- 2009-10-11 (日) 0:30
- 教習
少し間が空いたが、10日目、2段階初日の教習。この日、愛用の原チャを兄に奪われた為、仕方なく自転車で教習所へ向かった。日差しはすっかり秋っぽくなっている。
今日もまたシミュレーターで教習を行うとの事で、待合所で検定試験の様子などを見ていたら、クランクで女性がハデにコケてゾッとした。
シミュレーター教室は待合所のすぐ側の部屋で行われており、中から教習生の悲鳴が聞こえてくる。経験した人なら解ると思うが、シミュレーターはアクセル、ブレーキの感覚がとても掴み辛い。加えて後ろで他の教習生が見ているというプレッシャーも加わり、あらぬ動きをする事も度々なのだ。
その後、教室からガンガン漏れる声に耳を傾けていると、卒業生の免許取得1年以内の事故率について教官が話し出した。パーセンテージを聞くとそんなもんか、と思ったが、大きい事故を起こした場合、教官や学校が始末書を書いて公安に提出するらしい。成る程これは大変な仕事だ。
程無くしてベルが鳴り、次は僕の番となった。今日は実際に街中を走って交通ルールを確認するという授業で、座った席が悪く僕が最初に搭乗。シミュレーターは体重移動では曲がらず、ハンドルだけで曲がるようになっており、勝手が解らず最初の交差点で歩道に乗り上げる僕。平常心、平常心と言い聞かせ、その後は問題無く進んで行った。『バス優先道路』が現れるまでは。
僕が普段走行しているルートではあまり見かけない『バス優先道路』の標識。あ、これ確かこのレーンは走ったらアカンって遠い昔に習ったような、と気付いて右車線へ移動。ただ、正直あまり自信が無く、単車は左端によったほうが良かったんかなあと思った、次の瞬間。
左車線をアクセル全開でバスが追い抜いていった。
左ミラーを全然確認していなかったので、いきなり真横に現れたような錯覚に陥り全身にサブイボが。原チャでの街乗り経験から言って、あのバス絶対60km以上出してる上に避ける意思すら感じられない。今ちょっとでも躊躇してたら、間違い無く殺られていた。
シミュレーターのキラーっぷりは留まる事を知らない。何とか僕は無事に目的地に辿り着けたが、次の教習生は交差点で右折しようとセンターラインに寄った瞬間、後ろから救急車に跳ね飛ばされた。余りの出来事に固まる僕ともう一人の教習生。「接触事故が発生しました」という淡々とした案内が更に恐怖心を煽る。更に次の教習生は、見通しの悪い住宅街の交差点で、フルスロットルのスクーターに脇腹をエグられた。思わず声を上げる教習生。何が怖いって、どちらの事故も相手が一切ブレーキする気配を見せなかった事が怖い。特にスクーターのほうは、どう見ても死亡事故レベルのクラッシュだった。
このシミュレーター、ご丁寧な事にリプレイ機能やカメラアングルの移動まで備わっていて、教官が事故の様子を細かく説明してくれる。僕のバス優先道路も見せて貰ったが、交差点を恐ろしい速さで左折しながらブチ抜いてくるバスに狂気を感じた。救急車の事故に至っては、ミラー越しに恐ろしい速さで突っ込んでくる様子が映し出され、「殺ったらあああああ」という声が聞こえてきそうな程狙い済ましたライン取りであった事をご報告しておく。救急車が突っ込んでくる、というのは想像以上にシュールで怖い。
「まあ現実にはこんなエグい事は無いですけどね」という教官の話からするに、シャバに対する恐怖心を植えつける目的があるような気がしてならない。まあ実際、早めに怖い思いをしておく事は大事だとは思うのだが。
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