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ファッションと妥協

  • 2009-11-07 (土) 0:30
  • 日常

昔から僕と付き合いのある人は知っていると思うが、僕は学生時代、オシャレと呼ばれるゾーンの対極に居た。と言うより、そうならざるを得ない状況だった。簡単に言えば、服のサイズが無い為、普通の店で服を買う事が出来なかったのだ。加えて言えば、僕はデブだった(86~88kg、現在より+10kg)。

今でこそ街中でXXLサイズの服を見かけるようにはなったが、僕の学生時代にはB系ぐらいしかデカいサイズは存在しなかった。必然的に、僕はスーパー等の『大きいサイズ』コーナーへ吸い込まれる事になる。絶望的にバリエーションが無いそのコーナーで、僕は長らく冬の時代を過ごした。自分が気に入った服を着られた例が無かったのだ。

『アメ村』というデカいサイズの宝庫を見つけたのは、学生卒業後の事だった。パッと見はB系の山だが、幾つかのセレクトショップではカジュアルなものも扱っていた。ここで僕は、生まれて初めて『自分好みで着用できる服』を探し当てる事に成功する。服選びに妥協する事が無くなったのだ。この時の嬉しさは、今でも忘れる事が出来ない。

その後、ダイエットを行う事で、僕のファッションバリエーションは驚くほどの広がりを見せた。あれだけ拒んでいたジーンズを何本も所持し、タンスの中はシャツで溢れ返り、苦しいローテーションでシーズンを過ごす事が無くなった。今では京都にもセレクトショップが増え、僕は幸せな日々を過ごしている。

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