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帰ってきた日常

久し振りに事務所へ帰ってきた。ピアノに触るのも5日ぶりだ。昨日までの無茶苦茶振りが嘘のような日常。引き戻された感がある。さてさて、次は自分の事を頑張らないと。ファミ通さんに掲載された写真を見て、何だか遠い出来事のように感じてしまった。

インディーゲームの旅2014 イントロダクション

こちらは2014年9月20日(土)~21日(日)、千葉の幕張メッセで開催されたTOKYO GAME SHOW2014一般デイのイベントレポートです。期間前後の記事も少しだけ掲載しております、上から順にお読みください。

インディーゲームの旅2014番外編・長野経由で京都へ帰る

「東名も新東名も、飽きちゃったんだよね」

最初にそう言ったのは、ならむらさんだった。過去、東京でイベントがある度に車で上京・帰郷していたチームNIGORO。今回も上京の際にはならむらさんPANDAさんの二人三脚でやってきたんだけども、同じ景色は見飽きたそうだ。

「そこで、帰りは長野ルートを採用しました」

すいません意味が解りません。長野って北じゃないですか。僕ら帰るの、西ですよ?

「明日は朝5時くらいに出発します」

PANDAさんも何で満足げな顔してんですか。落ち着いて考えて下さい、どんだけ遠回りするか解ってるんですか?

「だって、早く帰ったって仕方ないし」

かくして言いくるめられた(反論させて貰えなかった)僕、ならむらさん、PANDAさんはレンタカーに乗り込み、北を目指して爆走する事と相成った。「大丈夫、既にルートはGoogleマップに叩き込んである」と嬉しそうなならむらさん。こうなればもう、ヤケだ。

千葉から埼玉へ。早くも車内は異様なテンションに包まれている。5時起きのアラフォー3人とは思えない勢いですがいつまで持つんだこの体力。運転手のトップバッターはPANDAさんだ。

車は東京外環自動車道をひた走る。平日の早朝という事もあって、まだそこそこ車は少なめだ。道路標識を見るたび、あの首都高って方へ行けば昼過ぎには帰宅出来ると訴える僕。「ほーらしゅうさん、次の目的地は大泉だよー、どうでしょうの大泉だよー」「草加せんべいの草加だよー」等となだめにかかるPANDAさん。東京外環自動車道唯一のPAである新倉PAに入って、運転手はならむらさんに変わった。

この人らならホンマにやりかねんから怖い。ちょっとでも寝たら何されるか解ったもんじゃない。新潟まで行ったら、絶対今日中に帰れませんよ!もう1日旅程を伸ばす気ですか!

外環の終点である大泉JCTへ到達、ここから関越自動車道に入る。ニュースとかでしか聞いた事の無い名前だ。長野までの距離を目の当たりにしてしまい眩暈が。京都に近づいてるならまだしも、遠ざかってんですよ205kmも。「いい加減諦めろ!」等といった優しい言葉が車内に飛び交い、リアルどうでしょうな雰囲気になってきた。道中唯一テンションが上がったのは『川越』の文字を見た時だけ。あの高橋邦子の川越だ。

古き良き昭和を思い出させる高坂SAで休憩、お土産を物色するも東京のものが多かった。かなり埼玉に入ってる筈なんだけどなあ。目黒バームクーヘンと目白バームクーヘンなるものがあったんだけど、やったら長くてそれぞれ黒と白の生地になって…これただのシャレやないか。下は主犯の二人だ。

地理に疎い僕が時折マジボケするもんで、車内は定期的に盛り上がる。秩父辺りには嵐山(らんざん)や花園といった地名があって、否が応でも京都を思い出す。「しゅうさんやったね、京都に帰って来たよ!」、ここ埼玉です。もうすぐ群馬です。

埼玉から群馬へ。藤岡JCT経由で上信越自動車道へ入った。朝7時にして既に3つ目の高速である。僕、群馬って初めて入ったんですよと話すと、「槍に気を付けて」とPANDAさんが。途中、エアーズロックみたいな断崖絶壁の山を発見して車内騒然。「何だあれ!」「地図に載ってねえぞ!」、結局未だにあれが何なのか解っておりません。

妙義山。イニシャルDで聞いた事がある。そういやあれって群馬が舞台だったっけ。PANDAさんがこの山の特異性について話してくれたんだけども、難しくて忘れてしまった。Wikipediaをどうぞ。

この辺りの山は独特の形をしている。高速が通ってなかったら、どうやって行き来するのか解らない。と、そこへ軽井沢の文字が飛び込んできた。軽井沢ってこんな所にあったのか、知らなかった!千葉から出発しておよそ2時間か、なるほど別荘地としてはちょうど良い距離かもしれない。

群馬からついに長野へ。佐久平PAという所で休憩を取った。解ってはいたんだけども、寒い。9月とは思えない寒さで、9度とか何とか表示されている。半袖はおろか長袖を羽織っていても寒い。そりゃ避暑地って言われるわ。PAの展望台から見下ろすと、町が謎の霧に包まれていた。「サイレントヒルか」、それ静岡でしょPANDAさん。いやこのツッコミもおかしいけども。

次の佐久ICでおもむろに高速を降りるならむらさん。え、降りるんですか?そういや今日、長野へ行くとは聞きましたけど、何処へ行くか聞いてないですよね。「それでは発表します、最初の目的地は山の中にある白樺湖です」なんですって。どうやら向かう先にサイレントヒルな霧が拡がってますけど「知りません」なんですって。

ホラーめいたオブジェクトに何度も遭遇するも、車は突き進む。この辺りは稲の収穫も早いようで、あちこちの田んぼが黄金色に輝いていた。昔はウチの近所でも沢山田んぼがあったんだけれども、最近ではとんと見かけなくなったな。

山道に入って30分、どんどん登り続けて不安になる我々。と、いきなり視界が開けた。白樺湖だ。3人声を揃えて歓声をあげた。

湖面標高1,416mという高山地帯にある人造湖、白樺湖。よく名前は耳にするけども、実際目にするのは初めてだ。辺りはリゾート施設が充実していて観光客も沢山居る。そして当然ながら、寒い。

更に山を登り、白樺湖を見下ろす。良い景色だ。朝にダダをこねていた事などは、もうすっかり忘れていた。ここから先の通称『ビーナスライン』は、全てが絶景に変わる。

霧ヶ峰にある売店のスタッフさんに聞いた所、ビーナスラインの見頃は6月から7月で、辺り一面にレンゲツツジやニッコウキスゲが咲き乱れるらしい。岡や山を埋め尽くすほどの花々は本当に美しいそうだ。次に見頃なのがこの時期で、辺り一面でたなびくススキを見る事が出来る。例えが適切ではないかもしれないけども、ナウシカを思い出させるような感じだ。

ビーナスラインには展望台や道の駅などが多数あり、あちこちでツーリング中のバイカーを見かけた。程良いワインディングで、かつ路面状態も悪くない。うってつけじゃないか。おやきやシカ肉の串焼きを頂きながら精一杯羨んだ。長野、メッチャええ所ですやん。

標高約1632m、高層湿原・八島ヶ原湿原。「うおっ…」「おわっ…」、ならむらさんもPANDAさんも言葉が出てこない。何だこれ無敵か長野。絶景以外の何物でもない。twitterに写真を投下した所、長野出身の悪い大人である古十さん、SORUさんが大喜び。二人とも、下諏訪出身なんだそうだ。

「さて、後は山を下るだけなんだけども、ちょっと予定より早いんだよな…実はもう一つ絶景ポイントが」、行きましょう。ここまで来たら何処までもお付き合いしますよ、何だったら新潟「滅多な事を言うもんじゃありません」、スイマセンPANDAさん。絶景に中てられて、かなりおかしくなってるな僕。

車はどんどん山を登り続ける。途中、レア標識である『その他の危険』標識を発見、「この先バス停」と書いてある。確かにこんな標高の所にバス停があるのは驚きですけど、その他の危険標識使いますかね?「5年に一度通るんだよ」オリンピックより長いじゃないですか!「だからその時にはバス祭りが」ありませんよ!長野の人に謝って下さいならむらさん!

標高約1959m、美ヶ原。「車で2,000m近くまで登れる所ってなかなか無いのよ、登山は車に限る」とならむらさん。とにかく寒いので撮影はほどほどにし、日本一高い道の駅で信州十割蕎麦を食べる。美味い。「あれだね、流石にこう絶景ばっかり眺めてると、慣れてくるね」、僕もちょうどそう思った所です。

大胆な寄り道をしたため、予定が大幅に押してしまった。急ぎ山を下りるも、今度は全員疲労が出て来てぐにゃんぐにゃんに。諏訪湖がチラッと見えるも無反応。このままでは危険なので、下諏訪まで降りたところで温泉に入る事となった。道中で見かけた毒沢温泉というデンジャラスな名前の温泉も気になったんだけども、結局地元の方も愛用しているという児湯へお邪魔した。ここがまあ湯温が高くて、あっちいの何の。お陰で目が覚めました。余談だけれども、坂道でブレーキが効かなくなった時に突っ込む緊急避難所(登り坂+砂利で無理やり止める場所)、下諏訪で初めて見た。

諏訪大社。知らなかったんだけども、諏訪大社には春宮と秋宮があるそうで、それぞれ祀られているものが違うんだそうだ。ここにあるのはおんばし…御柱って、あの御柱祭の御柱か!こんなデカいのに跨って、崖から落ちるのか…エクストリーム過ぎるやろ…

それにしても下諏訪は良い所だ。何となく既視感があるなと思ったら、ここ琵琶湖岸に似てるんだ。琵琶湖との違いは、積雪と温泉だろうか。静かで穏やかで、歴史も風情もあって。謎のハッピードリンクショップもあって。出来ればここで何泊かしてみたいな。冬の夜空を眺めながら温泉につかりたい。今日一日で、僕はすっかり長野の虜になった。

16時、再び高速に戻る。岡谷ICから長野自動車道に入り、すぐ目の前の岡谷JCTから中央自動車道へ。「実は近くに宿場町があったんだけど、もう寄っても真っ暗だから諦める」とならむらさん。ビーナスラインで大はしゃぎしたのが裏目に出た。宿場町とは恐らく奈良井宿の事だったんだろう。最終目的地である京都東ICまで、残り300km余り。果して家に着くのは何時になるだろうか。レッドブルを飲んで、さあ帰るぞ。

長野から岐阜へ。劇的な夕焼けを見ながら、ならむらさんがアクセルを踏み込む。休憩回数は多いとはいえ、かなりのロングドライブになっている。代わりましょうかと聞いても「まだ大丈夫」と元気そのものだ。「ハンドル握ってるのが好きなんだよ」とパンダさん。いつも一人旅で、車中泊をも厭わないならむらさんが頼もしく見える。

岐阜から愛知へ。素晴らしい速さを見せたならむらさん、ここで撃沈。アンカーとなったのは僕だ。ならむらさんには後部座席でゆっくり寝て貰う事にして、PANDAさんにナビゲートをお願いする。辺りは既に真っ暗で、景色を楽しむ事は出来ない。安全運転で帰りましょう。小牧JCTから東名高速道路へ、そのまますぐに名神高速道路へ。ついに名神へ入った。あと、少しだ。

邪悪なナビゲーターによって危うく東海北陸自動車道へ導きかけられるも、それ以外は順調に進んでいく。愛知から岐阜、岐阜から滋賀へ。PANDAさんとこの旅について雑談をしながら突き進み、最後のチェックポイントへ到達した。

愛知と岐阜が逆になってるけど、おおよそ上記の通り。ついに大津SAまで辿り着いた。最後の飯を頂き、改めて荷物の整理をして、一服してからラストラン。京都東ICから1号線へ脱出、この旅のすべての行程を無事終える事が出来た。まあPANDAさんはここから奈良まで帰るんだけどもね。

千葉のNIGORO合宿場を出発して、実に16時間。京都の我が家へ帰還した。去年もそうだったけど、このメンバーで旅をすると、終わってしまう事の寂しさより達成感のほうが遥かに大きい。余韻に浸れるのは、写真を整理しだしてからだろう。滋賀県に入った時に「次は九州かな」とボソッと言ったPANDAさん。また誘って下さい。多分最初はダダこねると思いますけどね。

インディーゲームの旅2014番外編・走り回る休息日

8時過ぎ起床。Tシャツにパンツといった出で立ちで合宿場の居間に降り、ならむらさんから「本当にパンツで歩き回るんだ…」と言われたのが朝のハイライトです。おはようございます。訳者のSさんと3人で昨日のニコ生をタイムシフト視聴、ニヤニヤする。

ところで昨日の帰り道から、ならむらさんがずっと酷いネタを放出し続けてるんですが。「いや、俺は回ってきたネタを的確に処理してるだけだから」、どの口が言いますか。「大体最後に火を付けてんのはしゅうさんでしょ」、それは否定出来ません。

身支度を整え、PANDAさんの運転で最寄り駅へ。訳者のSさんとは今日でお別れとなる。ニュージーランドでの仕事を辞めて引き払ったのに、結局またニュージーランドへ戻るそうだ。チームNIGOROの唯一の常識人、唯一のツッコミ役だったSさん。寂しくなってしまうな。来年また、帰って来て下さい。お疲れ様でした。

Sさん、ならむらさんと別れ、ここからは単独行動だ。久々の山手線に浮かれつつ予定を立てる。取り敢えず最初は秋葉原へ向かってトライアミューズメントタワーだ。秋葉原には何度も宿を取ってるんだけども、まだ一度も訪れた事が無かったので。

Googleマップ片手にグルグル回り続け、ようやく辿り着いたトラタワ。聞きしに勝るレトロゲームっぷりだった。グラディウスが並びまくってたり、壁にPCエンジンDuoのポスターが張ってあったり。

折角なのでハイテクランドセガ秋葉原にも寄る。上記の通り、ドキドキしながら新しいゲームにチャレンジしたりもした。僕は酷いレトロゲーム脳なので、新しいゲームに触れる事を極端に恐れるのだ。スト4の最新バージョンも遊んでみたけど、対戦でボコられて涙目になった。

移動して東京駅へ。ここで教え子である演劇のMと待ち合わせ、昼飯を食う事に。ミカドに出入りして「キメラビースト可愛いよね」と言ってのけた、あの19歳のJDである。夏にも顔を合わせたんだけども、今日はガッツリ話を聞かせて貰うからな。あ、来た来た。

折角ここまで出てきたんやから何か東京らしいモン食いたいなと話すも、既にランチ時間を過ぎており飲食店街全滅、何とか見つけたカレー屋で難を逃れた。後から教えて貰って解ったんだけど、このインデアンカレーの本店って大阪…よりによって東京で大阪…美味しかったけども…

口を開く度、衝撃的な体験談を話すM。一体東京で何があったんや。以下、Mの伝説を箇条書きで。

  • 高校時代にソフトボール部に所属、顧問から「お前キャッチャー」と即指名、握力が60kgを超える
  • 父親だと思っていた人が母親の彼氏で、最近正式に結婚して名字が変わった
  • SPを見かけてテンションが上がり、話し掛けに行って大説教を喰らった
  • しかしその後もめげずに話し掛け、最近では会釈をして貰うように
  • 衝撃的な店名のレストランでウェイトレスのバイトを行うも、何故か大工仕事もこなす
  • 常連である歌舞伎町のオカマバーのママさんからスカウトされる(Mは女性です)
  • 刺激を求めて上京したものの飽きたので海外留学申請を出している

本当に何があったんや東京で。歩くネタの宝庫になっとるやないか。こんなツワモノに育てた覚えは無いぞ。おおよそ女子感といったものが感じられず、僕は涙するほかに無かった。

「ちょっと伊東屋にノート買いに行きたいし、ついて来て」とM。イトーヤ?何それ、八百屋?「恥ずかしいから人前で絶対言わんとってやそれ」、怒られた。だって知らんモンは知らんのやもん。聞けば伊東屋というのは銀座にある超有名な文房具屋で、知らない人は居ないんだとか。という事はあれか、今から銀座行くのか僕。怖い。

東京というのは異質な街だと前々から思っていたけども、ひょっとして一番カオスなのって銀座なのかもしれない。アンバランスの極致みたいな建物の並びにギャーギャー叫ぶ僕。特に上記のビルとミキモトのビルが、申し訳ないけども気持ち悪くて近寄れなかった。いま写真で見てもサブイボが出る。三歩歩いてはツッコミを入れ、三歩歩いては悲鳴を上げ、Mから可哀想な人を見る目で見られる僕。無理だ、僕やっぱ東京には住めない。半泣きになりながら買い物終了、駅まで送って貰ってMとはここでお別れとなった。次は関西で、みんなの前で伝説を披露してくれ。

再び山手線に乗り、続いては田町へやって来た。覇王ことクアッドアローの小野口さんに呼び出されたのだ。「ウチの秘密兵器を見せてあげよう」との事で、早速車内へお邪魔させて頂く。居たよ、広報部長のウエンディだ!

東京の悪い大人達がしょっちゅうtwitterに上げていたウエンディ、ようやくのご対面だ。来年のBitSummitくらいまでは会えないかなあと思ってたので非常に嬉しい。ウエンディは人懐っこく、デカい僕にも全く臆する事が無い。地面に這って写真を撮る僕、必死に注意を惹きつける覇王。僕ら平日のオフィスで何やってんですかね。

そして大本命である秘密兵器、通称イワシトルネードを体験。権利上の問題で公開する事が出来ないんだそうだけども、これは…!表現もさることながら、技術的な部分にも興味が出て矢継ぎ早に質問した。マージーでーすーかー。いやこれ、どうにか公開出来ないんですか。あああああ。更に覇王から、今後のとあるプロジェクトについて話して貰った。Indie Stream Fes中にそんな話を!

覇王と別れ、再び一人に。田町駅前で色々風景を撮影し、さてこの後どうしたもんか。千葉へ戻るのにはまだ早いので、適当に上野辺りを散策する事にした。事前知識はゼロである。上野動物園くらいしか知らん。

改札を出てから、ふとそんな事を思い出した。数えてみて15年も経ってて苦笑する。ところどころ見覚えのある風景があって懐かしい。いやあ、若かったね。

地図を見て、アメ横がすぐそこにある事が解ったので足を延ばす。看板を見て驚いたんだけども、アメ横って『アメリカ横町』の略じゃなかったのか!大阪のアメ村(アメリカ村)って、ここから来てると思ってたのに。どうやら関西人はみんなそう思っていたらしい。

少し奥の方へ入ると、良い感じにゴミゴミした商店街が出てきた。アジアンマーケットもかなり多く、無国籍状態になっている場所も。このカオス具合は好物だ。さて飯を食う場所はと…ちょっと一人では入りづらい所が多いかな。もう少し歩いて様子を伺う事にする。

一旦駅前まで戻ってきたところで、何とM2のほりいさんから有力な情報が。地図を見ながら目的地である珍々軒を目指す。さてどの辺りかな…って、あれ…

面白過ぎて、シャッターの前で一人大笑い。傍から見てたら危ない人だっただろう。結局近くにあった天丼てんやに吸い込まれてしまい、これにて東京の旅は終了となった。明日はもう、東京へ来ることは無いのだ。山手線の発着メロディを聴く事も、しばらくは無いだろう。旅の終わりはいつも寂しいものだ。さらば東京、また会う日まで。

インディーゲームの旅2014・裏Indie Stream Fes

会場の撤収も終わり、居合わせたメンバーで「打ち上げやりませんか?」という話に。20人近くで、居酒屋を求めて歩きはじめた。海浜幕張駅のほうまで行けば、多少大人数でも空いてる店はあるだろう。

甘かった。駅はオリックスとロッテのユニフォームを来た人たちで一杯になっていた。QVCマリンフィールドから出てきたプロ野球ファンが、あらゆる店を満席にしていたのだ。全くの盲点だった。あちこち歩き回って尋ねるも、入れるお店は何処にもない。途方に暮れはじめたその時、ならむらさんが言い放った。

「最後の手段がある」

あ、猛烈にイヤな予感がしてきましたよ。「あそこのコンビニで」えっとあの「各自酒とツマミを買い込んで」ちょっと待って「あそこのベンチで乾杯する」嗚呼やっぱり。この言葉にいち早く反応したのは東江さん、あっという間にコンビニでカップラーメンを買ってきた。勿論お湯も入れてある。

灯りも何も無い、前代未聞の宴会が始まった。積み込みの為に遅れたPANDAさんに入電、ベンチで打ち上げやってますと伝えると力ない笑い声が帰ってきた。それでもちゃんとロッテリアでバケツポテトを買ってくるんだから気配りの人だ。また、連絡が付かず待ちぼうけを食っていたキングさんにも入電(電話番号が変わっていた事にみんな気付かなかった)、この上なくワイルドな会場へご招待した。

ここから先はもう酷い会話しかなくて、いかに酔わせて危険な口約束をさせるか(来年はホール1つ押さえましょう無償でetc)の陰謀合戦や、東江伝説大曝露(尿ストーリー、妖精説、東江ワールドetc)などで大騒ぎに。「ゲーム業界には沢山の妖精が居る」「東江さんは既に属性の一つで、火、水、東江みたいな」「だんだん東江妖精との付き合い方が解ってきた」等とPLAYISMの水谷さんがこぼし全員噴飯。また、キングさんが「アップルマティーニ」を「アップルマタニティ」と言い、ベンチから崩れ落ちる人が続出。ダメだこれ学生の宴会だ。僕らアラフォーなのに何やってんだ。わざわざ台湾から来ているCuBeatチームの皆さん、こんなムチャクチャでゴメンなさいと謝ると、「いや、僕ら慣れてます」と力強い返事が返ってきた。それどうなんだ。「俺が本当にやりたかったIndie Streamはこれなんだ!」、ならむら・東江両氏が吼え拍手喝采。みんなダメだ、みんなダメになってる。

アラフォーと言えば、昼間にニコニコ生放送に登壇した東江さん・ならむらさん・松田さんの3人が、全員40歳で全員美大卒という奇跡的なつながりを持っている事が発覚。「道理で話が合うと思ったんだ」と肩を組んで大笑いしていた。壇上ではあんな紳士だった松田さんが、一気に東江・ならむら方面へ。大変な事になってしまった。「来年、またこの約束の地に集まろう」、駅裏ベンチが約束の地へと大昇格。今後もここでロクでもない伝説が作り続けられるのだろうか。

何だかんだで2時間以上盛り上がり続け、いい加減体力が尽きてきたところでお開きに。その直後「食い足りない」という理由でNIGOROさんと悪い大人達はアウトバックに突撃、肉を食い散らかしてから帰路に着くのである。たらふく食って大満足の面々に、「おめーら寝ても良いから気楽だろうけどな、こっちぁ合宿場までの運転があるんだぞ!」とPANDAさん。しかし今日一番酷い会話は、この帰りの車中で行われる事になったのだ。書けるかこんなもん。

さらば幕張メッセ、さらばTGS2014。

インディーゲームの旅2014・生き残れ最終日

6時間寝てNIGORO合宿場を出発。テンションだけで1日持たせた昨日と比べて、今日は体力もある。ちゃんと丸一日TGSに参加するのは今日が初めだ。去年も昼から参加してたしね。さてさて、一体どんなものが見られるのやら。昨日とは打って変わって素晴らしいお天気となった幕張メッセ、最終日始まるよ。

人をダメにするコーナーで荒ぶるならむらさん。

開場まで1時間余り。NIGOROブースの準備は出来ているので、軽く辺りを歩き回った。昨日は余裕が無くてあんまり見回せなかったんだけども、改めてデカさを思い知らされる。まだお客さんが入っておらず見晴らしも良く、余計にインパクトを感じる。ポカーンとしながら眺めていたら、あちこちのブースで朝礼が始まりだした。ブースから人がぞろぞろ出てくるんだけども、スタッフの数が尋常じゃない。コンパニオンの数もハンパ無い。

開場前のインディーゲームコーナー。こちらも徐々に人が集まってきた。4日連続で出展されているチームも多く、既に疲労困憊な人も。頑張りましょう、あと1日です。家に帰るまでがTGSです。

さて、お客さんはどんなもんかいな…と外に出てみたらエラい事になっていた。昨日も雨のなか長蛇の列を作っていたけども、今日はもっと長い。この時間帯で既に端が見えない。一般参加で入場してくるtaigooooさんたち、大丈夫だろうか。

昨日と同じく、30分前倒しの開場。あっという間に人だらけになった。ただやはり、昨日と同じく直接インディーゲームコーナーへやってくる人は少ない。ノンビリ構える事にする。

ボーッと様子を伺っているうち、明らかに昨日より勢いがある事に気付き不安になってきた。昨日でも十分大入りだったのに、あれ以上にお客さんが来たら身動き取れんようになるんじゃ。写真は混雑前のブース内でOculus Riftを堪能するPANDAさん。遊ぶはゲーム菩薩さんの水没都市だ。

そうこうしているうちに、お隣にあるニコニコブースでインディーゲーム特集の生放送が始まった。Nyamyamの東江さん、NIGOROのならむらさん、そしてToydeaの松田さんが壇上に上がる予定だ。トップバッターの東江さん、いつもの落ち着いた口調で頑張っている。TENGAMIを実際にプレイして貰いながら、様々な突っこんだ質問に答えていた。

続いてならむらさん、こちらもLa-Mulana2を遊んで貰いながら質問に答える。ゲーム開始直後は流石に紳士で優しいならむらさん。しかしプレーヤーが慣れてくると、徐々にいつもの…

ひょっとしたら僕、消されるかもしれない。

3人目となる松田さんのドラゴンファングの紹介も終わり、ここから3人揃っての質疑応答タイム。これまで以上にぶっちゃけ質問・ぶっちゃけ回答が多く、登壇者も大笑い。いや、真面目な質問・回答も沢山あったんですけどね。

あと何で僕のほうガン見するんですかならむらさん。登壇中でしょうがね。

1時間の生放送、滞りなく終了。この番組はインディーゲームだけに特化した内容になっていて、特別なゲストが出る訳でも何でもないんだけども、これだけビッシリ人が入ってくれているのは嬉しいものだ。皆さん、インディーゲームに興味を持ってくれただろうか。

と、ここで後ろを振り返ると物凄い状況になっていた。人の海、人の山。大きな流れが出来ていて、すぐ隣にあるインディーゲームコーナーに戻るのも一苦労だ。

人をかき分け、ちょっと寄り道。ピグミースタジオさんのブースにやって来た。先日の日記にも書いたんだけども、今回NIGOROさんはLa-Mulana2だけではなくLa-MulanaEXを持ち込み、移植開発元であるピグミースタジオさんのブースに試遊台が用意されていた。4つあるPSvitaには常時お客さんが付いていて、工場長(社長)の小清水さんが常時アドバイスを出している。また、驚いた事にブースには鞭を持ったコンパニオンさんが。

再びインディーゲームコーナーへ。既にここも人の波にのまれていた。聞けば大手ブースのメジャータイトルは開場間もなく長蛇の列になっていて(120分待ちもザラ)、遊びに餓えたお客さんたちがインディーゲームコーナーに集まってきているようだ。ブースは50もあるし、待ち時間も短いとあって大盛況に。コスプレイヤーさんも遊びに来ている。去年は見かけなかった光景だ。

NIGOROさんの通路を挟んだ隣、NyamyamさんとOnion Gamesさんを覗くと、結構な頻度で女性のお客さんが付いていた。世界観やキャラがウケているようだ。PANDAさんは非常に非常に悔しがっていた。

エスカレーターからホール3を望む。朝の写真と比べてみると、どれだけ凄い事になっているかお分かり頂けるのではないだろうか。インディーゲームコーナー、ホント良い立地よね。

インディーゲームコーナーへ戻る。先日のIndie Stream Fesで見かけたゲームも多々あり、早速受賞盾をディスプレイしているチームもあった。上記の写真はGangs of Spaceさん。また、コスプレイヤーさんが対応をしているのはToydeaさんのドラゴンファング。彼女らを撮影する人も多く、異彩を放っていた。

僕が遊んだ中で面白かったのは、はるばるオランダからやって来たTwo TribesさんのTOKI TORI 2+。Wii U向けのアクションパズルゲームだ。主人公は歩く以外、『ジャンプ』と『歌う』だけしか出来ないんだけども、その2つで他の動物の気を引いて障害を乗り越えていく。実際にアクションさせて、結果を見るだけでも楽しいゲームだ。

また、沢山の開発者さんから「あれヤベェぞ!」とオススメして貰ったのがPush Me Pull You。公式サイトには「Cooperative physics-based sumo-soccer」って書いてある。なるほど解りやすくてヤバい。老若男女、国籍問わず遊んだ人からキャーキャー言われる人気ぶり。キモカワイイと言えば良いんだろうか。ゲームの横では作者さんがハンコを使ってキャラで絵を描いていた。全体的にシュールである。

と、そこへ青いシャツを着た人がミネラルウォーターを配りに来た。よく見たら、SCEJAの伊東章成さんじゃないですか。えええ、今回のインディーゲームブース実現に尽力した伊東さん自ら!恐縮です…ところで青いシャツと言えば、海外のチームに同じシャツをプレゼントした所、それを着たまま『人をダメにするコーナー』でゴロ寝、SCEJAの人がサボってるように見えたという悲劇が。やめてあげて下さい。

あっという間に時は過ぎ、TGSも終わりに差し掛かろうかとした時にビッグイベントが。めざましテレビのクルーがインディーゲームコーナーへ取材にやって来たのだ。しかもインタビューをされたのは実況娘たち。さあここでNIGORO愛を発揮…って何でTorqueLのTシャツ着てるんだ山猫さん、昨日La-Mulana2のコスプレしてたでしょ。遠くのほうからNIGOROさんと悪い大人達が「裏切り者ー!」と小声で叫んでいた。

17時、TGS2014閉幕。明るくなったホール内に次々にトラックが入り、業者さんたちが巨大ブースを物凄い速さでバラしていく。勿論、僕らインディー勢は自分たちだけで片付けを行った。どうにかこうにか、今年も生き残る事が出来た。遊んでくれた皆さん、本当に有難うございました。

恒例となってしまった土下座、いや崇拝大会。ボス人形を供え、それを悪い大人達が崇めるという謎の儀式だ。この時、真後ろで大魔神のような表情をしていたならむらさん。撮り損なってしまった。

さて、ここでTGS2014を振り返ってみよう。今年のTGSは去年と比べて、何もかもがパワーアップしていた。一番パワーアップしたのは、言うまでもなく会場スペース。別館の中ホールから本館のど真ん中へ。来場者数は倍増どころの話ではない。また、魅力的なインディーゲームが各方面から飛び出し、メディアでの露出が増えた事も大きかった。週刊ファミ通、電撃PlayStation、4Gamer、INSIDEの4社によるメディアアワードが新設、インディー部門も用意され盛り上がった。更に、インディーゲームの受け皿となるコンシューマハードの充実もあった。少しずつ少しずつ、インディーゲームに光が当たり始めている、そんなイベントになったんじゃないだろうか。去年の悔しさが、少しだけ晴れたように思う。さてさて、来年はどんな展開が待っているんだろうか。

ならむらさんが最終形態に突入した所で、さあ打ち上げだ。

インディーゲームの旅2014・Indie Stream Fesどうでしょう

TGS2014で賑わう幕張メッセ、その建物に隣接する国際会議場2Fに様々な人が集結していた。Indie Stream Fes 2014の準備の為だ。Indie Streamの主要メンバーは勿論の事、各スポンサー企業の方々、いつもの悪い大人団などがせわしなく動き回っている。HSPの鬼であるプログラマのMaruchuさん( @Maruchu )、EF-12のクアッドアロー小野口さん( @onoguchi2 )、ロッコちゃんのキングさん( @king_75 )、サウンドクリエイターのhasuさん( @hasu2010 )、UI&グラフィックデザイナーの古十さん( @tenut_9lock )、実況娘のゆりぃさん( @Yuryi_jp )とも合流。古十さんとはtwitter上では以前から話をしていたんだけども、実際にお会いするのはこれが初めてだ。悪い大人女性チーム、お土産準備にクロークに大活躍。ホント有難うございました。

そして更に、京都からわざわざ駆けつけてくれた映像作家チームFocha!の重光さん( @achabox )が。あの巨大ショートケーキの重光さんだ。BitSummitでも撮影の協力をしてくれた彼女、良かったら来る?と聞いたら二つ返事で応えてくれたのだ。しかも、超強力な助っ人S君を連れて。実は数日前に解った事なんだけれども、S君は今回のイベント決済をお願いしている会社、Peatixの社員さんだったのだ。渡りに船とはこの事で、受付のオペレーションまで助けて貰って、もう何とお礼を言ったらよいのやら。使って分かったんだけれども、Peatixメッチャ便利です。スマホだけでチケット決済から管理から何でも出来ます。イベントやる方、ホントお勧めします。

今年の会場はかなり広い。去年のように足の踏み場もないような状況とはならないだろう。イベント開始まであと3時間、僕らは技術部隊となってG-Tuneさんよりお借りしたマシンのセットアップに移った。AWARD作品展示用のマシン、オペレータ室用のマシン、受付用のマシンをそれぞれ立ち上げていく。兜っぽいデザインのデスクトップPCを見て、サミエルさんが「ロビンマスク」と命名、以降「ロビンマスクあと何台あります?」「3台!」などと全員がロビンマスクと呼ぶように。色々苦戦するも、なんとか全てのPCをスタンバイ状態に持って行く事が出来た。

主犯の二人。

準備も終わって外に出てみると長蛇の列が。会場は広いとはいえ、ちょっと心配になるくらいの人の量だ。チケットは予約制だったんだけれども、当日参加を希望される方が多数居られ(特に海外の方)、急遽当日受付列を設けることに。受付を済ませた人から、クリエイター、スポンサー、メディア、ミドルウェア、出資者、パブリッシャーの名前シールを張って入場してもらう形になっている。一番数が多いのは、やはりクリエイターだ。

さて、ここでIndie Stream Fesについて簡単にご説明を。Indie Stream Fesは、お金を払ってでも自分のゲームを発信したい、キャッチしたい、応援したい人達向けの本気のパーティだ。昨年開催されたIndie Streamのパーティはインディーゲーム開発者なら誰でも参加出来る無料のパーティだった。しかし今回は違う。4,000円という安くない参加費を払い、本気で交流をしたい人ばかりが集うのだ。

  • 国内外で精力的に活動するインディークリエイターが互いに刺激し合える場に
  • 国内外のメディアを巻き込み、数多くのニュースを発信する場に
  • 孤独な戦いを続けるインディー開発者と協力的なパートナーとの出会いの場に

と言うコンセプトの元に、日本中・世界中から集まったインディー界のツワモノたち。その数、何と400弱。開場間もなく、あちこちで大規模な交流が始まった。

凄まじい熱量。名刺は勿論の事、タブレットやノートPC、スマホなどを持ち込んで、あちこちで自分たちのゲームをプレイし合っている。TGSにブースを出しているチームも居れば、今日このイベントの為だけに駆け付けた人も居る。しばらく立食バイキングに人が寄りつかない程の交流っぷり。あちこちで大きな輪が出来ていて、笑い声や歓声が絶えなかった。これだけ近い距離で、インディーゲームにまつわる様々な職種の人達が交流する機会って、そうは無いよね。

会場の入り口前はスポンサーさん達のブースになっている。いずれも試遊台があり、ここも沢山の人で賑わっていた。Oculus Riftを堪能しているのはもっぴんさん。

イベントも盛り沢山で、しょっぱなはUnity Japanの大前さん( @pigeon6 )持ち込みによる鏡開きから始まった。『雲丹亭』と焼印の入った升まであって参加者さんバカ受け。外国の参加者さんも日本酒に大喜びだ。ホント、大前さんは遊び心のある人だ。

続いて行われたのはIndie Stream AWARD。このAWARDに関しては、Indie Stream公式ブログに掲載されたならむらさんの記事に趣旨が詳しく書かれている。「このAWARDにはいったいどんなウマみや特権があるのかというと、何もありません。」から始まる熱い説明、必読です。

AWARDの勝者、Best of Indie Streamに輝いたのはプチデポットさんの『メゾン・ド・魔王』だった。メゾン・ド・魔王は他にもBest of Sound、Best of Narrativeを勝ち取ってのトリプル受賞。各メディアに取り上げられたり、3DSのダウンロードコンテンツとして配信されおすすめランキング1位になったりと華々しい活躍をしていたのに、唯一受賞歴だけが無かったメゾン・ド・魔王。「ウチは無冠の帝王だから」と常々言っていたけれども、今日から三冠王者ですよ。3回呼ばれて3回挨拶する川勝さんは、物凄く照れながらも嬉しそうだった。

大賞の副賞は、ならむらさんのチョイスで名古屋名物キティちゃんういろう。名古屋人である川勝さんに、敢えてういろうをぶつける流石のチョイスだ。実はもう一つの副賞として、大漁旗を贈呈しようかという案もあったんだけども、予算と時間の都合で叶わなかった。都合がついたら絶対やってたやろうなあ。ミニ優勝旗は、その名残だったりする。「これ、ちゃんと来年返して下さいよ」とはならむらさんの弁。

そう言えばTorqueLでBest of Game Designを受賞したなんもさん( @nanimosa )、「これで4回目の受賞になります」ってコメントして「返せ」「渡すんじゃなかった」とならむら・東江両氏が暴れていた。

更に続いてもう一つの目玉であるライトニングトークが開催。1チーム2分の持ち時間で好きなようにプレゼンが出来るこの企画、事前抽選で10チームが選ばれ壇上に上がった。実は昨年のIndie Streamでも行われる予定だったんだけども、参加者を載せたバスが渋滞に巻き込まれ、開催が見送られてしまったのだ。このライトニングトークに並々ならぬ闘志を燃やしていたMaruchuさん、1年越しでリベンジの時がやって来た。

上記のVine、撮影者は同じ登壇者のWilly Chyrさん( @willychyr )だ。出だしのリベンジ宣言に拍手喝采、勢いに乗って喋り続けるMaruchuさん。後ろの方から「プレゼンが甘い」と吼えるサミエルさん。良いなあ、みんな必死で、真剣で。歓声、笑い声、拍手が飛び交う会場。これもっと沢山のチームに登壇して欲しいな。特に若いチームに頑張って欲しい。

個人的に嬉しかったのが、Dreepsさん@dreeps_staff )と、Gesuidoの三原亮介さん( @oinariman )にお会い出来た事。どちらも気になるゲームを作っていて、特に三原さんはBitSummitに居られたのに話す機会が無かったので是が非でも声をかけようと思っていた。リリースお待ちしております。

また、合間を見てquizcatさんをPLAYISMさんに引き合わせたり、BitSummitでお会いした1001 SPIKESのヲサ田サムさん( @wo60000 )やINFINOS 2のピコリンネソフトさん@picorinne_soft )と再会して関西組と引き合わせたりとバタバタ走り回った。余談だけれどもサミエルさんはピコリンネソフトさんのライトニングトークが一番良かったと絶賛、他のメンバーに向かって「若いヤツらに負けてどうするんじゃー」と叫んでいた。

そしてこの方、まさかお会いする事が出来ようとは。有限会社M2のボスである、ほりい社長( @hor11 )。あのM2の、ほりいさんが目の前に居る。事前に来場される事は解ってたんだけども、いざお会いしてお話すると緊張して頭が全然回らない。アホ毛ちゃんばら面白かったです、みたいな小学生並のコメントしか出ず顔が真っ赤になる僕。ほりいさんは深々と頭を下げて「有難うございます!」と。うわあスイマセン頭下げなければならんのは僕のほうなのに!

会場後方では、ポリポリ☆クラブの面々が生放送を行っていた。BitSummitの時にお会いしたメンバーと、久々の再会。今日は最初から最後までこのブースで生中継。木村さんやZUNさん( @korindo )、ポリアンナさん( @PORI_ANNA )たちがひっきりなしにゲストを迎えての大騒ぎである。ならむらさんや東江さん、Mighty No.9の稲船さん、モンケンの飯田さん( @iidakazutoshi )、悪魔城ドラキュラシリーズのPでフリーランス転向した五十嵐孝司さんなどなど、いつ行っても大変な事になっていた。いつの間にか実況娘たちも出演していたようだ。酒が進み過ぎて酷い事になっていたと聞いたけれど大丈夫だったんだろうか。

ところで、イベント中に起こってしまったある悲劇(喜劇?)、参加者の皆さんはご存知だろうか。それはEpic Games Japanの河崎さんがケーキを持ち込んだ時の話である。EPIC GamesとUnreal Engine 4のロゴが入ったカッコ良いケーキで、ならむら・東江両氏と共に初めての共同作業、更にはファーストバイトまで行ってしまったのだ。しかも司会の人がちゃかさず、まるで本当の結婚式かのように真面目にアナウンスした為に大変な大火傷に。メディアからのフラッシュを浴び続けながら、「何の罰ゲームだこれは」とならむらさん。外国の参加者さんからは小声で「Oh my god」と囁かれたりもしたそうで。ご愁傷様でした。

余談やけれども、どう見ても漫才コンビよねこれ。

そしてゲストセッション、スポンサーセッション。上手い。出る人出る人、場の話題をかっさらっていく。特に稲船さんが壇上からXboxのPhil Spencerさん( @XboxP3 )をMakuakeに口説いたのには驚いた。それにサラッとOKを出すPhilさんも男前だ。各社さんのセッション詳報についてはここには書き切れないので、上の方でご紹介した各社メディアさんの記事をご覧頂きたい。

Indie Stream Fes 2014 ツール・ミドルウェア出展3社セッション! from Takaaki Ichijo

盛り上がり過ぎて押しに押したIndie Stream Fes、トリを飾ったのはミドルウェア三銃士だった。CRI・ミドルウェアの一條さん( @Takaaki_Ichijo )、マッチロック株式会社の後藤さん( @SquashSesame )、株式会社ウェブテクノロジの浅井さん( @Karasuma_usb )が登壇、短いプレゼン時間を見事(?)に回して今日一番の笑いを巻き起こしていた。いっつも一緒に遊んでる姿見かけますけど、皆さん違う会社の人達ですよね?

18時過ぎから始まったIndie Stream Fesは実に1時間以上も予定を押し、21時過ぎに幕を閉じた。宴もたけなわってのはこういうのを指すんだなという位に盛り上がりが収まらず、開場を閉じてもホールの外で話し込む人が沢山居た。参加した皆さん、良い時間を過ごす事が出来ましたでしょうか。是非ここから、また新たなゲームが生まれる事を願っています。

みやざわめっせ

Yuryiさん(@yuryijp)が投稿した写真 –

後はもう、みんなやりたい放題だ。やりきった感満載でホールに座り込み、突如土下座挨拶大会が発生したり。一番手前の個性的なパンツはならむらさんである。「ぬの」って何なんだろうか。終電ギリギリまでみんなでワイワイやって、電車組は走って解散。後で聞いたら、乗り換えに間に合わずスーパー銭湯でビバークした人も居たそうで。お疲れ様でした。

これで終わりだったら打ち上げでへべれけなんだろうけども、TGSは明日もあるのですよ。車でNIGORO合宿場へ戻り、風呂に入って即就寝。車での強行軍で2時間しか寝ずに、良くぞここまで持ってくれた。ならむらさんたちは近場のスーパー銭湯まで行ってたけど、もうそんな気力は僕には残されていなかった。それではまた、明日。

インディーゲームの旅2014・一般日開幕

予定集合時刻の8時半ピッタリに会場着。恐ろしい事に、既に長蛇の列が出来ている。もよよん師匠一家は一旦休憩してから入るとの事で、僕とサミエルさんの2人で関係者用入口を探し始めた。去年中ホールだったので然程苦労せずに入口を探せたんだけども、今回は大ホール。端から端まで歩くのにも苦労する程の巨大さだ。たまらず中に居るPANDAさんに電話を入れた。「じゃ、正面のデカいサイコブレイクの看板がある所まで来て下さい」、了解すぐ向かいます。程無く見つけた看板の前には一般来場者用の荷物チェックコーナーが。ここから入るのかな、と思ったら違ったようで、係の人に誘導して貰った。スイマセン。てか、サイコブレイクのデカい看板、あちこちあるじゃないですか。こりゃ探すの無理だわ。

ようやっとの事で関係者用入口へ到着、PANDAさん( @shoji_nakamura )が出迎えてくれた。関係者用パスを受け取り、ホール6と7の間にある通用口へ。中は開園前の遊園地の様になっていた。去年も見ている筈なのに、やはり圧倒される。この辺りの写真は明日の日記にでも。

ホール3つ分歩いて、ようやくインディーゲームコーナーのあるホール3へ。少し時間も早いという事もあって、集合しているチームはまばらだ。そんな中、我らがチームNIGOROは流石の集合率。PANDAさん、サミエルさん、ニュージーランドから帰ってきた訳者のSさん、ボスのならむらさん( @naramura )。いつもながら、万全の体制である。

今回のTGSに参加しているチームは国内外合わせて70弱。本来ならばインディーゲームコーナー4日間の出展料は10万弱だったんだけども、スペシャルスポンサーにSCEさんが付いた事で完全無料に。当然応募も殺到、涙を飲んだチームもかなりの数に上った。また、今年は特筆すべき事がもう一つある。ブースの場所だ。地図(pdf)を見て頂ければ一目瞭然なんだけれども、一般入場口から真っ直ぐド正面、ソニー・セガ・カプコン・スクエニに囲まれているという尋常ならざる場所にあるのだ。立地としては申し分ないんだけれども、果たしてどんな風にお客さんがやってくるのか。誰にも予想が付かない。

取り敢えず、まずは腹ごしらえだ。洗面で顔と洗って歯を磨き、道中で買ったパンと差し入れで頂いたシュークリームを食す。最後はレッドブルだ。周りの雰囲気も手伝って、徐々にテンションが上がってきた。徐々に集まってきたインディーの開発者さんたちともご挨拶。Onion Gamesの木村さん( @yoshiro_kimura )やNyamyamの東江さん( @nyamyamJP )とも久々の再会を果たせた。さてさて、あと30分くらいで開場ですかね。と、その時。

「ただいま、TGS2014が開場されました」

えっ、と顔を見合わせる僕ら。10時開場って聞いてたんやけど、いま9時半よね。まあ準備は出来てるけども…と思ってる間に続々とお客さんが。先頭集団はみんな走ってる。恐らく人気のブースに一直線なんだろう。開場と同時にインディーゲームコーナーへやってくる人は稀である。まあそうやろうなあと思いながらノンビリ見守る我々。

程無くNIGOROブースに最初のお客さんが。実は関東でイベントをやると、必ずと言っていいほど一番乗りで遊びに来られる方が居るそうなんだけれども、今日はどうやら違ったようだ。「一番じゃない…!」と驚く訳者のSさん。一体どんなツワモノなのか、と思ったら少し後にお会いする事が出来ました。

今回展示しているLa-Mulana2は、春のBitSummit MMXIVで展示していたものと同じもの。目新しいのはVita版で新しくリリースされるLa-MulanaEXのほうだったりする。今回はブースに1台、そして移植を手がけたピグミースタジオさんのブースに4台設置されている。こちらは特に若年層に人気で、小学生くらいのお子さんも楽しそうに遊んでいたのが印象的だった。そうか、この年代の子らは据え置きより携帯ゲーム機の方が馴染み深いのか。折角なので僕も遊ばせて貰ったんだけども、僕は普段キーボードでゲームをやるもので操作に四苦八苦した。これ単に僕が特殊なだけよな。

お昼前にもなると、インディーゲームコーナーにも人が集まってきた。各大手メーカーの対角線上にある事もあって、通るついでに足を止める人も結構居るようだ。今年のブースは去年より狭く、そのせいで人気のあるブースの前には混雑が出来ることも。ラッキーな事に、NIGOROさんの前は人をダメにするソファが多数並んだ休憩スペース。多少の余裕があった。

今回のイベントでも沢山の再会があったんだけれども、新たな出会いも当然あった訳で。特に会いたいと思っていたもっぴんさん( @moppppin )、quizcatさん( @quiz_cat )と話が出来て大変嬉しかった。もっぴんさんはNyamyamさんの臨時スタッフとして参加していたんだけれども、例のアレを沢山の人に遊んで貰ってもいた。これがまあエラい人気で、東江さんも絶賛。quizcatさんは僕らのお隣滋賀からお越しで、実はMSX・FAN仲間でもあったという事で盛り上がってしまった。二人してTPM.CO SOFT WORKSの東郷さんに挨拶しに行ったりも。この歳になって、どんどんMSX仲間が増えていく。

NIGOROブースのほうには、別働隊として暗躍しまくっているさとうさん( @Satohk1 )、今回ディスプレイの土台などをDIYした悪い大人関東支部長のtaigooooさん( @taigoooo )、更には実況娘のSORUさん( @chirorian0154 )・ヤマネさんのコンビもやって来た。この二人、何とLa-Mulanaのコスプレをしている。「ついにウチもコスプレイヤーが出るようになったか…」と笑うならむらさん。PLAYISMの中の人である水谷さんやジョシュさん( @BudokaiMR2 )、ナイヤンさん( @thetrin )、新しくプレイズムマンとなったダニエルさん( @dnanoodle )も集結。また、隣のNyamyamさんブースの臨時スタッフとして、足プレーヤーのコッペリアさん( @doll_coppelia )も参加していた。

何だかんだしている間に14時前、僕らは賑わうインディーゲームコーナーからコッソリと抜け出した。今日の本番はここから始まる。インディーゲームコーナーをゆっくり回るのは、明日になりそうだ。

車で向かうよTGS2014

東京へは何度となく足を運んでいるんだけれども、行きは必ず新幹線、というのが僕の不文律だった。だってそうでしょ、向こうへ行ってから体力を使うんだから。行きから体力使い果たしてどうするんよと。過去1回だけ夜行バスで向かった事があったけども、結果は言うに及ばず。酷い目に遭った。

が、今回、僕は車で上京を果たす事になる。もよよん師匠( @dodompa45 )が「車で行こうと思ってるんやけど、どう?」と声をかけて下さったのだ。そこにサミエルさん( @Samieru_NIGORO )も参戦、更にはもよよん師匠の家族まで。合計6人(うち赤子1人)で、一路幕張メッセだ。学生時代ならいざ知らず、オッサンになった僕は果たして何処まで持つのか。ちなみにもよよん師匠とサミエルさんは職場から帰宅もせずに出発です。タフ過ぎる。

22時半、京都東インターより出発。予定到着時刻は明日の7時くらいだ。車の保険の関係上、ハンドルはもよよん師匠が握りっぱなしとなる。僕は助手席で喋り続けて師匠の眠気を阻む係となった。まあ大体この面子なら、話が尽きることは無いんだけども。スタートしてすぐ、「メタルギア2のサントラはトラック順にミスがある」と吼えるサミエルさん。うん、大丈夫だ。

師匠とサミエルさんによる濃い話が続く。もっぴんさんのアレ等も話題に登り、終始賑やかな車内。このペースなら、案外疲れは出ないかもしれない。ちなみに最後のは遠藤雅伸さんの事です。

運転の休憩の為、サービスエリアには積極的に寄っていく。師匠とサミエルさんは晩飯がまだだったので、フードコートにて補給。コンビニでお菓子やジュースを買い込んだ。と、そこへ「鮫島先生!」との声が。振り返ると、なんとサミエルさんの生徒が10人単位で立っていた。そうか、学生たちもTGSへ行くのか。そういやTGS内で発表される日本ゲーム大賞でも、賞を取りまくってたもんな。

学生とサミエルさんによる体育会系のやり取りに笑いながらも、自分が学生だった頃をふと思い出す。確かに僕らもゲーム業界を目指していたけれども、TGSは遠い存在だった。学生向けのコンテンツがあった訳でもなく、また関西の僕らが気軽に行ける距離でもなく、「TGSは雑誌などで見るもの」くらいの認識だったのだ。何となく、不思議な気持ちになる。この後も寄るSAのほとんどで別の学生と遭遇、それくらい身近なモンになったんやなと驚かされた。

車はどんどん進み、静岡へ突入。ここでサミエルさんが静かに寝息を立てはじめた。僕も少し目を瞑ったりしているが、まだそこそこに元気だ。ここまで渋滞も無く、実に良いペースで進んでいる。現地での集合時間が8時半。十分に間に合いそうだ。

沼津へ到着。東の空が、ほんの少しだけ白んでいる。この辺りから僕の記憶が怪しくなり始めた。前日もあまり眠る事が出来ず、徐々に限界が迫ってきている。流石に師匠も疲れが出て来ているようで、車内のBGMはゲームサントラから懐メロに移行、二人して歌いながら東へ進路を進めた。

走り始めて7時間、ついに海老名へ到着。少し眠ったサミエルさんは元気そうだ。逆に僕はフラフラの状態に。東京へ突入したのを確認して、二人に謝りつつもまぶたを閉じた。限界でした。

次に目を開くと、眼前には見覚えのある大駐車場があった。幕張メッセだ。どうやら1時間くらい経ったらしい…と思ったら、開口一番サミエルさんが「さっきまでメッチャ大変やったんすよ!」と。どないしたんですかと尋ねたら、どうやら渋谷辺りでとんでもない渋滞に巻き込まれたらしい。「停車するレベルの渋滞やったんよ、ホンマよう脱出できたわ…」と疲れ顔の師匠。そうか、通勤ラッシュか。一番キツかった時間帯に寝ててスイマセンでした。

ともあれ、6人無事に現場へ到着。小雨の降る中、僕らは会場まで小走りで向かった。

4日ほど留守にします

布団に入ったのは早い時間だったのに、ほとんど寝る事が出来ずに朝を迎える。いやもうホンマ子供みたいで情けないけども、興奮と不安で寝つけなかったのだ。どっちかと言うと、不安の方が大きい。

各方面からの連絡などを受け、準備を進める僕。今晩から4日間も事務所を空ける為、仕事や作業も全部前倒しだ。ノンストップ作業。荷物のパッキングも行い、忘れ物が無いか何度もチェックする。去年は千葉も東京もかなり暑かったけど、今年はどうなんだろうか。

思ったより早く準備が終わった。晩飯食う時間あるかなと思ったけれども、風呂に入っても十分にお釣りがくる程の余裕っぷりだ。流石にランニングに行くほどの時間は無かったんだけれどもね。

ビジネスデイ2日目も無事に終了したようだ。現地の悪い大人情報によれば、やはりビジネスデイはそこまで混雑も無くスムーズだったそうだ。それよりも、「インディーゲームブースの場所が良過ぎてヤバい」と。僕らが参戦する一般デイ、一体どうなってしまうのか。

それじゃ、行ってきます。

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