鍵盤の魔術師と言われた、Oscar Peterson。僕が崇めるピアニストの一人。取り敢えず手始めにBluesのソロプレイを紹介してみる。
大体ジャズを習うと最初にやるのがBluesで、結局いつまでもお世話になる基本中の基本曲。Bluesはたった12小節のループで成り立っている。この動画だと、0:12からがテーマ(楽譜・形式通りに弾く部分)で2周して、0:34からは延々アドリブ(コードだけ楽譜通り)の12小節ループに突入する(この動画では例外的に2:33からテンポアップした上にFへ転調している)。
基本的な流れは、他の曲でも変わらない。ジャズは最初の1~2週目と最後の1~2週目だけ決められたテーマ(慣れるとそれすらも崩して弾く)を弾いて、後は全部アドリブで作り上げるのだ。メロディもサビも起承転結も、全部自分や共演者たちで即興。ここにジャズの醍醐味がある。
これが極まってくると、ソロでもこういったとんでもないプレイになっていく。ただ聴いているだけでも凄みは解ると思うが、ちょっとジャズをカジってから聴くと、色んな意味で泣きそうになる。
そんなこんなで、ジャズプレーヤーは日々戦っている。プロもアマも、みんな戦っている。