはるんやったら、信じてこれ買わせて貰いますわ、とお礼を言って別れた。良いオバチャンだ。

長い一日(2) 雨雲とのデッドヒート

会社案内のゲラ刷りで入稿をしなければならないのだが、先方からの最終チェックの返事がまだ来ない。入稿トラブルなども考えて、出来れば午前中に返事を貰いたかったのだが仕方無い。ひたすら待機。今回はデータ量が多いので、DVDにでも焼いて直接印刷所へ入稿しに行く予定だ。ついでにオカンのお使いにも行く。今日は夕方から雨なのだが、それまでに大丸へ行かねばならないのだ。

結局返事が来たのは15時。空がかなりヤバい事になっている。まずは印刷所だ。データチェックにはそこそこ時間がかかるので、出来れば1分でも早く入稿したい所。日付をまたぐ頃に「データが変です」とか言われたら、泣くしかない。原チャでゴー。

入稿は無事完了(何故かMacでDVDが読み込めず焦った)、そのまま四条烏丸の大丸へ。と、錦の商店街辺りでMKのワゴンタクシーが2台止まって荷下ろしをしていた。ロケだ。どうやらこの近くの店で取材があるらしい。巻き込まれたら動けなくなるので、急ぎ駐輪場へ入る。やれやれとヘルメットを片付けていたら、警備員さんが「あと1時間くらいで振り出しそうやねえ」と声をかけて来た。

10分で用事を済ませ、再び駐輪場へ。バイクに荷物を置こうとした瞬間、頬に嫌な感触が。雨だ。ヤバいシャレになってない。とにかく急いで戻らなければ。幸いこれから東へ戻るので、雲の流れに逆らわずに済む。急いで道路へ飛び出した僕を待ち構えていたのは、ロケのカメラだった。

その昔、地方テレビ局でカメラアシスタントのバイトをしていた僕。今でも大抵の事は覚えている。カメラ上部の赤いランプは、テープが回っていることを伝えるシグナルだ。そしてそのカメラは、二人の女性出演者の間から僕を真正面に捉えてしまっていた。勢い良く近づいてくる、バイクに跨った僕を。

カメラアシスタント時代、フレーム内に入り込む事は『死』を意味した。こういう時は、極力自然にフレームから離れていくのが最善なのだ。立ち止まらず(立ち止まるのは最悪)、無関心で離れる。音声のIさんが教えてくれた事を、知らず10年越しに実践していた。あのテイクがボツになったかどうかは解らないが、やれるだけの事はやった。申し訳無いが、今の僕には雨の方が心配なのだ。さらばロケ隊。

雨が僕に追いついたのと、僕が荷物を届け終わるのは全くの同時だった。命拾いしたとしか言い様が無い。

長い一日(1) 腰騒動再び

東洋医学万歳。

やらなければならない事が沢山あるのだが、腰があと一歩で決壊、という所まで来てしまったので整骨院へ。しばらく行かなかったものだから全快したと思っていた先生が驚いていた。僕もここまで悪くなるとはと驚いている。

先生は気さくな方で、結構強めの按摩をしながらでも普通に会話してくれる。こっちのほうが声が出なくなりそうだ。これだけ毎日揉んでたら疲れるでしょう、でも自分で自分を揉めないから辛いんじゃないですかと聞いてみたら、先生曰く「いや、そこまででも無いですよ、よっぽど疲れたら余所に揉んで貰いに行きますし…大抵実験台にされるんですけどね」と。先生でも先生にかかるものなのか。

また、ストレッチに関しても重要な話を聞かせて貰った。「ストレッチやる時は、ずっと呼吸出来てないと意味無いですよ」だそうだ。今までストレッチは、息が止まりそうな位しっかり伸ばす事ばかり意識していたが、そういうもんじゃ無いらしい。「ヨガと一緒でね、呼吸出来てる事が大事なんですよ」と。あ、その話ヨガのHさんに聞いたことがある

30分ばかしの極楽タイムを経て、再び戦場(事務所)へ戻る僕。残る作業はあと少し。その、筈だった。

何故マスメディアが衰退していくのか

とても解りやすいマスコミ衰退論。今日久しぶりにワイドショーなるものを見てしまったが、大袈裟な演出やコメンテーターの反応にとても萎えた。とにかく視聴者を煽れればそれで良い、という魂胆しか見えてこない。こんなん真に受けてたらアホになる。ニュース番組が低俗になるって最悪じゃないのか。最近じゃ深夜ニュースもこんなんばっかりだが。

逆に、記事の中でも出てくる、NHKの『ターゲットをかなり限定した番組』作りには、強い共感を覚える。最近では民放よりもNHKのほうがよっぽど目新しい事をやっているし、中身も面白いものが多い。『東京カワイイ★TV』なんか、ウチのオカンでも釘付けになっている。個人的に一番好きなチャンネルは、NHK教育だ。

中国人初のノーベル賞

こちらもおめでとう。やるなあノーベル賞、このタイミングでこの受賞は大きい意味を持つ。痛快だ。これをキッカケに、ある意味北朝鮮に並ぶ中国の内情が世界発信されることを切に願う。この国の政治は狂っている。

こんな事平気でする国だからなあ。

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