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2012-07-18
28,000円の大博打
- 2012-07-18 (水)
- 日常
高校生~専門学校生の頃、僕らの周りで爆発的に流行ったゲームがある。『Magic:The Gathering』、通称MTG。1993年生まれのアメリカ製トレーディングカードゲームだ。海外のゲーム、海外の絵というだけでも興奮するお年頃、友人(A社長だったと思う)からカードを借りて実際に遊ばせて貰った。思いっきりざっくり説明すると、ある程度自由に組んだ60枚程度のカード(デッキ)を用意し、土地と呼ばれるドラクエで言う所のMPを表すカードを設置しながら様々な魔法を唱え、20点ある相手の体力をゼロにしたら勝ち、という対戦カードゲームだ。ルールを教えて貰い、実際に対戦して、その日のうちに僕はカードを買いに本屋さんへ走っていった。一瞬でハマったのだ。ロクすっぽ英語も読めないのに、皆で必死に翻訳して遊んだあの頃。次の年には日本語版が出たんだけども、僕らは敢えて英語版を使っていた。
MTGは、スターターパックと呼ばれる60枚(1,500円くらい)のセットとブースターパックと呼ばれる15枚入りのパック(350円くらい)で販売されている。どちらも開封するまで中身は解らないようシーリングされており、中身は『土地(しょっちゅう入ってる)』『コモン(しょっちゅう入ってるカード)』『アンコモン(やや希少価値の高いカード)』『レア(かなり希少価値の高いカード)』が入っている。スターターの場合は、通常はレア3枚/アンコモン9枚/コモン26枚/基本土地22枚、ブースターの場合はレア1枚/アンコモン3枚/コモン11枚という比率だ。僕が最初に手にしたMTGは第4版、全378種類のカードセットだった。レアは121種類あり、これを集めきろうと思うとかなり大変な事になる。数万払って箱ごと買う者も現れたくらいだ。
このカードゲーム、実は今でも世界中で遊ばれている。定期的にカードバランス等を調整した新しいシリーズが登場し、そのシリーズ毎に世界大会が開かれているのだ。新しいシリーズのカードが出ると、幾つか前のシリーズのカードは一般ルールの大会(スタンダード)では使用出来なくなる。なので、ハマった人はカードをどんどん買い続ける事になる。じゃあ、古いカードはみんな捨てるのか?という話になるが、実は新しいカードも古いカードが使える大会(ヴィンテージ、レガシー)があるのだ。
さて、MTGでは一般的に古いシリーズのパックのほうが価値が高い。その理由は2つ。1つ目は、生産が終了していて希少になっているから。当然古ければ古い程、希少度は高い(作り過ぎて希少度が低いものもあるけど)。もう1つの理由は、バランスが取れていない凶悪なカードが潜んでいるから。シリーズが新しくなる度にバランスが取られているという事は、裏を返せばシリーズが古いほど『壊れた』性能を持つカードがあるという事だ。最初期のAlpha、Beta、Unlimitedといったシリーズには『パワー9』と呼ばれる超凶悪な9枚のカードが存在していた。それぞれカード屋さんで単品販売されていたりもするが、その中でもMTGの象徴とも呼ばれる『Black Rotus』というカードは、状態さえ良ければ数十万の価格で取引されている。更に最初期のもので状態の良いものになると、信じ難い事に数百万で取引されている。こんなん怖くてゲームに使えんわ。ただ面白いのが、これらのカードがあればゲームをかなり有利に進められる事は間違いないのだが、それでも負ける事はあるという点だ。MTGは奥が深い。
前置きが長くなってしまった。上記の動画は、そんなMTGの歴史上で3番目に発売された、『Unlimited』の開封を納めた貴重な動画だ。通常価格は$3だった筈なのだが、こちら現在28,000円程度で販売されているとの事。怖い。買う事自体が怖い。幾らとんでもないカードが入っているとはいえ、その確率はかなり低い。1パックたったの15枚、その中にレアは1枚だけ。Unlimitedはレアの種類が117枚と言う事で、パワー9が出る確率は9/117、約7.7%。勿論パワー9以外にも、今では手に入らない凶悪なカードが何枚かあるれども、逆に今でもかなり手に入り易い1枚数百円のカスレアもある訳で。そんなん引いたら立ち直れん。
と言う訳で、是非このとんでもない大博打を見届けてあげて下さい。
スパークリングワインの主張
- 2012-07-18 (水)
- 阿呆
凄まじい暑さ。別に節電とかそういうのではなく、何となく冷房を入れていないのだが結構ヤバい。室内にある温度計を見ると、36度。あー、これはアカンと思いつつ水を飲む。先日、喫茶店の製氷機が壊れ、気軽に氷を楽しむ事が出来なくなったこともダメージをデカくしている。何か、ちょっとでも冷えてるモン無いか冷蔵庫。
スパークリングワイン。
一時帰国していたドイツのSさんからのプレゼント。冷蔵庫の良いポジションで、良い具合に冷えている。よしコレ行くか、と手にしかけて首を振った。昼間っからアルコールて。しかも今日は車で通勤しとるやんと。大分おかしくなってきてるなと、まだぬるい水を飲む。やれやれ。
しばらくしてからまた喉が渇き、冷蔵庫のドアを開ける。途端、目の前で何かが炸裂した。うわ何や!と思ったら、スパークリングワインの栓だった。何の自己主張だ。
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