- 2010-06-08 (火) 0:45
- 読書
仙台市を舞台に、様々な背景を持つ4人の主人公が生活し、交錯し、繋がっていく。とても面白かったが、この本を読む上で、僕は致命的なミスを3つも犯してしまった。もしこれからこの本を読むのならば、是非以下の3つを守りながら読んで貰いたい。
- 記憶がぼやけない程度の短期間に、一気に読む
- 気になった事象はしっかり覚えておくか、メモを取る
- 読了したら、あとがきもネットの感想も読まずにもう一度読む
僕がこの話の仕掛けに気付いたのは、読了後にネットで『あるもの』を探した時だった。ボンヤリと気になっていた事が一気に全部繋がって、呻いた。大きな勘違いをしていた事にも気が付いた。恐らく、何も知らずに再読していれば自分で気付けていただろう面白さを、パーにしてしまったのだ。凄まじい喪失感だ。何も考えずに読んでいれば、ちょっと無理のある単なる4人の群像劇と思うだろうが、実は何処にも無理は無かったのだ。お見事、という他は無い。淡々としているが、僕はその中でスルメのような何かを味わった。また記憶が薄れた頃に読み返してみようと思う名作だ。
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