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2014-02-06

雑誌を読んで狼狽えて

天谷君とならむらさんが載っている、という情報だけで本屋へ走る。ファミ通を買うのは二十歳以来の事で、実に16年振りだ。値段は390円、昔とほとんど変わってない事に驚く。こういう雑誌って、時代と共に少しずつ値上がりするモンだと思っていた。

ともかく早く記事を読まねば。何処に載ってるのかなとパラパラめくったら、表紙からすぐの所にデカデカ『インディーゲーム特集』の文字が。おいおいこんな破格の扱い、今まで見た事が無いぞ。ドキドキしながらページをめくると、そこには去年の夏から顔を見ていない天谷君の姿があった。良かった、ちゃんと生きてる。勿論ならむらさん、そしてTOKYO JUNGLEの片岡さんも登場している。中身は『インディーゲームとは何ぞや』という内容で、かなり解りやすくまとめられていて良い記事だった。ようやっとインディーに日が当たる時が来たんだろうか。インタビューは3ページ、インディーゲーム特集は14ページ(!)に渡って続いている。思い切ったな、ファミ通さん。

何度も記事を読んで堪能した所で、折角なんで他の記事も読んでみようとページをめくってみた。が、読めば読むほど表情が曇っていく僕。書いてあることが、さっぱり解らないのだ。ニュースも、攻略ページも、最新ゲーム紹介も、広告すらも解らない。売上TOP30に入っているゲームはどれ一つ遊んだ事が無いし、ナンバリングタイトルだって1すら遊んだ事も無いものばかり。2000年前後を境にゲームから離れた男は、現代的なゲームに全くついていけなくなっていた。何だか、全く別の世界を見ているかのような心境だ。

何とか頑張って読んでみるんだけども、どんどん悲しい気持ちになってきて、何でこんな悲しいんかなと考えやっと気が付いた。雑誌のほとんどが、3Dのゲームで埋め尽くされていたからだ。物心ついた頃からドット絵にまみれて生きてきた僕、それが巷に溢れかえっているのが当たり前だと思っていた。勿論3Dのゲームも好きだし、今までだって沢山遊んできたんだけれども、21世紀になろうがアラフォーになろうが僕の脳内ではドット絵こそが主流なのだ。逆に言えば、僕は3Dが主流になった世界からずっと背をそむけていた事になる。そう、僕がゲームから離れていった理由は、どうやらここにあったのだ。

いい歳こいたオッサンが、ゲーム雑誌を読んだだけで狼狽する。傍から見れば滑稽でしかなかっただろう。でも僕にとって、この事実を真正面から受け入れる事が出来なかった。10数年も避け続けていた現実が、牙を向いて襲い掛かってくる。情けない話だが、僕はファミ通を目の届かない場所へ片付けた。僕が住める場所は、もうインディーにしか残っていないのかもしれない。

ぞんざいな言葉

今でもたまに聞くこういう言葉。基本、お断りする事になる。

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