かのマドンナが日本を訪れた際、暖かい便座と遭遇し、これを絶賛したというエピソードは有名だ。海外にはこういった便座はほとんど無いそうで、ことトイレの性能に関しては日本が世界一であると断言出来る。優れたトイレ環境は、我々に様々な恩恵をもたらし続けてくれるのだ。
が、世の中そんなに良い話ばかりでは無い。そう、電源の入っていない暖かい便座の存在だ。極限まで無防備になっている人をターゲットに、だまし討ち同然の冷血ぶりを発揮し、年齢性別を問わず小さな悲鳴を上げさせる、これをテロと言わずして何と言う。事前に電源が入っていない事に気付いても、ウォームアップに時間がかかるという事実が我々を絶望の淵へと追いやり、選択肢の無い決断を迫られる。
いつの世も、テロは悲しみしか生み出さない。人類の平和を祈りながら、僕はそっと腰を降ろした。
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