- 2014-05-08 (木) 0:30
- 日常
Onion Gamesの木村さんが、外国のお客さんを連れて遊びに来て下さった。何と、東京から。「次の日曜にPLAYISMさんの3周年パーティがあるから、早めに帰ってきたんよ」との事。じゃあ、お客さんもゲーム関係の…と思ったら、そうではないようだ。
こちらのお客さんはレバノン生まれのスイス人、ハーフィスさん(Hafis Bertschinger)。ハーフィスさんは画家・アーティストで、世界中を旅しつつ個展を開いたり作品を売ったりして生活しているという。御年何と、80歳。足腰もしっかりしていて、顔付きも若かったので、年齢を聞いて度肝を抜かれた。20年ほど前、東京で個展をやっていた時に木村さんと出会ったそうで、以来意気投合して来日の際には共に行動をしているそうだ。そういや、木村さんも旅人だったな。スイスの実家にも何度かお邪魔したそうで、「村人総出で迎えてくれてね」と照れ笑いをしていた。
ハーフィスさんは日本語を喋れないんだけども、僕の身振り手振りで大抵の事を察する事が出来る。僕は英語のヒアリングが少し出来るので、これで何となく会話が成立してしまう。「世界中を旅して回って、言葉が通じない国にも沢山行ったからね、大抵フィーリングで解るよ」と笑うハーフィスさん。「話す時も、出来るだけ解りやすく、ゆっくり話すようにしてるんだ」、よく解ります、有難うございます。その後も実に不思議な会話が続く。「私は40代の頃、馬1頭と荷物だけ持って、カンザスシティからポートランドまで3,000km旅したりもしたから」、いやいやいや。「60代の頃には、北海道から鹿児島まで2,500km自転車で縦断してるんよ」と木村さん。何者ですか。
「日本は良い所だね、私は大好きなんだ」と話すハーフィスさん。ウチの店(京町家)が珍しいようで、様々な質問をされた。坪庭の事、葭簀(よしず)や障子戸の事、灯篭や廊下の事などなど。木村さんに英語でヘルプをしてもらいつつ、異文化交流は続く。「京都の雰囲気はスイスと重なる所が多いね、伝統的な建物や自然を大事にしたりする所なんかが」、そう言って頂けると嬉しいです。
モノづくりの話。「世界各国を旅して回って、色んなものを見て、色んなものを作ってきたんだ」と聞き、僕はこうやって人とコミュニケーションする事が好きで今の仕事をやってるんですと話した。以前働いていた会社では、机から一歩も動く事が出来ず、毎日閉塞感ばかりが募る日々で。その前の職場は伝統工芸ショップで、毎日色んな作家さんや職人さんが来ては沢山の事を教えて貰ったんです、それが忘れられないんです。流石にこれは木村さんに全部訳して貰ったんだけれども、「シュウヘイ、それはとても大切な事だよ、コミュニケーションから作品は生まれるんだ」とハーフィスさんは真剣な表情で話してくれた。
小一時間くらい3人で談笑し、木村さんたちは平安神宮へ旅立って行った。「いやね、ハーフィスさんを宮澤さんに会わせたかったのよ、絶対話が合うと思ってね」と木村さん。「来年、必ずまた来るから」と笑顔でハーフィスさん。僕はホントに友人や仲間に恵まれている。深く深く感謝いたします。
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