Home > 読書 > 『ロートレック荘事件』を読みました

『ロートレック荘事件』を読みました

  • 2010-08-10 (火) 0:45
  • 読書

ちくしょうと言わざるを得ない。

少し休んだ方が良いと色んな方に言われたので、今日は仕事も半ばに読書に勤しむことにした。先日Amazonで大量購入した小説の一つ、筒井康隆氏の『ロートレック荘事件』。214ページを4時間、恐らく過去最短で読了した。いやー、参った。またやられた。しょっぱなから微妙な違和感を感じてはいたのだが、結局最後まで本質に気付けなかった。負けた。

この本に関しては、ちょっと書けばすぐネタバレに繋がりそうなので感想が書き辛い。ただ、短いながらに読み応えはあるし、一見不可能犯罪に見えるが動機やトリックに破綻は無い。仕掛けを理解した時、あまりにも意外な方向から殴られたような感じで、半笑いになってしまった。話自体はベタで良くあると思うのだが、この要素一つで状況がまるで変わってしまうというのが素晴らしい。沢山の思い込みが、どんどん意外な方向へ…460円とお安く、ページ数も短めなので、是非僕のように騙されて頂きたい。

余談だが、筒井氏の本を読んだのはこれが2冊目で、1冊目は小学生の頃、夏休みの読書感想文を書く為に買った『くたばれPTA』だった。ショートショート集(星新一の影響で好きだった)、子供好みの挑発的なタイトル、何となく聞き覚えのある作家名。かなり面白いんじゃないかと読み始めたのだが、これが毒と下ネタの宝庫で、こんなんで読書感想文を書いたらブン殴られると思い封印した。『読書感想文に!』と書かれた帯を心底呪ったものだ。以来、何となく気恥ずかしさがあって、筒井氏の本には手を出せずにいた。結局この年の読書感想文には、畑正憲氏の『どんべえ物語』を読書感想文として出したんだっけか。

Home > 読書 > 『ロートレック荘事件』を読みました

Search
Feeds
Meta

Return to page top