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お客さん from china

  • 2012-01-14 (土) 0:30
  • 日常

喫茶店の夕方。この所、それほど忙しくもなく落ち着いた店内に、またも創業セミナーの仲間がご来店。中国は東北(ドンペイ)地方出身のSさんだ。あの『中国嫁日記』の月さんと同じ出身地。早い再会を喜んだ。

Sさんは中国の方で、11年前に留学で来日。東京で勉学に励み、その後様々な仕事を経て京都へやって来たそうだ。名刺を貰って驚いた。京都でも指折りの企業だったのだ。話をしていて確信した。Sさんは、日本人以上に勤勉で真面目な人だ。恐らくここに至るまで、相当の苦労があったに違いない。

聞けば、年末にその会社を辞めたそうだ。奥さん(同じく東北地方出身)や2人の子供さん(来年小学校に入学)と一緒に中国へ帰り、独立をするとの事。日本で食べたパンの美味しさに感激した奥さんが、是非中国でも広めたい(中国のパンは美味しく無い事で有名)と京都で修業を重ねたそうだ。Sさん自身は、輸入品売買をやりたいとの事で、創業セミナーへ様々な勉強をしに来られていたと。このまま日本で暮らすか、それとも中国へ戻るか。相当悩んでの決断だったそうだ。

二人で話をしている所へ、常連のお客さんがやって来た。元教師のご夫婦Hさんと、名古屋から帰ったばかりのバイクのSさん。同じテーブルに座って、僕も交えて5人でゆっくり話をする。面白かったのが子供さんの話で、5歳と2歳のお子さんは、既に習わぬ関西弁をハキハキと喋っているそうだ。「子供の頭って、ホントに柔らかいですよ」と苦笑するSさん。元教師のHさんは小学校の先生だったので、笑いながらしきりに頷いていた。

また、割とデリケートとも言える日中関係の話についても、バイクのSさんが踏み込んだ。いわゆる『反日思想』についてなのだが、これが驚くほど冷静な分析で答えられていた。「結局、中国の中に居ると共産党に思想を押し付けられちゃうんですよ」と。みんながみんな、そうでもないですよ、と落ち着いた口調のSさん。経済用語までバンバン飛び出して、僕らは圧倒されてしまった。このレベルの日本語を習得しようと思ったら、相当頑張らなければならない筈だ。あまりに流暢なので、先に話していた他のお客さんはSさんが中国の方だと気付いていなかった。

「春先には中国へ戻るんですよ」とSさん。折角仲良くなれたのに、寂しい限りだ。だが、「輸入業を始めたら、日本と中国を行ったり来たりしますから」と笑顔だった。日本を発つ前に、今度は家族で遊びに来て下さるそうだ。楽しみにしたい。

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