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忘年会で4人同時プレイ

  • 2009-12-29 (火) 0:40
  • 日常

量が多い。

学生時代の友人達と忘年会。今度は2~3回生の頃のメンバーだ。と言っても、みんな横のつながりは広いので、共通の友人は多かったりする。A社長、I社長婦人、A君、戦うO君、厚着のTが参戦。序盤はキムチ鍋とおでんという、珍しい組み合わせの晩飯を食い続けた。

宴はここから始まる。

21時頃、おもむろにWii起動。そして始まる、『NewスーパーマリオブラザーズWii』。この日の為に、各人わざわざ家からコントローラを持参してきたのだ。4人同時プレイの宴が、今始まる。ちなみに、持ち主の社長がわずかに経験があるだけで、後は全員初体験。説明書は一切読まないオールドスクールスタイル(?)だ。

スタートしてすぐに気付いたのだが、画面がかなり細かい。4人の距離が開けば開くほど、画面がズームアウトして豆粒のようになる。満足にプレイしようと思えば、かなり大き目の画面が必要なようだが、我々は気にしない。過酷な環境で育ってきたファミコン世代を舐めてもらっては困る。それよりも問題なのが、各プレーヤーの動き。慌てて押し合いになったり、釣られて集団で崖からダイブしたり、迂闊に蹴った甲羅が前に居たプレーヤーの後頭部を直撃、とお互いの足を引っ張り合う我々。恐らくこのゲーム、一人でプレイしたほうが簡単だと思う。

懐かしい感覚でいっぱいだ。

今日のメンバーは6人なので、4人が遊んで、残機がゼロになった人が待機中の2人と交代するという、これまたオールドスクールなやり取りが発生。「ゲームの順番待ちなんか、何年振りやろ」と社長が呟いたのが印象的だった。そう、社長宅は今や、童心に返った三十路でいっぱいだ。悲鳴と怒号の内容は、どれも昔のものと変わらない。

順当にステージを攻略していく我々。みんな意外と敵の名前がスラスラ出てくる事に驚いた(ハナちゃん、ワンワン、アトミックテレサなど、懐かしい敵が多い)。しばらく遊んでいて感じたのだが、内容がマリオ3に近いように感じる。幾つかのギミックはスーファミのランドから来ているようだが、ステージ構成やマップ構成が、どうもマリオ3とダブって見えて仕方ない。もう一つ感じたのだが、このマリオ、難易度がかなり高い。明らかに殺しに来ているギミックや、何の前触れも無い攻撃は、今の子供の目には『理不尽』と映るかもしれないが、個人的にはこの難度は大歓迎だ。アクションの難しさとは逆に、謎解きの部分はアッサリしている印象も受けた。

見ているだけでも十分面白いし笑える。

日付をまたいでもゲームは続く。各人かなり操作にも慣れてきたようだが、ステージも相当難しくなってきており、チームプレイも徹底されておらず死傷者が後を絶たない。ここで社長が、『Aボタンを押すと、自ら泡に包まれて退避出来る』という事に気付いた。今まで細い足場を4人で押し合いながら渡っていたのは何だったのか。この辺りも『説明書を読まない』子供にありがちな話だ。以降、難しそうなシーンになると泡に逃げるというチキンプレイを繰り返す輩が続出。引き篭もりブームが巻き起こった。

午前3時、最終ワールドであるワールド8に到達。どうした事か、各人の目は冴え渡っている。これだけの長時間プレイをしているのに、誰一人疲れたとも言わず、ここまでやってこれた。あと少しで全クリだ。かくして始まる8-1。ここで我々は、沢山の屍を生むことになってしまう。

面白いもので、大きな壁が現れると、それを越えるために自然とチームプレイが生まれてくる。各人が声を出し、フォローに回り、時には身を投げ出して進路を切り開いていく。数時間前までは罵倒しあっていた僕たちが、ここまでやれるようになった。スポーツドラマの最終回みたいだ。エースは壁ジャンプやプロペラの扱いに長けていたA君。ここぞと言う場面では、彼が必ず何とかしてくれた。こうして一つずつステージを突破していき、最後に現れたのはクッパ城。

勝った瞬間、甲子園で優勝したみたいになった。

あと一息、いやがおうにもテンションは上がるが、最後のクッパがどうしても倒せない。みんなでエースであるA君を守ろうとするのだが、飛んでくる炎や地形が嫌らしく、なかなか前に進むことが出来ない。集中力も切れ始め、これはいよいよマズいかと思われた10数回目の挑戦。時計は午前4時半を指そうとしていた。A君が、クッパを倒した。

ここ数年、ゲームでここまで盛り上がった事は無かったように思う。このゲーム、際どい所でとても上手くバランスが取れており、パーティーゲームとしても最上級の面白さだ。これはひとえに、任天堂のゲームデザイナーが優れているからだろう。これだけ長時間遊んで一度も飽きず、手を止めようとはしなかった。色んなギミックにドキドキさせられ、単純に悔しがり、単純に喜びを露にした僕らは、あの頃と同じ姿になっていた。

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