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2009-07-28

訃報

大抵訃報というのは突然やってくるもので、その時僕はランニングに出かけていた。時間確認の為に携帯を持って走る事が多いのだが、電話が鳴ったので走りながら出た。5月まで働いていた職場の、恩人の訃報だった。

前職での思い出にはあまり良いものが無いのだが、僕が唯一心を許せる小さな小さな部署があった。恩人Tさんは、そこでこの春まで働いていた。会社の生き字引とまで言われたTさんは、半世紀に渡ってこの会社を見てきた人で、強く優しい、皆から愛される長老だった。仕事でしょっちゅう憤慨していた部外者の僕に、いつも声をかけてくれたのを昨日の事のように思い出す。僕が会社を去るという話をした時も、随分残念がって貰った。満面の笑みで収まっている送別会の写真は、頂いた日から机の上に飾ったままだ。

そう、実際、つい先日の事なのだ。僕があそこで働いていたのも、Tさんが働いていたのも。

Tさんの退職前、肺ガンの手術で入院するという話を聞かされてはいたが、退職退院後にいつも通りの元気な姿を見せていた為、まさかこんな知らせを聞く事になるとは思わなかった。訃報を受けて文字通り絶句し、立ち止まり、どうすれば良いのか解らなくなった。親族や旧友が亡くなったという経験はあるのだが、恩人が亡くなった、というのはこれが初めてなのだ。正直、ダメージが大きい。

木曜日に御通夜があるそうだ。まさかこんな形での近況報告になるとは。とても、辛い。

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