- 2010-05-30 (日) 0:35
- 日常
かつての同僚Mさんが、京都芸大のアートフェアに出展されるという事でみやこめっせへ。この時期、平安神宮の周りは最高に爽やかでとても良い。上機嫌で会場入りする。
一歩足を踏み入れてビックリした。会場が広い。有名な作家さんから新進気鋭まで、様々な卒業生の作品が展示されていた。絵画が中心だが、中には陶芸や染織、からくり人形を出展している人も居た。アートフェアという名の通り、これらの絵は入札出来るらしい。
昼から別の用事があったので、それほど時間は作れないなあと思いつつ足を引き止められる作品の数々。近年まであまり絵画(というより飾り)に興味が無かったのだが、今はその魅力が十分に理解出来る。こんなん部屋に掛かってたらええなあ、と思える作品と沢山出会う事が出来たが、残念ながら先立つものが無い。と、ヨダレを垂らしながら見ていたら、画家のNさんの作品を発見して声を上げかけた。そうか、Nさんも京都芸大出身だっけか。
それから程無く、同僚Mさんの作品を発見。Mさんの専攻は日本画だが、社内では専ら事務や広報の仕事をされていた。作品を見て改めて思う。勿体無いと。これだけ描けるのに、何でそういう仕事をやらせて貰えないのか。もっと表に出て活動して欲しいと期待している。
一通り作品を堪能して会場を後にしたのだが、僕はそのまま3階へ向かった。入口にあった看板が気になったのだ。協賛が、僕がいつもお世話になっている印刷会社だったので。
向かった先にあったのは『京都アートフェスタ2010』の会場だった。総勢200名の若手アーティストのアート展。こちらも主に絵が中心なのだが、とにかく幅が広い。写実、ストリート、現代アート、マンガ、アニメタッチなど、若さや勢いを感じさせるものが溢れていて活気がある。京都芸大の会場とは好対照で、こちらも実に面白かった。
あまり時間も無いので足早に見て回ったのだが、その中で一枚の絵に惹かれた。キッカケはピアノだったのだが、何だかちょっと面白い絵だ。アーティストは広中りえ子さんという若い女性で、話をしてみたら名古屋から来られた学生さんだそうだ。名刺を頂いたのだが、そこにも同じ絵がプリントされていて嬉しくなった。こちらの公式サイト(紺夜)で幾つか作品を閲覧出来るので、是非。
急ぎ足で場内を歩いていたら実演ブースに行き当たった。何組かのアーティストが思い思いに巨大なキャンバス(というか壁)に絵を描いている。こういうのを生で見るのは初めてだったのだが、どのアーティストも下書き無しで、一気に筆を走らせていくのに驚いた。何故あんなに迷い無く筆を入れられるのか、何故あのスピードで絵が破綻しないのか。特に衝撃を受けたのがCHIAKIさんというアーティストで、強力な世界観で釘付けになった。
僕は全く絵が描けないので、絵が描ける人を尊敬する。普段、絵が描けない事は仕方無いと割り切っている僕だが、今日は沢山の作品と、沢山のアーティストに出会い、何時の間にか良いなあ、と妬んでしまっていた。結構、ショックだった。
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