- Web制作の現場で使う jQueryデザイン入門(Amazon.co.jp)
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一度でもWebサイトを作った事がある人ならば、HTMLの自由度の低さを嘆いた事があると思う。HTMLだけでは、好きな場所に文章や画像を表示する事すら難しし、ユニークなレイアウトを実現する事など夢のまた夢だ。
そこで、デザインやレイアウトを強化する為にCSS(スタイルシート)を使う。数々のバグやブラウザ間の差異に悩まされつつも、表現力は飛躍的に拡大するだろう。見栄えが良く、かつ検索エンジンに拾ってもらい易いサイトを作ろうと思えば、CSSは避けて通れない。幸い、CSSはそれほど難しいものではない。
だが、そのCSSにも限界はある。アニメーションを伴うコンテンツや、条件分岐で表示内容が変わるようなサイトを作る為には、FlashやPHP、Javascriptに手を出さざるを得ない。そのどれもが、ちょっと敷居が高いのだ。
そこに突如現れたのが、このjQuery。実際にはJavascriptのカタマリ(ライブラリ)なのだが、難しい部分をすっ飛ばして簡単な命令で多種多様な動きを実現出来る、僕らのような人間にはうってつけのライブラリなのだ。画像をクリックすると飛び出すように拡大画像が表示されたりするギャラリーなども、jQueryで実現している事が多い。
本書ではjQueryの基礎や書き方から、サンプルや実例までを一通りフォローしてくれている。最初のとっかかりとしては十分だし、世界中の人が作ったjQueryプラグインの解析・改造にも十分役に立つだろう。書き方が若干特殊なのだが、CSS3の機能を擬似的に実現したり、フェードやスライド効果を恐ろしく簡単に実現したり、HTMLを書き換えたりと申し分無い威力を発揮するjQuery。何より、Flashに頼らず動きのあるサイトを作れる事が嬉しい。自由度もかなり高いので、これをキッカケに手を出すのも宜しいかと。
欲を言えば、もう少しだけ安ければ…あとこれは、どうでも良い話なのだが、本文に小塚明朝、見出しに小塚ゴシックが採用されていて驚いた。最近街でも小塚率が高まってきているのだが、ひょっとして不景気のせいか。いや、個人的には小塚フォントは大好きなのだが。
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