twitterのTLで気付いた。今日、20,novemberだ。学生時代に最も金を突っ込んだビートマニア。引き金を引いたのは、この曲だった。1stの頃から存在だけは知っていたのだが、プレーヤーが少なく耳にする機会自体が無かった。だが2ndの爆発的なヒットでこの曲を耳にし、そこから僕の人生は大きく狂っていった。この曲を、何としても自分で演奏してみたい、と。
学校が終われば、毎日スカイビルの下にあるゲーセンへ。友人達が列を作り、そこで必死に練習をする。攻略サイトに置いてあった譜面をダウンロードして、授業中にも机を小さく叩く。それだけで飽き足らず、ゲーセンでバイトを始めて(ビートマニアの為だけに始めた訳では無いけども)営業終了後に練習。バイト仲間にも譜面を渡して、休憩室で机を叩く人間が続出。更にはバイトの休憩時間中、余所のゲーセンまでダッシュして練習をするという狂った行動まで取り始めた。
一度だけ超繁忙期の営業中に、許可を貰ってプレイした事があった。僕がバイトしていたゲーセンは、所謂大型アミューズメント施設で、レストスペース前の一番目立つ場所にビートマニアが鎮座していたのだが、あれは本当に快感だった。子供も学生もカップルも家族連れも、みんな僕の『20,november』を観ている。取り立てて上手い訳では無いのだけれど、まだ当時はクリア出来る人自体が少なかったので、イヤでも注目を浴びる事が出来た。
この頃から僕は、クラブミュージックに傾倒していくことになる。所属していたサウンド学科の師匠がDJをやっていた事もあって、僕のCDラックはハウス、ブレイクビーツ、ドラムンベース、ゴアトランスなどで埋まっていった。それだけで飽き足らず、シンセをイジって自分でもクラブミュージックを作ってみたり。で、コンテストに応募して入選してしまって、これが更に人生を狂わせていく結果になるんですな。MIDIの自動演奏だけじゃなく、自分で演奏出来るようになりたい。ちゃんと理論を学びたい。そうや、どうせやるなら、一番難しいジャズピアノやろう、と。