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2010-09

腰地獄 – 器用な生活編

「座りっぱなしはよくない」というお医者先生のアドバイスにより、立ちっぱなしで仕事をするようにしている。モニターの背丈を高くし、キーボードやマウスも台の上に載せて作業。かれこれ25年ほどPCを触っているが、立ちっぱなしでPCを操作するのは初めてだ。

ギックリ腰生活において一番辛いのは、ものを落とした時だ。普段からポロポロとボールペンからメモから落とす僕、足元に落ちたものを拾う事がこれほど辛いとは思わなんだ。前屈して取ろうとすると激痛、腰を落とすにも姿勢を正さないと激痛、目線を下げるのにも気を使わないと激痛。ものを落とす度、本気で憂鬱になる。

だが、椅子に座っている時のみ必勝法が存在する。つまり、足を使うのだ。人一倍大きな足指でターゲットを挟み、サッと持ち上げる。寝転ぶ度に何かと足の指に挟みたがった僕の悪癖が、こんな時に役立つとは。ボールペン、メモ、タオル、水の入った魔法瓶でもグッと持ち上げられる。念の為に言っておくが、普段はここまで自堕落な行動は取っていないので誤解無きように。

こんな感じで、ギックリ腰でも何とか日常生活は続けられている。決して馴染みたくない生活ではあるのだが。

腰地獄 – ピアノ編

その昔、「ピアノは腰で弾くモンや」とマスターが言っていたが、まさか身を以てそれを知る事になろうとは。練習し始めた途端、腰がグニグニ言い出した。知らず、僕も腰を使って打鍵するようになれていたようだが、これでは練習にならん。仕方なく、10分弾いたらストレッチ、10分弾いたらストレッチを繰り返す。何かスポーツをやっている気分だ。

腰地獄 – 病院探し編

とにかく、腰をどうにかしなければならない。今日は15時から四条で打ち合わせなのだ。バナナを口に放りこみ、朝一でやっている整骨院を探す旅に出た。姿勢を保てば、何とか自転車は漕げるようだ。

最初に向かったのは、通勤時に毎日前を通る整骨院。幸い9時から空いていたので飛び込んでみたら、「予約制ですので…昼まで埋まってます」と恐ろしい返事が返ってきた。そんなに待ってたら自我が崩壊する。すぐに飛び出して病院探しを続けるが、ここも予約制、ここは保険が効かない等、診て貰えそうにない所ばかり見つけてしまう。

10分ほどして諦め、事務所に戻って今度は原チャを引っ張り出してきた。ちょっとの段差を乗り越えるのも一苦労だが、こちらも乗ってしまえばまだ耐えられる。方角を変えて、祈るような気持ちで走り出したら5分と経たずに発見、予約制じゃない接骨院だ。

中へ入って初診表みたいなものを書く。最初は座るのが怖かったのでずっと立っていたが、このままだとただの変な人なので意を決して座る。目の前に置いてあるテレビでは、舘ひろしが「たまにバスローブのまま局に来る」とかいう話を延々している。どうでも良い。10分ほどして名前を呼ばれたので、気合を入れて捕まり立ち。若いスタッフが半笑いで「大丈夫ですか…」と声をかけてくれた。残念ながら大丈夫ではない。

中ではベテランぽい先生がおられて、マッサージ→電気治療→針→ストレッチ→テーピングのフルコース。これってぎっくり腰ですかねえと聞いたら「そうですね」と止めを刺してくれた。聞けば寝違いから起こるぎっくり腰もあるそうで、恐らくこれが原因ではないかと。あと、単純に運動不足。10年くらい前に腰を痛めて接骨院と同じ事を言われた。「肉を取り除かんとねえ」と。

20代後半の頃に僕と知り合った人は想像出来ないかもしれないかもしれないが、僕はかなりの肥満体質だ。メシは人並み(より少ない時も)、間食もジュースも摂らない、酒もタバコもやらない生活でも、運動しないとすぐに太る。どうやら、燃費が以上に良いらしく、ほおっておけばとんでもないスピードで肉が溜まっていくのだ。五体満足で何不自由な衣生活だが、この体質ばっかりは恨む。

閑話休題。治療は20分ほどだったが、恐ろしく身体が軽くなり、痛みも軽減された。それもこれも、どうやらキネシオテープという筋肉を補助するテープのお陰のようだ。筋肉の筋に沿って貼る肌色のテープで、スポーツ選手なんかがよく使っているあれだ。たかがテープと思っていたが、これが半端無く効く。ラクチン過ぎる。これで昼からの打ち合わせも乗り切れそうだ。先生有難うございました。ひょっとしたら明日も通う事になるかも。

腰地獄 – 寝床編

僕は寝付きが良い方で、一度寝たら大抵朝までグッスリだ。夜中や明け方に目を覚ます事はほとんど無い。あるとすれば、それは体調が著しく悪い時だけだ。

就寝前まではあれほど落ち着いていた腰が、文字通り火を噴いた。仰向けでも、うつ伏せでも、横を向いても。座布団を腰の下にしいても、痛みが一向に収まらない。時計に目をやれば、まだ午前5時。昼から巡回している按摩師のNを待とうかと思っていたが、もはやそれどころではない。何とか工夫をして、朝まで乗り切って近場の整骨院に駆け込むしかない。あと4時間、地獄だ。

そういや2年位前に母親が似た症状になって、寝床でのた打ち回っていたなあ。あの時も、どうにか寝方を工夫して痛みを和らげようとしていたけど、結局眠れなかったんだっけか。今の僕と全く同じじゃないか。ひょっとしてこれ、ギックリ腰か。

途中二度ほど起き上がって水を飲んだが、その時の方は痛みがマシだった。という事は、出来るだけ真っ直ぐの姿勢になれば痛みも少ないのか。すがる思いで毛布を外し、畳の上に直に寝てみたら(腰の座布団だけはそのまま)、これが実にシックリきた。地獄を脱出したのは、外も明るくなりつつある午前6時。目を覚ました僕を出迎えてくれたのは、やはり腰の激痛だった。

Chelsea Bridge / Tommy Flanagan

2曲入りなのだが、3:23からがChelsea Bridgeだ。レッスン時代の悪夢とも言うべき曲で、初心者にとっては反り返った断崖絶壁以外の何物でもなかった。曲自体は最高にカッコ良いのだが、こんな高いハードルどうやって越えろというのか、というのが当時の偽らざる気持ちだった。大体この頃、僕はツーファイブすらアドリブ出来なかったのに。

今改めて聴いてみると、本当に良く出来たアドリブだと思う。緩急の付き方、自然な倍速フレーズへの移行、劇的な展開。やっぱこれも耳コピせにゃあならんなあ。Tommy Flanaganは偉大だ。

超人・バレエのAちゃん帰還

夜半、バレエのAちゃんより入電。しばらく音沙汰が無かったので心配したが、どうやら無事だったようだ。この子の場合、冗談抜きで極限まで自分を追い込むので、無事で再会できることの方が稀だったりする。

聞けば、人生最後になるかもしれないと言っていたバレエのコンクールで、実質全国5位となったようだ。それと同時に、重大な決心をした事を教えてくれた。と言っても、バレエを辞める訳では無い。ずっと自分が夢見ていた世界へ飛び込むのだそうだ。結果が出るまでは、決して誰にもその夢を語らなかったAちゃん。どれだけの覚悟があれば、ここまでやれるのだろうか。到底僕には真似が出来ない。

今後は、今までのような命を削るような練習をする事は無くなるのだろう。近い将来、Aちゃんが新たな実績を残す事を、僕は寝たきりの状態で確信した。近々、またタッグを組む予定だ。

腰が爆発した

異変は既に、寝起きの段階で感じていた。腰が変だ。

昼くらいまで元気で、別段どうという事は無かったのだが、16時には立ち座りが出来ない程の痛みに。腰を使おうとすると、悲鳴を上げそうになる。アンメルシンも効かない。何だこれは。今日は僕、何も無茶していないぞ。

閉店作業もロク手伝えず、19時には完全に床に伏した。動けない。体勢を変える度に激痛が走る。トイレに行く為に起き上がろうとしたが、腰が全く使えないので腕の力と腹筋だけが頼りになる。柱みたいなものに捕まらないと、立ち上がる事すらままならない。情けない事この上無しだが、こういう場面で腹筋が役に立つとは思わなかった。余談だが、人間は何故痛いと笑ってしまうのだろうか。あいたたあはははあいたたあははは。

とにかくこういう時は按摩師のNだ。メールですぐにヘルプを求めるも、「夕方から酒飲んでる」という外道っぷりを披露、最初で最後のライフラインは淡麗グリーンラベルによって絶たれてしまった。按摩師のKさんの所へ行こうかとも思ったが、とても原チャに乗れる状態ではない。距離が恨めしい。

仕方が無いので、今日は事務所にて絶対安静モードに入る事にした。毛布を取出し、仰向けに寝て明日を待つシンプルな作戦だ。だがしかし、19時なんかに眠くなる筈がない。どうにか仕事か暇潰しは出来ないものか。

激痛に身を捩りながら検討した結果、毛布の傍に低いテーブルを設置してノートPCを配置、仰向けの体の上にワイヤレスキーボードを載せ、右手元にマウスを置く事で、驚くほど普通に仕事が出来るスタイルが確立。これで身体を患っていなければ、究極のダメ人間にしか見えない。オカンに写真を撮られてしまったのだが、パンイチなので掲載を控えさせて頂く。

ともかく今日はこれで凌ぐしかない、大人しくしているか…とPhotoshopで写真の修正作業している所をオカンが目撃、その威力を知って「この写真を若返らせて」と父親の写真を持ってきた。この状況で、とんでもない事を要求してくるなと思いつつも、僕も嫌いではないので頑張ってみた。出来があんまりなので、これも掲載する事が出来ない。残念だ。

その後は仰向けのまま作業を続け、25時に就寝した。朝には治っているだろう、そんな楽観的な考えが打ち砕かれたのは、たった数時間後の事である。

先発完封なんていつ以来か

先発完投型のピッチャーがほとんど居ない阪神において、このルーキーの存在はかなり大きいんじゃないのか。度胸も凄いし、バッティングも良いという事で、期待の逸材とも言える。打った後のガッツポーズが初々しくて良い感じだ。恐らくCSでも登板機会はあると思うが、良いピッチングを期待している。人気出るだろうなあ、男前だし。

人違いならぬ

対G用に導入した屋外用コンバットの傍で、スズムシが死んでいた。

この驚きをどう表現すればいいのか。黒い影が転がっていたので喜び勇んで近づいてみたら、まさか『野生』のスズムシが。鳴き声まで見分けられるようになった僕だが、こればっかりはどうしようもない。そんなつもりじゃなかったんですよお巡りさん。

得意な記憶と不得意な記憶

ずっと昔からなのだが、7桁の電話番号を一度で覚える事が出来ない。ソフトのシリアル番号を入力する時も、何度も何度も紙や画面を見返して入力している。当然、喫茶店でメニューを取りに行くのも危うく、メモが無ければ2人分を超えた時点で赤信号がともる。どうやら僕は、瞬間的な記憶力が相当弱いらしい。人の名前を覚えたり、日付を覚えたり、手順を覚えたりするのが大の苦手だ。

ところが、仕事の事や、技術的な事に関してはすんなり頭に入るし、滅多な事では忘れない。この差は何かと考えてみたのだが、どうやら僕は、繋がりのある知識に関しては簡単に覚えてしまうようだ。また、意味が理解出来たものに関してもサクッと覚えてしまう。ずっと昔から、無意識下で繋がりを作り続けていたようだ。

これがランダム様相が強いものとなると、全く効果を発揮しなくなる。繋がりが無いものを覚えようとする事は、僕にとっては至難の業なのだ。漢字テストで死ぬ程苦労した理由が、今になって解った。九九には法則があるので瞬時に覚える事が出来たが、漢字を習う順に強い法則性は無い。基本は丸覚えなのだから、どうしても苦戦する。同じ問題で何度も何度も詰まる原因は、ここにあったのだと思う。無理に法則性を作ろうとして間違って覚えたりする事も、ちょくちょくあった。

ところで、どうでも良い事に関しては繋がりが無くてもサクッと覚えてしまうのは何故だろう。全く覚える気が無かったスリランカの首都とか、円周率とか。

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