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2013-10-19
MKボウル山科との別れ
- 2013-10-19 (土)
- 日常
【追記】何と、グランドボウル山科として営業再開しました。何ですって。
渡米のMさんの結婚式が終わり、一旦事務所に戻って着替え。そのまま原チャに跨って、小雨降る中MKボウル山科までやって来た。
国道一号線、東山トンネルを東へ抜けてすぐの所にある巨大アミューズメントスポット『MKボウル山科』。創立1971年、実に40年以上営業を続けている山科のランドマークだ。朝の10時から明け方5時までの営業という類を見ない施設で、まだ遊び場の少なかった時代においては昼夜を問わず人が詰めかけた大人気スポットだった。僕も幼い頃から幾度となく連れて貰い、思い出も沢山ある。だが近年では他の遊び場も増え、交通の便もあって足が遠のいていた施設でもあった。
それは突然の、しかしついに来たかという告知だった。MKボウル山科、10月20日をもって休業。年始辺りからこの界隈である噂が立っていたのだが、隣の日野自動車も移転したとあってリアルなものへと変化しつつある。今現在の所は、何も告知はされていないのだが。
ともあれ、この施設で遊べるのも残り2日。ずっとバタバタしていて顔を出せなかったんだけども、今日の夜だけ何とか時間を作る事が出来た。たまたま仕事が休みだった鉄の羊毛に緊急招集をかけ、オッサン2人で最後のボウリングを堪能する事となる。
入ってすぐの貸シューズコーナー。懐かしい。自販機でシューズがゴトンと落ちてくるんだけども、27.5cm以上のサイズはカウンターで直に借りないといけないんだっけ。僕は高校時分から28cm以上なので、いつも一人カウンターで借りていた。
メインの通路。最後の土曜の夜だというのに、50本あるレーンにはまだ空きがある。西側の奥、階段を降りるとゲームコーナーやバッティングセンターがあった筈なのだが、今は取り壊して駐車場になっているらしい。階段はシャッターが降りて封鎖されていた。ゲームコーナーは東側の、以前ビリヤード場だった場所に構えてあるらしい。
場内を歩き回るのは後にして、まずはボウリングだ。そういやボウリング自体5年くらいやってなかったっけ。以前は14ポンドくらいの重い球を全力投球するパワースタイルだったんだけれども、今日それやったら帰りの運転が出来なくなるかもしれない。大人しく12ポンドをチョイス。先攻の鉄の羊毛は11ポンドを選んだ。予備として、全力投球用の14ポンドも置いておく。
ただボウリングをやっているだけでも楽しいんだけれども、折角だからお互いの投球シーンを撮影しようや、と僕は鉄の羊毛に一眼レフの扱い方を教えた。ズームレンズの扱い方と、ピントの合わせ方だけ。後は撮って確認して覚えて貰う事に。
驚いた。センスがある。自分で考えて色々試してみている。普通デジタル一眼を渡したら、緊張したり怯えたりするもんなんだけども。的確に僕のカッコ悪い所ばかり撮影している。この野郎。
悔しいのでこっちも撮影するんだけども、どういう訳だかカッコイイ写真ばかりになってしまう。それもその筈、緩いボールなのに次々とストライクやスペアを叩きだしていく鉄の羊毛。ハイスコア100ちょっとって嘘やろお前。
ゲームは低いレベルで白熱。お互いの失敗を祈り合い、汚いヤジが飛び交う男らしい対決だ。ゲームはどんどん進み、3ゲーム目の9フレに突入。ここでようやく我に返った。あと4回投げたら、もう二度とここでボウリングする事は無くなるんやな、と。そう告げた瞬間、鉄の羊毛の表情がこわばった。
正直、実感がわかなかった。生まれた時からそこにある、存在している事が当たり前の施設。北白川バッティングセンターの時は強烈な寂しさを感じたんだけども、MKボウル山科は存在が大き過ぎて、無くなる事がイメージできない。10フレーム目、鉄の羊毛はスペアを取って3投目へ。僕は1投目で7・9番ピンを残すスプリット。2投目、9番ピンの内側にヒット、行ける!と思ったら球に勢いがあり過ぎて反射せず。これが僕の、MKボウル山科での最後の投球となった。
片付けを終え、フロントで清算をする。スタッフさんに少し話を伺った。改装のため休業って事だそうですけど、新しい建物になった時にはここはどうなるんですか?「改装後、ここにボウリング場が入るという予定はありません」、少し間をおいて、寂しそうな笑顔で答えて下さった。やっぱりそうなのか。寂しくなりますね、と話し掛けたら「申し訳ございません」と返ってきたので、慌ててこちらも頭を下げた。長い間お世話になってきたんだから。
会計後、施設内のあちこちを歩き回った。ゲームコーナー&バッティングセンターが無くなっていたのが一番残念だったけども、カラオケや元ビリヤード場など、何処へ行っても思い出が蘇ってきてグッとくる。ここで初めてDX筐体のアフターバーナーIIと出会ったんよなあ。一番最初に遊んだのは、タイトーのSUPER SPEED RACEだったか。スプラッターハウス、トライゴン、R-TYPEII、ハングオン…隣にあったビリヤードにも随分ハマった。ここは幼い僕にとっての遊園地だった。
外へ出る。500円バイキングのみ今後も営業を続けるそうだが、それもいつまでなのかは解らない。長く山科の顔として存在してきたMKボウル山科は、明日その幕を閉じる。次にここを通る時には、恐らくこの辺りは真っ暗になっているのだろう。また一つ、思い出の光景が消えていく。
長い間、本当に有難うございました。さようなら、僕を育ててくれたMKボウル山科。
冷や汗モンの結婚式撮影
- 2013-10-19 (土)
- 日常
面白エピソードに事欠かない渡米のMさんが突如結婚を宣言、「神社でやるから写真撮りに来てー」と無茶振りをされたのが先月の事。この時間に来てー、くらいのノリだったので私服で行ったら両家御親族が平服で全員集合ですよ。ちょっと待て話が違う。僕ぁもっと気楽な席やと思ってたのに、これガチやないか。「あ、でも親族じゃないと式場には入れへんから、式場に入るまでを撮影して欲しいねん」、さよかさよか。てか段取り何も知らんのですけど大丈夫か。もーいっつもこんなノリなんやから。
御親族に無礼を謝罪し続けながら(幸い皆さん笑って許して下さった)、いきなり撮影スタート。待合所から本殿らしき場所まで、付き人つきで歩いて行くらしい。事前に通る場所とか知ってれば構図も考えられたけど、何もかもがぶっつけ本番である。しかも撮りなおしは効かない。過去最大級のプレッシャーで嫌な汗が止まらない。よおもまあこんな恐ろしい撮影を気軽に頼んでくれたな。設定を変え、構図を変え、撮って撮って撮りまくる。数撃ちゃ当たる戦法である。途中、睡眠不足と慣れん格好でMさんがダウン寸前になったりするも、何とか式は終わったようだ。
式が終わってすぐ事務所へ戻り、スーツに着替える。こんな事なら最初からスーツにしときゃ良かったか。でも膝ついたり無茶したり出来んからなあ。次は披露宴、バスに飛び乗ってハイアットリージェンシー京都へ。こんな機会でも無ければ入る事も無いわな。庭で撮影をやっていたので遠目から撮影したら、何か怪しくなってしまった。
凄まじいアウェー感だ!アクセサリのOさん早く来て!心が持たない! pic.twitter.com/8o9uhsPrtF
— Shuhei Miyazawa (@room_909) October 19, 2013
披露宴会場へ入る。MさんとMさんのお母さん以外、誰も知り合いがいないという超アウェー会場だ。アクセサリのOさんも出席するのだが、よりによって午前中にもう一件披露宴がバッティングした為、1時間近く遅れてやってくるそうだ。早く、早く来てOさん。本気で心細いです僕。カメラマンに徹する他無いです。てか僕んとこのテーブル、若いファミリーが2組で色んな意味で泣きそうなんですって。絶対浮いてるぞ僕。
あちこち撮影しながら、合間合間にボーッと披露宴の様子を見守る。何かこういう『普通』の光景、久し振りに見た気がする。それと同時に、自分の生活がいかに異質かという事を思い知らされたような。遠い遠い世界の事のように感じ、少し寂しさを覚えた。誤解の無いように書いておくけど、式はとても良かったです。意図せぬ笑いが何度も起こる楽しい式でね。
そうそう、ようやくスピードライトの使い方が解ってきた。設定次第では照射距離が極端に短くなったりするのね(拡散光)。この辺がイマイチ解っていなくて、有効射程距離が掴めず相当苦労したのよ先日は。あと、動きの先を読んで撮影するという事も出来るようになってきた。この場面、次はこうなるんじゃないかという兆し。ヒントはあちこちにあるもんだ。今日の収穫は大きい。
1時間ほどしてアクセサリのOさんが席に辿り着いた。言い様の無い孤独から開放され大喜びの僕。矢継ぎ早に出される料理を必死で食べるOさん。「さっきオークラで食べたばっかなんやけど…」、オークラ→ハイアットってなかなか無いゴージャスなハシゴやと思う。二人でワイワイやりながら披露宴を楽しまさせて貰った。式が終わった後、「Sちゃん(Mさん)がちゃんとお嫁に行ったー」と号泣したOさん。ずっとMさんの事を気にかけていたようだ。良い友人を持ったなあMさん、今後は落ち着いた家庭を持って…って旦那さんインド勤務ってどういう事なの。これからもMさんの伝説は続くみたいで。身体に気を付けて、世界を股にかけて下さい。
18時、式は無事に終了。お疲れさーん、と手を振ってMさんと別れた。撮影した写真の枚数は650枚を超え、16GのSDカード1枚に収まりきらなかった。過去最高の撮影枚数、RAW現像が怖い。
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