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BitSummit MMXIV Public Dayの出会い(1)

  • 2014-03-08 (土) 0:35
  • 日常

ピコリンネソフトさん(D-4)の『INFINOS2』。画面を見た瞬間に足が止まり、吸い込まれるように台へ座ってしまった。誰がどう見てもモロ80年代の横シューである。1レバー1ボタンの超シンプル仕様、撃って避けてちょっとだけパワーアップして。蛇足は一切無い。

開発者さんにお話を伺ってみる。あのう、お二人とも若そうに見えますけど…「はい、僕ら学生卒業して数年の20代です」、答えてくれたのはRYOさん( @picorinne_soft )。何でまた80年代の、僕らみたいなオッサンホイホイなシューティングを?「いやあ、好きなんですこういうのが」、渋いなあ!これ、1ボタンなのもやっぱり?「はい、ボムとかは邪道だと思って」、その若さでエラい世界に足を踏み入れちゃったね、歓迎します。プレイ中、幾つか気になる点があったので報告したんだけれども、それ以外はかなり出来が良くて、特にステージ構成が解り過ぎていて怖い。ちなみに彼ら、BitSummitがチームとして初参加のイベントで、関東から車を飛ばしてここまで来たとの事。素晴らしい根性だ。

こちら、本日の僕的ナンバーワンであるKIDD GAMESさん(B-04-a)の『Sheeeeep』。走り続ける羊をタッチで左右に動かし、障害物を避けたり花を食べさせたりする単純な内容なんだけども、レベルが上がると羊が増えてパニックになる。10点マルチタッチ対応で、手の形をせわしなく変えながら羊を動かしていくスタイルが斬新かつ面白い。障害物に引っかかって画面下まで流された羊は狼に食べられてしまい、連続で何匹か食べられてしまうとゲームオーバーとなる。見た目はポップだけれども細かい所までキチッと作られていて、実に完成度が高い。特にアニメーションがお見事。

「複数人で遊んでも楽しいんですよ」と話すのは、開発者であり中国から留学中の姚(ヨウ)さんと謝(シャ)さん。現在も開発中との事で、リリースが待ち遠しい一作だ。どうせやるなら大きなタブレットの方が良いだろうなあ、これ老若男女問わず絶対にウケますよ。

新しい出会いもあれば、懐かしい再会もあるのがBitSummit。Metanet Software Inc.さん(C-20)の『n++』。まさかここで、あのFLASH忍者ゲー『n』の続編に出会おうとは。動いてる線画の忍者を見た瞬間、十数年前の記憶が一瞬にして蘇った。遊んだよ、メチャクチャ遊んだよこのゲーム!どうやらこれは、nシリーズの三作目にして最終作になるらしい。プラットフォームはPS4。今でも初代のnは公式サイトで遊べるので是非。壁ジャンプが出来る忍者を操り、ドアスイッチを押してから脱出するシンプル&スタイリッシュなアクションゲームだ。

日本語が話せないとの事だったので、必死に英単語を並べて話をさせて貰ったんだけども、開発のMare SheppardさんとRaigan Burnsさん( @metanetsoftware )はカナダはトロントからやって来たそうだ。当時メチャクチャ遊んだ事、デザインもゲームバランスも素晴らしい事、続編が出て興奮している事をジェスチャー交じりに話す36歳。英語力の無さを痛感したけども、それでも伝わるんだからガンガン行くべきよね。ポストカードにサインを頂き、バッジとシール、更には握手もして頂いた。嬉しい限りだ。

Japanese Flash Game Developers & mogera.jp(C-13~15)には王の巣窟の『RokkoChan3D』が置かれていた。またとんでもない隠し玉を持って来たなキングさん( @king_75 )。「ほぼ3週間、寝ずに頑張った突貫工事なんですけど…」と謙遜するが、しっかり遊べるようになってるじゃないですか。「Unityだとかなり早く作れますね、アセットストアにも随分助けられました」、なるほど。当たり判定などに怪しい場所が沢山あったけど、時間をかければかなり良い形になるんじゃないだろうか。ゲームは現在公式サイトからダウンロードが可能だ。

TGSで震えていたキングさんはもう何処にも居ない。正しい自信は人を強くする。ちなみに稲船さんからは「愛が足りない(作り込みが足らない)」と言われたそうで。そんなキングさんの次回作はオリジナルとの噂ですが、そこんとこいかがなんでしょうか。

何度も前を通っている内に、気になって近づいたPixelCrusadersさん(B-17-b)の『Wizards The Magical Concert』。タイミングを見計らって花火をタップし炸裂させていく、リズムゲームに近いアクション。レベルが上がると一気に上がる花火の数が増え、軌道も複雑になる。これもまたマルチタッチを上手く使った面白い操作方法だ。花火の形によってはスワイプで一気に連爆という事も出来る。どうやら先月、iOS向けに発売されているようだ。

代表でありデザイナーのIo Moutafoglouさん( @wizards_io 「苗字がやたら難しいから、Io(イオ)と呼んでくれ!」と言われた)に話を伺う。そもそもなぜこのブースが気になったのかというと、Ioさんから「日本語が出来なくてコミュニケーションが取れない」という雰囲気が出ていたからだ。ブース上には日本語の説明ポップなども無く、これは苦戦するやろうな、と心配になって片言の英語で話し掛けたら沢山話をして下さった。折角ゲームは面白いのに、勿体ないな…と思うんだけど、それをどう英語で伝えれば良いのか解らず頭を抱える。が、この件に関して、次の日に驚きの展開が待っていた。

企業ブースにも恐ろしいものが用意されていた。こちら株式会社ウェブテクノロジさんに置いてあった『GAIA(妄想版)』。これを見てすぐ理解出来た人はMSXクラスタの、それも相当濃い人だと思う。GAIAは本当に存在しているのかどうかも怪しまれ、一部で熱狂的なファンが存在する幻のMSXソフトなのだ。今回、愛に溢れるウェブテクノロジさんの総力を持って、GAIAが具現化してしまった。ここ、企業ブースですよね?

「これ、起動するとちゃんとMSXのタイトルから始まるんですよ」と嬉しそうに話すは同社の営業マンである烏丸さん( @Karasuma_usb )。「ちゃんと作り込めてなくて、右端まで歩くと壁ブチ抜いて画面外に落ちます」、そのバグすらMSXらしく見えるのは何故。「当時の説明書に、移植出来た人連絡して下さいって書いてあったから連絡しないと…」、なるほど、これUnityで動いてますもんね。えーと、えーと。

念の為フォローしておくと、大きいモニターのほうではちゃんと企業のPRも行われていまして。La-Mulana2でも使用しているという超汎用2Dスプライトアニメーションデータ作成ツール『OPTPiX SpriteStudio』のデモが流れていました。インディー向けに無料ライセンスも用意されているので、膨大なスプライトパターンでお悩みの方は是非ご検討を。メチャクチャ優れたツールです。

何処で紹介しようか迷っている間に入れ忘れるという失態を犯してしまいました、申し訳ないですPLAYISMさん(A-04)。今や国内インディー界で知らぬ者は居ないレベルに成長したダウンロード配信サービスだ。愉快なジョシュさん( @BudokaiMR2 )、ナイヤンさん( @thetrin )のコンビも勿論健在だ。今日は名作『Papers, Please』などの最新作を持ち込んでいた。NIGOROさんとクアッドアローさんに挟まれているとあって、両方からスタッフが行き来する状態に。余談ですが、ジョシュさんはイベントが終わって帰宅してから、またゲームやってたらしいです。ツワモノ過ぎる。

そしてもう一人、ITmedia ねとらぼの記者イケヤさん( @tekken8810 )。洞窟物語のウラガワで司会をして頂いた事から知り合い、以来インディー系のイベントでは必ずといって良いほど顔を合わせ、お世話になっている方だ。前日まで強烈なカゼを患っていたという事もあり参加が危ぶまれたけども、何とか無事に京都までやって来られたようで。病人同士、久々の再会。

上記の記事にもあるように、今回イケヤさんは自費で京都まで取材に来られたそうだ。色々話を伺っている中で、ああ、やっぱりプロは違うなと痛感させられる事が幾つもあった。そして仕上がったのが上記の記事。身体を張ったり、三枚目なキャラを押し出しているいつものイケヤさんは何処にも見当たらない。ホンマにゲームを愛してるんやなあ、こんな熱い人やったとは。イケヤさん、また今度ゆっくりゲーム談義しましょう。

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