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2011-11-03

洞窟物語のウラガワ・イベントレポートについて

洞窟物語のウラガワのウラガワレポートは、2011年11月3日の日記に掲載されております。この日だけ上下の並びを変更して掲載しておりますので、上から順番にお読みください。各記事を個別に読みたい方は、以下のリンクからどうぞ。

また、このレポートは、イベントの中での補足やネタを紹介しています。イベントの中身そのものについては、既にまとめて頂いているメディア・有志の方が居られますので、是非ご覧ください。

洞窟物語のウラガワのウラガワ・イントロダクション

天谷君(天谷大輔/Pixel/A君)

専門学校1年の時のクラスメイト。作曲が出来、絵が描け、話も創れ、プログラミングまで出来る希少な人材だが、ゲームの知識にかなり偏りがある。天然で逸話には事欠かない。『洞窟物語』の生みの親。学生時代は大阪の寮に住み、卒業後は京都にて普通のプログラマとして就職。今年会社を辞め、世にも珍しい個人事業主のゲーム開発者となる。定期的に危ないネタを出す。神経衰弱は娘さんの方が強い。

PANDAさん

『LA-MULANA』を作ったNIGOROの本体である、株式会社アスタリズムの社長さん。天谷君とPANDAさんがtwitter上で座談会でもやる?という話をしてる時に、軽いノリで通訳やりましょうか?と声を掛けたらあれよあれよと言う間に東京へ行くという話に。非常にフットワークが軽く、『冗談音楽』が大好き。ゲーム歴は(他の3人と比べると)長くないとの事。NIGOROの3人と正面切って戦える程度に濃い。

ならむらさん

『LA-MULANA』を作ったNIGOROのボスで、GR3時代から知っているMSX信者の僕にとっては神様。本業はグラフィックデザイナーさん。2回目のPANDAさんとの打ち合わせで、普通に後ろに立っていた。ちょっと待って心の準備が。天谷君と並んで写ってる写真を見ただけでも失禁モノだったのに、まさか一緒に並んでイベントに出る事になろうとは。意外だったのだが、プログラミングはMSX-BASIC止まりだそうだ。ツッコミ鋭くボケも過激なオールラウンダー。全身全霊をかけてふざけるタイプの大人の人。

サミエルさん

同じく、NIGOROの神様。プログラマ/サウンド屋さん。イベント当日の楽屋でお会いする。非常にアグレッシブでマニアックな兵庫出身の漢の人。「アマ(尼崎)の小学校では、おもろいヤツこそが正義やった」等、あまりにも発言がコアで面白過ぎるので、後程まとめてご紹介する。バックスプレッドにスネークオプション派。

naoさん

天谷君の寮生活時代、隣の部屋に住んでいた超人でプログラムの師匠。ずば抜けた技術力を誇っているが、ルーツは意外にもMSX。学年が一つ上なので、最近までずっと一つ年上だと思っていたのだが、実は飛び級だったそうだ。学生時代、僕は数回しか話した事が無かったのだが、偶然僕の記事を読んでいてくれた事で記憶が繋がったようだ。


ナオクさん

洞窟物語のデバッガ隊の一人。ストーリー部分の補完で大活躍。実はこのイベントが開催されるまで、実際に会った事が無かった。天谷君も、ごく最近Skypeで初めて対面を果たしたそうだ。とても良い絵を描かれるので、てっきりそういう仕事をされているのかと思ったら、全く別の仕事をされていた。意外。

虎いさん

洞窟物語のデバッガ隊の一人。誤字脱字チェックとバグ検証で大活躍。恐らくデバッガ隊の中で一番クリア回数が多い。実は僕も天谷君も、ネットでしか会った事が無い。いずれデバッガ隊で集まって、BBSログを読みながら飲み会をやりたいと思っている。

BA2氏

デバッガ隊の一人で専門学校1年の時のクラスメイト。洞窟物語における爆発全滅エンドの提唱者。天谷君とはまた全く異なるセンスと世界観を振り回し、人々を笑いの海に沈めて来た男。言い回しの神。天谷君とタッグを組んで、『愛していると言ってやる!』『めがね』『死ね死ねギャラクシー』などを手掛ける。本職はプログラマ。

僕(Shuhei Miyazawa/くろいひと)

小2でMSXと出会い、そこからPCの世界へ転がり込んだ器用貧乏。プログラマ志望→サウンドへ逃避→何故かWebデザイナーとして細々生きてます。凡人です。『くろいひと』の由来は、学生時代に黒い服しか着てなかったから。色オンチなオタクだったんです。『めがね』の音楽は僕が作ってます。

晴海への置き土産

起床から数分後、僕はホテルの前をダッシュしていた。

嫌な予感がして目覚ましよりかなり早く目が覚めたのだが、しっかり的中、革靴が無い。今日のイベント本番で、ちょっとは小マシな格好をと持ってきた服と革靴。まだ2回くらいしか履いていない、あの革靴。新幹線に遅れそうになって、志津屋のサンドイッチ袋に無理やり詰め込んだ、あの黒のホーキンス。昨日晴海の夜景を撮影した時に、カメラの土台にして安定させた、僕の数少ないオシャレアイテム。

そう、そうなのだ。昨日あまりにも夜景が綺麗で、おかしなテンションで撮影し続けた時までは靴を持っていた筈なのだ。急いで撮影ポイントへ向かうも、そこにはゴミひとつ落ちてはいなかった。晴海の清掃優秀過ぎ。首をたれてホテルへ戻る。戻る際にコンビニでスーパーハードジェルを買う。これも持って来るのを忘れたのだ。

都合、僕は普段のカッコで出演する羽目に。まあそんなに変なカッコではないし良いか、と開き直った。あと、あの靴、やたら靴擦れしたしなあ。それにしても、橋の袂でビニール袋に入った革靴を見つけたりしたら、相当怖いやろうなあ。さようなら僕の革靴。元は全然取れなかったけど、東京で元気にやってくれ。

やってきてしまったお台場

革靴を失った今、この手に抱えている大量の着替えの内、半分は意味を成さなくなった。革靴に合わせたコーディネイトだったからだ。ただ重いだけの洋服と、1日数時間しか起動しない17インチノートPCという最悪にテンションの下がる組み合わせの手荷物を抱え、目指すは汐留、ゆりかもめ。

数えてみたら、お台場に足を運ぶのは実に10年振り。確かあの頃は、まだそんなに建物も無く、だだっ広い感じで、ネオジオランドなんかが健在だったと思う。随分建物が増えたなあと思いながら、お台場海浜公園より徒歩でパレットタウンへ。見覚えがあるような無いような、と思っていたら、ハッキリ記憶の残っている場所に辿り着いた。トヨタのショールームだ。一気にテンションが上がる。

懐かしいな…と思いつつ眺めていたが、目的地のカルチャーカルチャーはこのショールームの向こう側。そして、そこに通ずる道は、全て閉じられていた。自動ドアが動かなくなっているのだ。何だこれ。ここ封じられたら、どうやって向こう側に行くんだ。新手の嫌がらせか。半泣きで天谷君に電話。どうやら一カ所だけ、自動ドアが開くらしい。やっぱり新手の嫌がらせじゃないか。誘導されるままに移動するも、そこの扉は開かない。おかしい、おかしいと思って聞いてみたら、基準していた駅が、僕は『お台場海浜公園』、天谷君は『青海』だった。つまり、南北が真逆だったと。

程無く、カルチャーカルチャーの楽屋に到着。僕の人生において、最も『濃い』一日が始まろうとしていた。

洞窟物語のウラガワのウラガワ・開場前編

ようやっと辿り着いた、『TOKYO CULTURE CULTURE』。広い。解っていた事とはいえ、広い。設備もしっかり整っている。ここであのデイリーポータルの鬼才達が日がなトークショーをやっているのか。高校球児における甲子園的な面持ちで楽屋へ向かう。天谷君とNIGOROの皆さんがそこに居た。

天谷君にノートPCのアダプタを借りながら朝食。人生初のレッドブルも頂く。「今日は裏方」と話すサミエルさん、司会をして頂くフリージャーナリストの池谷さんと名刺交換。「そういやまだ、名刺交換してなかったですよね」と天谷君もサミエルさんと名刺交換。

次の瞬間、肩ごしのノールックパスで、天谷君がサミエルさんの名刺を足元のゴミ箱に叩き込んだ。

楽屋が一つになった。天谷君の天然が、顔を合わせたばかりの我々を一つにしたのだ。そこに関西関東の垣根は無い。叫ぶサミエルさん、頭を抱える我々。「いや、サミエルさんの肩書を見ようと思って…」と言っていたが、どうやったら名刺交換でそんな軌道を描けるんだ。うん、今日のイベント、多分大丈夫だ。

良い感じに場が暖まった所で、NIGOROの皆さんにMSX話を振ってみた。鋭く反応するサミエルさん。「ゲームっつうのはパッドや無くて、キーボードでするもんでしょ?」、嗚呼、間違い無い。この人、MSXの人だ。そこから一気に『IF-SEGA経由のサターンパッド』なんて話が出てきたが、天谷君以外の全員が付いてこられてる。おかしいぞこの空間。

以下、濃い楽屋のダイジェストをどうぞ。解らない人はスルーして下さい。

  • ならむらさん「USBのパッド変換器は安物だとレイテンシが…」
  • サミエルさん「キーボードのほうがコマンド入力しやすいし、レイジングストームまでなら出せる」
  • ならむらさん「まあ、立ちスクリューくらいなら…」(僕も同意)
  • サミエルさん「エンターキーじゃなくてリターンキー」
  • ならむらさん・サミエルさん「子供にはMSXでスパルタ教育」
  • ならむらさん「LA-MULANAは最初、画面切り替えではなく8ドットスクロールだった」
  • 天谷君「1ドットスクロールじゃダメなの?」 サミエルさん「MSX嘗めとんか!」
  • サミエルさん「1ドットスクロールと言えば、テセウスは超難解版もクリアした」
  • ならむらさん・サミエルさん「星のスクロールはキャラクタの書き換え」
  • ならむらさん「画面の端っこにこう、マスクをかける為の黒いスプライトを並べて…」
  • サミエルさん「グラIIIはバックスプレッドにスネークオプションが最高」

何時代の会話だこれ。MSXの話で盛り上がれたのなんて、いつ以来か思い出せない。更にサミエルさんの「最初に買ったコンシューマ機はNEOGEO」発言で大興奮。実は僕も最初に買ったコンシューマ機が、NEOGEOなのだ。まさか同じような経緯を持った人が居たとは。MSX→NEOGEOって。ちなみに、最初に買ったソフトは、サミエルさんが『龍虎の拳』、僕は『餓狼伝説スペシャル』だった。

程無く、天谷君のプログラムの師匠であるnaoさんも到着。実は僕、話すのは専門学校1年の時以来だ。きっと覚えてないだろうなあと思いながら話していたのだが、ふと僕の記事をトラックバック(+はてブ)してくれていた事を思い出して告白してみたら、「あ!」とnaoさんの記憶が繋がった。凄く嬉しい。

また、ナオクさんとも会う事が出来た。デバッグ掲示板で1年以上やり取りをした仲間なのだが、実際に会うのはこれが初めて。天谷君も、つい先日Skypeで初めて顔を合わせたらしい。発掘された掲示板のログ、ナオクさんもしっかり読み直したそうだ。お互いグッと来るものがあったが、一番大変だったのは天谷君だと思う。

会場の設営に入りながら、気になった事を聞いてみる。今日のイベントは、プレイヤー向けのトークなのか、開発者向けのトークなのか。前者ならば、キャラクターの背景や天谷君の世界観の話をメインにしたほうが良いだろうし、後者ならば操作系統の話やレベルデザイン等の話がメインになる。PANDAさんからの返答は、「会場の空気見て考えましょう」だった。確かにこればっかりは、見てみないと解らない。ニコ生の反応も気になる。

程無く設営も終わり、会場のカーテンが引かれる。11時、お客さんが並び始めたとの連絡が。PANDAさんが楽屋のカーテンを何となく開いた瞬間「ヤベェ!」と叫んだ。僕らもコッソリ覗いてみたら、そこには長蛇の列が。チケット完売で当日分も無くなったとは聞いてたけど、実際お客さんの数を目の当たりにするとビビる。大体、僕らもNIGOROの皆さんも、こういうイベントをやるのは初めてなのだ。

天谷君もカーテン越しに外を覗きに行く。数瞬後、連れ去られた子犬のような表情で「怖い~」と震えながら帰ってきた。楽屋大爆笑。何故この時カメラを構えておかなかったのか。あまりの恐怖で、ホワイトボードに絵を描き始める天谷君。便乗してならむらさんも絵を描き始めた。二人とも、下書き一切無し。凄い速さで描きあげていく。この絵、後に名言を残すキッカケとなる。

僕はまだ顔を知られていない(別に知られても何の問題も無いのだけれど)ので、開演前の会場を撮影して回って楽屋で報告して回ったのだが、その中で親子4人で参加して頂いているお客さんを発見。後程解ったのだが、実はこのご家族はゲーマー一家で、最初に開発室Pixelを探し当てたのは、何とお母さん(いかちゃん時代)。兄妹は小学生だそうで、お兄ちゃんが誕生日プレゼントとして、このイベントに参加したいと言ってくれたのだそうだ。

これを聞いて、「プレーヤーの年齢層が幅広いとは聞いてたけど、まさか家族で…」と天谷君大歓喜。ならむらさんが、「こりゃひょっとすると、キャー天谷サーンとか黄色い声出るで」とニヤニヤしている。NIGOROの場合だとどうなりますか、と尋ねたら、「ヴォーってなるに決まってるじゃないすか、ウチの客層に家族連れとか居ると思います?」とサミエルさん。僕、そのイベント行きたい。

12時。間もなく、イベントが始まる。楽しい楽しい一日が。

洞窟物語のウラガワのウラガワ・本番檀上編

始まってしまえばそれほど緊張も無い。僕の出番は第2部からなので、第1部はカメラマンとして徹する事にした。会場を見渡してみると、大体20代くらいのお客さんが多そうな感じだ。そして、思ったより静か。黄色い声も、ヴォーという雄叫びも無かった。みんな凄くマジメに話を聞きに来ている感じ。やや固い空気と言えるだろう。

イベントを見られた方なら何となく想像出来たとは思うのだが、今回のイベント、台本があるようでほとんど無い。三部構成で、最低限度の流れはあるのだが、事前の打ち合わせで「カッチリ決めるより遊びがあるほうが絶対面白いから、合間合間の部分はその場の流れで」とPANDAさん。なので、とにかく天谷君と二人で過去のデータを大量にサルベージし、毎夜GmailやSkypeでネタ出しを行っていたのだ。年表なんかも作ったりしたが、これはまたいずれ。

最初に場が和んだのは、ニコ生が表示された時だった。突発的なコール&レスポンスが生まれて、会場が笑いに包まれる。これも全く打ち合わせ無し。どのタイミングでニコ生が来るか、しっかり決まっていなかったのだ。ちなみに、ニコ生だとお客さんの声はかなり小さく聞こえたが、マイクバランスの加減で小さく聞こえるだけで、実際はかなり大きな笑い声が響いていた。

さて重大発表…という所で、天谷君がやらかした。ジョブスばりに尻ポケットにしまっていたDSが、ひっかかって出てこない。会場大爆笑。数少ない台本部分なのに、ここで天然炸裂かと関係者全員、肩を震わせた。PANDAさんのナイスフォローで事なきを得たが、今度はそのPANDAさんがタイロンのビデオメッセージ再生でやらかして、もうしっちゃかめっちゃか。場は完全に暖まった。ここで第1部終了。休憩中にお互いのやらかしを称えあう出演者たち。今さっき気付いたのだが、ひょっとして、台本のある部分ばっかりやらかしてないか。実に天谷君のイベントらしい。

そして、第2部。まさかのホワイトボードスタート。いつの間にか楽屋から運び出されていたようだ。後程ならむらさんが、「ホワイトボードは写メられるのに、その横に居る俺らは写メられないのが凄いシュール」と語っていた。確かに、新しいタイプの晒し者みたいだ。

ともあれカオスな幕開けとなった。この辺りから、段取りがどうとかよく解らなくなっきている。程無くカメラマンとして潜んでいた僕に壇上から声がかかって、ついに登壇。驚いた。物凄い大きさの拍手を頂いたのだ。

僕は開発者でもなければ、ゲーム業界関係者でもない。天谷君と長い付き合いの腐れ縁というだけで、他はこの檀上の皆さんに遠く及ばない、ただのWebデザイナーだ。それをこれだけ受け入れて頂いたというのは、皆さんの優しさと、天谷君の作品への愛があったからこそだろう。心より、お礼申し上げます。

それにしても僕、最初滅茶苦茶テンパってたな…皆さん本当に申し訳ないです。

ところで、後からガジェット通信のスタッフさんから聞いたのだが、ニコ生の方で『黒くないぞ!』『黒いのに白い』『しろいひと』『765社長を見習え!』等というコメントを大量に頂いたようで。お詫びに、僕の文字通りの黒歴史である『全身真っ黒時代』の写真を掲載しておく事にする。イヤァー見ないでー。映像作品を作る授業の一コマなのだが、右手小指を骨折していて、そこだけ包帯で白い。天谷君は犬の役という事で散歩紐を付けて撮影に臨み、後程出てくるBA2氏はもっとヤバい恰好をしていた。書けない。挙句、その恰好のまま近所の公園まで歩いて行った。怖いもの知らず。

『事前にあまり内容を決めない』というPANDAさんの案は見事にハマった。要所要所に天谷君の天然が炸裂し、僕らも良い感じに緊張感を持ってアドリブ対応をする。特にならむらさんのツッコミはキレキレだ。今回は洞窟物語のイベントなので控え目にしているとの事だったが、是非新たな場を設けてもらって、天谷君とガチでタイマンをして欲しい。「4つ下さい」の反応の速さ。素晴らしい。


地上から送られてきたロボット by ならむら on pixiv

そうそう、噴くと言えば、タイロンのビデオメッセージとキラーロボット絵、僕は事前に見せて貰っていなかった。「事前に知ると新鮮さが無くなるから」とのPANDAさんの意向なのだが、こんなん絶対噴くわ。勝てるか。逆に、僕と天谷君の打ち合わせ内容に関しても「教えないで!新鮮に笑いたいから!」と制止されたのだ。なるほど。あれ、じゃあ打ち合わせの意味合いは…

一つ失敗をしたな、とみんなで反省をしたのが、早い段階でお客さんに年齢等をアンケートしておけば良かったという事。そうすればもう少しだけマニアックな話も出来たんじゃないかと。何せ『フロッピーディスク』で一瞬躊躇するくらいにジェネレーションギャップを恐れていたので。逆に、『コモドール64』やら『D4(四面ダイス)』やらに反応している方が居てビックリした。ホントに客層が広いなあ。

気が付けばあっという間の3時間。どんどん場が盛り上がって行って、ちょっとしたネタでも笑いが起こる。お客さんも楽しんで貰えたようだが、それと同じくらいに僕らも楽しんでいた。それにしても、ここまで盛り上がって貰えるとはなあ。僕は脇役だが、心底嬉しかった。

最後に謝罪を。イベントの公式バナーを作ったのは僕で、『(木・祝)』を『(水・祝)』とやらかしたのも僕です。天谷君もPANDAさんも気付かず、1週間後に有志の方にご指摘頂きまして…祝日だったので影響が少なかったのと、意外に『木』と『水』の区別がつき辛い事が幸いでした。ホント申し訳ありませんでした。

で、こっそり修正したほうではキャラの入れ替えや追加も行っていたんですが、それをイベントの最後にクイズとして出すあたりが流石PANDAさん。ナイスフォロー有難うございました。さあ違いを全部発見出来るかな。

さて、長くなったのでここで一旦切ってみる。次は、イベントで話した内容の補足を書こうと思う。その次は二次会、そして三次会だ。いつ書き終えられるのか。

洞窟物語のウラガワのウラガワ・過去作品補足編

Doggy Wyvern(1998)

『あざらし』の前に作られた、学内でのチーム制作発表用作品。2面まで製作されている。恐らく学外では未発表。カーソルキーで左右に動き、zで羽ばたき、xで魚を投げる(パワーアップで最大5個まで溜め撃ち可)横スクロールアクションシューティング。発表された瞬間、800人から入る大ホールで物凄いどよめきが起こった。

  • キャッチーかつ完成されたBGMと美しいドット絵
  • 主人公の高度で奥行き視点が変わる超高速8重スクロール
  • 気持ち悪いくらい滑らかに動く多関節ダチョウロボ
  • プレゼンテーション用の一時ポーズと拡大鏡実装

を、チーム制作にも関わらず全て一人で作ってしまったという、とんでもないバケモノ作品。羽ばたきと溜めショットの操作バランスが非常に難しく、プレゼンテーション中でもチートしないと安定してクリア出来なかった。最近になって天谷君が、「実は上昇中と下降中で耳の動きが違うんよ」と嬉しそうに教えてくれた。

いかちゃん(1999)

洞窟物語のα版開発を諦めて、まずは小さいものを一通り完成させようとして出来上がったゲーム。主な開発現場は病室。イベントでは結核と話していたけれども、それは前の年に患ったもので、この時は気胸だった。いかちゃんリリース後、気胸再発にて再入院している。入院が少し長引いたため、僕ら同級生は彼が留年するのではないかと心配になり、先生方に進級を嘆願しに行った。今でこそいかちゃんはイカでは無いのだが、開発当初のテキストで『いかちゃんはイカ』という記述がある。

余談だが、現在開発中の『Rockfish』も病院で開発されていた期間がある。海に関するゲームを作ると入院するのではないか、と尋ねてみたら、天谷君はハッとしていた。

洞窟物語β版(1999-2002)

作り直すと聞いて、ここまで作ったものを捨てる気か、と本気で引いたβ版。マップも違えばストーリーも全然違う。イベントを見た方は気付いたと思うのだが、ボスからザコキャラに至るまで石鹸が溢れかえっている(他にも色々居るけど)。また、バルログの原型である『プー』は、リリースされている洞窟物語にも『プー・ブラック』として出演している。

武器の種類もかなり多く、どちらかと言うと武器の使い分けで進んでいくというパズル的要素のほうが強かった(順序良く壁を壊して登る、狙いを付けて隙間から攻撃する等)。シビアでシュールなセリフが多いのも特徴。リリースされた洞窟物語との主な相違点は以下の通り。

  • マップの形状が大幅に違い、自由度がそれなりに高い
  • 敵がエネルギーではなくお金を落とす、ショップで武器を買う
  • 武器に弾数制限がある、レベルアップが無い
  • 上下撃ちが出来ない、ダッシュもホバリングも無い
  • 最大体力は2~5ポイントで、敵から受けるダメージは一律1ポイント
  • ライフポットの代わりに、バイタルという全回復アイテムが沢山落ちている

改めてプレイしてみると、naoさんが指摘したように爽快感が少なく、全体の流れも分りづらく、頻繁にアイテム画面を開かなければならない為にテンポも良くないのが解る。ただ、『ソード』の原型である『ブレード』『シニカルブレード』はかなり爽快感がある。

?(1999)

イベント中、Doggy Wyvernを探す際にチラッと見えた、とあるexeファイル。ならむらさんと僕で、「これ、これ!」と小声で囁いて実行するようけしかけたのだが、「これ、違…」「やだ…」と乙女の如く抵抗した為公開されなかった、相当シュールでヤバいジョークプログラム。ある意味実に彼らしい作品。他にも、真っ暗な画面でハッピーバースデーを歌うだけのexeファイルなどもあった。

そう言えば、寮の友人のPCに、こういったジョークプログラムを仕掛けた事があったそうで、何をどう間違えたかパスワードロックまでかかってずっと叫び続けるPC(略

洞窟物語のウラガワのウラガワ・デバッガ隊編

【ご注意】この記事には、洞窟物語のネタバレが多数含まれています。クリアしていない方は、是非本編をクリアしてからお読みください。

2004年1月、それまでバラバラにデバッグを依頼されていたナオクさん、虎いさん、BA2氏、僕の4人が、デバッグ用BBSに集められた。これからここで、共同してデバッグ作業を行う事になる。この時渡された洞窟は、『タマゴ回廊?』まで完成していた。BBSの中で、虎いさんの圧倒的なバグチェック量と、ナオクさんの豊かな発想力に圧倒される僕。BA2氏はマスコット。

このBBS、当初は誤字脱字やフラグミス(ボス戦中に外へ出られる)、フリーズ等の報告がメインだったのだが、いつの間にかデバッグよりバランス調整などの話へ移って行き、最終的にはストーリーや追加ステージ要望、エンディングの演出などまで飛び出す事になる。その期間、およそ1年。

以下は要望の一例、武器レベルについてのディスカッション。

  • Lv3の武器が一発レベルダウンするのがストレス(当時はどの武器も一発レベルダウンだった)
  • 一発だけダメージを無効化する『簡易バリア』を敵が低確率で落とすのはどうか
  • MAX状態からLv2の1/2程度までゲージが下がったらレベルダウンするのはどうか
  • 新たなアイテムを増やすと、プレーヤーが覚える事が増えてしまう
  • Lv3になっても経験値を貯められるようにして、他のレベルと同様0になったらレベルダウンするよう仕様変更

大体こういう感じで、誰かが問題提起してディスカッション、後に天谷君が実装という流れだ。ありとあらゆる案が飛び出して、一時期『ドカーン!!おわり!!』という島崩壊放置エンド案が流行ったりも。以下、デバッガ隊とのやり取りで生まれたものを幾つか抜粋。

  • 『スーパーミサイル』…ソードが強過ぎてミサイルの出番が無くなる為
  • 『犬の名前』…最初は全て『ゴン太』だったが、ナオクさんが全て命名
  • 『様々な生存ルート』…博士もカーリーも、最初は助かるルートすら無かった
  • 『聖域のストーリー』…出来上がったステージを見て、ナオクさんが連想
  • 『シュプール』…ナオクさん「溜め撃ち欲しいですよね」 天谷君「考えたくない…」 2週間後の天谷君「出来ましたー」

読み返していると色々気が付くところがある。どうでもいい話なのだが、地獄を要望したのは、僕だった。

あと個人的には、昔話してた「凶悪ステージ」が欲しいなと。
ストーリーに全く絡まないオマケステージで、
かなりキツい面構成や敵配置になってるヤツを。
全国の少年少女を絶望の淵に叩き込むようなのを。

ごめんね、全国の少年少女の皆さん。でも、鬼畜ステージを作ったのは彼です。今でもtwitterやニコ動から悲鳴が聞こえてきて、罪悪感で夜も眠れないかというとそうでもありません。

また、要望を聞くだけでは無く、何故こうなのかという意図や理由を話してくれる事も頻繁にあった。読んで納得、モニタを前にして唸らされる。下は、入手したばかりのソードLv1が強過ぎるのではないかという意見に対しての天谷君のレス。

飛距離があって連射できない武器は
動く敵には使い難いものです。
もし外してしまったら的が目の前にいても
弾が消えるまで次を撃つ事が出来ません。

直前に手に入れるマシンガンで、
アクションゲームが「数撃てば当たる」状態になります。
それを「狙って確実」に移行させるために
LV1ソードがあります。
もし、LV1ソードのダメージが中途半端なら
連射機能を持たないプレイヤー(僕)は
この先もマシンガンで進みます。

それに対してソードLV2は接近し連発すれば
容易に自キャラの周囲を一掃でき
コレを活用することによって
プレイヤーのプレイが「接近戦」に変わります。

どの武器についてもですが、
手に入れたときの「これは強い!」と言う感動は重要です。
微妙なバランスをとるために無感動になるのは避けたい。

「洞窟物語が完成して評価されたのはデバッガ隊のお陰」と天谷君は言う。でも、僕らは意見を出すだけで、それらを選びながら一つにまとめ上げ、完成させたのは彼なのだ。この『まとめ上げる』という作業、生半可なものでは無い。気の遠くなるような積み重ねと執念の先で、このゲームは誕生した。

デバッグBBSは、洞窟物語の正式リリースと共に消滅した。ログを取っておらず後悔したのだが、実は天谷君がバックアップを残してくれていて、今回7年振りに当時のやり取りを見る事が出来た。天谷君もナオクさんも言っていた。このログは宝物だ。

洞窟物語のウラガワのウラガワ・二次会編

二次会があるとは聞いていたけど、どういう形でそれが行われるのか、僕はほとんど知らなかった。聞いていたのは、この会場で続け様に行われるという事くらいだ。まずはこのまま帰られるお客さんにご挨拶を、と天谷君と出入り口に移動した。

出てくるお客さんを迎えて感想を伺ってみる。皆さん開口一番「ホントに楽しかった」「来て良かった」と。それだけでもう、全てが報われた。革靴を無くした事なんて、もうすでに忘却の彼方だ。「一緒に写真を撮ってもらえますか?」と言われたので、ここでも僕はカメラマンをやらせて貰った。デジカメ、ガラケー、スマートフォン、中にはDSのカメラ機能で撮影して下さいという方も。多分、人生で一番沢山のデジカメを扱った日だと思う。

天谷君一人では手一杯という事もあり、折角なので、待ってもらっている間に僕も色々話を聞かせて貰った。中には中学生のお客さんも居て、ファミコンが大好きで洞窟も大好き、今日は一人で来ましたとの事。前述のゲーマー一家さんといい、ホント愛されてるなあ、洞窟物語。

また、思い掛けない再会もあった。ウチの喫茶店で天谷君の取材をしていた、日経BP社の記者Nさんだ。早過ぎる再会を喜ぶ我々。今日は夕方から出張があったそうなのだが、どうしてもこのイベントを観に来たい事でギリギリまで残って頂いていた。それにしてもまさかこんなに早く、しかも東京でお会いする事になろうとは。人の縁とは面白いものだ。

出て来られるお客さんが一頻り収まった所で、天谷君と店内へ戻る。そこには、恐ろしい数のお客さんが二次会参加のレジ会計に並んでいた。スタッフさんや店長さんが焦っている。聞けば、カルチャーカルチャーの二次会参加人数最高記録だったそうだ。僕らスタッフ陣も騒然。ここまでの盛り上がり、誰も想像はしていなかった。

程無く二次会はスタート。折角DSi版があるから、残って頂いたお客さんに遊んで貰おうという流れになって大歓声。最初のプレーヤーとして選ばれたのは、会場内で最年少、ゲーマー一家さんの長女さんだった。余談だが、サミエルさんがこの兄妹に「自分ら、ゲーム作りたいんか?」と話しかけていたシーンがとても印象に残っている。ハタから見たら説教してるみたいに見えたのが余計に。

その後、順番交代で多くの方にDSi版を遊んで貰えたようだ。片方はノーマルモード、もう片方はHP3のハードモードで遊んで貰い、こちらは常時プロジェクタに様子が映されていた。ありがちなミスでやられた時は「あるある」という笑いが起こり、電源室のバルログを倒したプレーヤーには大歓声が。一つのゲームでこれだけ盛り上がれる、幸せな空間。合間合間に、天谷君はグラスを持って客席を挨拶回り。後で聞いたら、キャラクターの裏設定や、坂道の当たり判定などについて多く質問を頂いたそうだ。ならむらさんの「何か結婚式の新郎みたいやな」という発言がツボに入った。

折角なので、僕も色んな場所でお客さんから話を伺う。外で聞いた反応と同じで、皆さん「最高だった」「一緒に盛り上がれて楽しい」と。イラストを提供して頂いた上に長野から来て下さった方、同じくイラストご提供+僕らより遠い大阪からお越し頂いた方、神奈川から、栃木から、勿論地元東京から…一番驚いたのは、何と前日からキャンセル待ちを狙って店の前で待機していた方。貴方がナンバーワンです。そういや、「日記で描かれてるドット絵の天谷さん、似過ぎですよね」とのご意見を頂きました。はい、僕もそう思います。

さて、洞窟物語リリース後、デバッグBBSも閉鎖しようかという時期にこんな発言が残されている。

Pixel (2004/12/02-20:54

思っていたより好評で本当によかった。
いっそこのまま一人歩きしてどこまでも行って欲しい気分~。

ネタ出しの時にこれを発見して、結局何処まで行った?と聞いたら天谷君は笑っていた。「僕は自分が作りたかったゲームを作っただけで、後は何もしていないよ」と。2004年12月にリリースされた洞窟物語は、Vectorに掲載され、窓の杜に掲載され、同僚の手でMacへ移植され、Shih Tzuさんによって英語版パッチが作成され、各国メディア(それも海外)から初めてインタビューを受け、RADIOHEADのギタリストJohnny Greenwood氏に紹介され、北米版Wiiwareとしてリリースされ、米国のGDCやスペインのiDÉAMEで講演までする事になった。一体どれだけ多くのユーザーに愛されたのだろうか。こんなフリーゲーム、他に無いと思う。

そして今日、ついに日本に洞窟物語が帰ってくる。それも、恐らく日本初と思われる『フリーゲームのトークショー』と共に。学生時代に彼と出会った時、いずれ面白い事をやらかすだろうなとは思っていたが、こんな凄い事をやらかすとまでは夢にも思わなかった。ましてや、彼の横に立って僕までトークショーに参加するなどとは。リハーサル中、カルチャーカルチャー内に大音量で『つきのうた』が流れた時、あまりの嬉しさに僕と天谷君は顔を見合わせて笑った。とんでもない所まで来てしまったな、と。

しかし、恐らくここがスタート地点なのだろう。会社を辞め、世にも珍しい個人事業主のゲーム開発者となった天谷君。ある程度歳を食えば解ると思うが、これはとんでもない大勝負なのだ。ゲームを飯のタネにして生きていく。それも、まだ日本では馴染の薄い『インディーゲーム』という世界で。それが、どれだけ覚悟と根性の要る事なのか。

今回、同じ世界の仲間であり、良きライバルでもあるNIGOROさんの全面協力があってDSi版洞窟物語が作られ、イベントも大成功に終わった。NIGOROのボスであるならむらさんは、後にtwitterでこう呟いている。

少し語りきれなかった裏側を残しておこう。#uragawa

DSi洞窟物語を日本でウチがリリースするけども、任天堂やらNICALiSやらいろいろ間に入っているので「もうかるでぇ」というような話ではない。#uragawa

海外で出ている面白そうな作品を日本でも!と思っても翻訳や修正、手続きが結構かかるくせに日本だと人口やDLでゲーム買う週間とかの違いで海外ほどの売り上げにならないのはわかってることだから。#uragawa

だけど日本で生まれたゲームが日本でリリースされないのはおかしい!と思いますので。#uragawa

なので売れる売れないとかでなく、遊んでみたいと思ってくれている人がいるなら、遊んでもらいたいと思うものができれば、ゲーム業界の動向とかに関係なく日本のインディーズゲームを楽しんでもらえるのが良いと思います。#uragawa

ここから先は、僕の勝手な独り言としてお読みください。

その昔、『同人ゲーム』と言えば主流は一次創作だった。時代は変わり、現在の同人ゲームは二次創作が主流になっている。それ自体を悪く言うつもりは無い。プロ顔負けの恐ろしい完成度を誇るゲームも沢山あるし、実際同人の世界からプロへ羽ばたいたサークルも沢山ある。素晴らしい事だ。ただ、一つ。余りにも一次創作が衰退してはいないか、と。

海外には『インディーゲーム』と呼ばれるジャンルが存在し、そこでは日夜、様々なスタイルの開発者たちがしのぎを削っている。『VVVVVV』や『Minecraft』、『Super Meat Boy』等は日本人でも知っている方が居るのではないか。ここは所謂、個人レベルでの一次創作の宝庫だ。そんなインディーゲームを、日本にも定着させたい。大企業でなくても、オリジナルゲームを世にリリース出来るような土壌を作りたい。そういう熱い野望を抱えたファミコン・MSX直撃世代のオッサン達が、ここに集まっている。

彼らを応援してあげて下さい。そして、もし良ければ、インディーゲームの世界へ飛び込んで、一緒にこの世界を盛り上げて下さい。辛い事、苦しい事も沢山あると思いますが、きっと他の文化にも負けない、素晴らしい世界が待っていると思います。

また、改めてNIGOROのPANDAさん、ならむらさん、サミエルさん、司会を務めて頂いた池谷さん、東京カルチャーカルチャーの店長さんスタッフさん、naoさん、ナオクさん、デバッガ隊のみんな、そして何より、ご来場いただいた全てのお客様にお礼申し上げます。恐らく一生出来ないような体験をさせて頂き、ここ数年で一番楽しい一日になりました。本当に、有難うございました。

と、綺麗に終わるはずも無く、身内による三次会へと突入。待っているのは、カオスだ。

洞窟物語のウラガワのウラガワ・三次会編

イベント終了が17時半、そのまま近場の居酒屋へ移動して18時。かくして三次会に集まったのは、NIGOROのPANDAさん、ならむらさん、サミエルさん、開発室Pixelの天谷君、naoさん、ナオクさん、僕の7名。朝からあれだけ頑張ってるのに、みんな疲れが見えない。打ち上げが楽しみ過ぎるのか、それともただのランナーズハイか。いよいよ宴が始まる。乾杯。

始まってすぐ、「うわ!」とPANDAさんが叫んだ。twitterで今日の反応を見ようとしていたら、Googleトレンドに『洞窟物語』の文字が。動揺する我々。ニコ生の視聴者数も12,000を超えたって言うし、一体何が起こってるんだ。だんだん怖くなってきた。

そう言えば二次会でも話題になっていたのが、このホワイトボード。「この点線が、NIGOROと開発室Pixelの越えられない壁」とならむらさん。全員噴飯。ホントにハッキリと二人を表している絵だと思う。天谷君とならむらさんは好対照だ。多分、普通に会話してるだけで漫才になる。

以下、ダイジェストになり切らないダイジェストでどうぞ。酒が入り、なおかつ全体の半数以上がMSXユーザなので、会話の内容がどんどん狂っていきます。僕の記憶もかなり怪しいです。ご了承を。

  • サミエルさん「From Dustのセーブデータはどういう技術で管理してるんかをnaoさんに話してみたら、naoさんが既にシミュレートしてた」
  • PANDAさん「何か僕とタイロンに『ボロス』ってコメントが付いてたんだけど」 天谷君「どっちが2Pカラー?」
  • 天谷君「(イベント直前のお客さんの行列を見て)知らない人が一杯いる!みんな僕より背が高い!怖い!」
  • PANDAさん「任天堂は白くて広い」 天谷君「僕、する事無くて、ずっとロビーで絵描いてた」
  • ならむらさん・サミエルさん「何で『社長が訊く』でMSXが出てこんのよ、社長はMSX畑出身やろ、ウチに訊け!」
  • PANDAさん「DSをポケットから出すの失敗して、逆に良かったね」 天谷君「僕、スティーブ・ジョブスのプレゼン、見た事無くて…」
  • PANDAさん「NIGOROでは、ネタを作った人間が吹き替えもやる」 天谷君「僕もいかちゃんの吹き替えやってる」
  • ならむらさん「バトルフィーバー」

  • ならむらさん・サミエルさん「LA-MULANAはMuSICAで音作った」
  • ならむらさん「LA-MULANAの攻略本を作る為に、古本でAll about namco IIを買ってきた」
  • ならむらさん「目指したのは、スターフォース攻略本の胡散臭さ、特にゴーデスとかの説明のノリ」
  • ならむらさん「ナイコン族時代、街の電気屋でFOR~NEXTとBEEPで時限ブザー作って、新手のピンポンダッシュを…」
  • ならむらさん・サミエルさん「1ライン2色でどうにかやりくりをして…」
  • サミエルさん「MSXで一番イカレた色使いしてたのはT&Eとコナミ、縦のグラデーションの使い方が異常」
  • ならむらさん「草原のパターンに紫とか赤とか、普通考えられないような事をしてマイルドさを出して…」
  • 天谷君「何でそんな手間な事するの?」 ならむらさん・サミエルさん「MSXだから」
  • サミエルさん「ハイドライド3はMSX1版が至高、MSX2版は動作ノロいわスクロールが切り替えやわ…」
  • ならむらさん「心の師匠は山下章」
  • サミエルさん「小6くらいの時って、クラスでディーヴァのハード派閥争いしたよね?」

やっぱり全体的におかしい。特にならむらさんとサミエルさんが。僕がポロッと出すMSXネタを、少なく見積もっても3倍くらいにして返してくる。偽スクリーン4の話で盛り上がれるとか、どうかしてるぞこのメンバー。上記のダイジェスト以外にも、濃過ぎる話やヤバ過ぎる話がてんこ盛り。いやいや、『日本のインディーズゲーム業界』とか、マジメな話も結構あったんですけどね。あと、この時『何故LA-MULANAはカレーなのか』という理由を知ってしまいました。身を隠した方が良いかもしれない。

流石に終電がヤバいという時間になってきて、残念ながらここでお開きに。恐ろしい事に4時間近くノンストップで喋っていた。今日一体、何時間喋ってるんだ僕ら。それでも一向に疲れが見えないというのは、やっぱりみんなゲームが好きなんだなあと。誰かの家とかで打ち上げをやらなくて良かった。このメンツだと、ヘタすると明け方まで喋ってる。

帰り道、良い感じの吹き抜けフロアを見たサミエルさんが「あそこに敵を配置して、こうトラップを…」という職業病を発揮し、天谷君がならむらさんのマンガ通りやらかし、良いオチが付いた所で解散。こうして面白いオッサン達の夢の様な一日は、終わってしまった。

これにてイベントレポートは終了です。皆さんのおかげで最高の一日になりました。また是非、皆さんとお会いしたいと腹の底から願っております。長文乱筆にも関わらず最後まで読んで頂き、本当に有難うございました。

Home > Archives > 2011-11-03

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