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2009-08-09

女子高生と命懸けパフェ一気食い

懐かしさいっぱい。

キャッチボールで惨敗した僕を引きつれ、やって着ました若者の街三条河原町。三塁のK曰く、「店の名前は忘れたけど、このへんにめっちゃ美味しいパフェの店があるから」との事だったのだが、この辺りでパフェの有名な店というのは記憶に無い。ドキドキしながら連れて行かれたのは、街中でよくよくお目にかかるからふね屋だった。

どんな凄い所へ行くのかとビビっていたのに拍子抜け、と思ったら、エントランス前に病的なサイズのパフェ(15,000円くらい)が。席に付いてメニューを開く。全部パフェ。めくってもめくってもパフェ。180種類以上もあるらしい。何だこれは。僕の知らない間に、からふね屋はパフェによって統治されていたのか。

喉が渇いた状態での濃厚な抹茶パフェというのは強烈だ。美味しいのに辛い、という状態が続く。水のおかわりが欲しいのだが、忙しいのかウエイトレスさんが見当たらない。呼び鈴を押していいものかどうか迷ったら、三塁のKが迷い無く押してくれた。僕が失った『若さ』を感じさせられた瞬間だった。

今月末に誕生日を迎えると、僕の歳はKの倍になる。その割には会話が噛み合う辺りに何かを感じない事も無いが、やはりKは高校生だ。話を聞いていると懐かしくなったり、自分が歳を食ったんだなと感じさせられる事が多々あった。ショックだったのは『10年』という尺の捉え方の違いで、僕にとっては『こないだ』くらいの感覚なのに、Kにとっては『大昔』という感覚になるのだそうだ。16歳→6歳だから当たり前といえば当たり前なのだが、凹んだ。

そのまま店に2時間も座り込んでいたのだが、恋に勉学にスポーツに、どれもかなり充実している様子を話してくれた。今時珍しいくらいの青春っぷりにちょっと驚きつつも安堵。嬉しかったのが、僕らの舞台が終わった後に、また別の舞台活動に参加して活躍したという話。こういう体験は、若いうちに沢山しておいたほうが良い。今後もその勢いを止める事無く成長し、世の中をどんどん面白くしていって欲しいと思う。ちなみに、将来の夢はホテルマンになる事だそうだ。

女子高生と命懸けキャッチボール

先日の日記にも書いていた通り、教え子である三塁のKとガチのキャッチボールを行う事になった。が、朝起きたら土砂降り。まさに水差しといった感じで、天気図を見ても一日雨だったのだが、何故かお昼前に雨が上がった。ある程度覚悟を決めてグローブと着替えを手にする。

三塁のKとは数年前の演劇活動で一緒だった仲で、会うのは同窓会以来2年振りだ。多少は成長したかいなと待ち合わせ場所でキョロキョロしていたら、真っ黒に日焼けした女子がこちらへ向かってきた。格好こそは女の子っぽいが、この焼け方はどう見ても体育会系だ。ただ、中身はあんまり変わっていないようで安心した。たまに妙な敬語を使ったり、謎の慢心に包まれていたりと所謂『中二病』にかかる輩がいるのだが、あれは何だかこっちが気恥ずかしくなる。

見た瞬間ゾクッとした。

雨はまだ降る気配が無いので、折角やからキャッチボールするかという事に。一旦Kの家に立ち寄り(恐ろしい事に元職場の近所だった)、そのまま御所へ。適当な場所を見つけて準備を開始したら、Kは使い込まれたグラブと、その下につけるグローブ(バッティンググローブ?)を付け始めた。更にはサンダルからシューズへの靴チェンジ。マズい、本格的過ぎる。

最初はアンダースローで軽くキャッチボール。が、飛んでくる玉は一般的な女子のそれでは無い。フォームも良く、グンと伸びて落ちてこない。まるで父親(身内唯一の野球経験者)とキャッチボールしているようだ。僕は一気に本気モードにスイッチした。ちなみに僕は野球未経験のド素人なので、本気になっても気持ち以外何も変わらない。

徐々にテンポアップ。楽しくなってきた。コントロールにだけ気をつけながら、必死でボールを投げ返す僕。事も無げに鋭い返球をしてくるK。だんだん差がハッキリして悔しくなってきたので、意地を見せるべく全力で投げる宣言を行った。するとあろう事か、Kは軽く腰を落として構えるではないか。つまり、ボールが何処に飛んできても対応出来るように、『守備態勢』に入ったのだ。これを屈辱と言わずして何を屈辱と言うのか。かくして放たれた球は、期待通りKの遥か頭上を通過していった。

その後も約30分以上キャッチボールは続けられ、僕は汗ドボドボ状態まで追い込まれた。挙句、「現役やからどうしても口出ししたくなる」とダメ出しまで頂き、当初の予定通り惨敗を喫する事になる。この場で僕が得たのは、普段使わない部位の筋肉痛だけだった。負け惜しみで、年頃の娘に危ない球は投げられんから加減したんやと言ったら、「こちとら毎日『打球』を身体で止めてるんや」と言い返された。ぐうの音も出ない。

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