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日常 Archive

一人で納得

落ち着いた時間が出来たので、久々に人の作品を見て勉強をする。ここの所、かなり調子良く仕事をさせて貰っていたのですっかり調子付いていたが、やはりレベルの高い仕事と比べると至らない点ばかりが見えてくる。一頻り凹んだ。

ただ、以前に比べて『何が足りないのか』がハッキリ見えるようになったし、難しそうな表現でも、そこへ至るプロセスが見える様になってきた。嗚呼、こうやるのか、こういう意図かと一人で頷く今日この頃。この1年、学んだ事は本当に多い。

ギリギリのギリギリ

明日オープンを迎える、串焼きのNさんの店舗へお邪魔する。カメラマンの撮影が間に合いそうに無いので、店内写真や外観写真、料理風景を取り敢えず僕が撮る事にした。が、店内は未だかなりの準備中だった。聞けば朝まで残って作業していたそうだが、それでもギリギリっぽい。明日のオープン前に、またお邪魔しようと思う。

Doveを愛用しておりますが

前から気にはなっていたのだが、Doveの詰め替え用パッケージ、シャンプーとトリートメントの差が間違い探しみたいなレベルしか無い。パッと見だったら絶対見分けがつかんぞ、とシャンプーボトル一杯になったトリートメントを眺めながら毒づいた。

遅すぎた閃き

こんな感じでございます。

明後日にオープンを控えた串焼きのNさん。サイト制作も大詰めだ。何故こんなにギリギリなのかというと、実は資料がまだのものがある。お店のディスプレイは明日に揃うそうだ。僕のほうは出来る事だけを全て先に済ませてしまい、後は出たとこ勝負といった所だ。メニューだけでも完成して良かった。

また土壇場で閃いた。携帯用CSS専用のclassを作ってしまえば、何でもかんでも一緒くたにまとめなくても済むじゃないか。ロゴのセンタリングや背景画像の入れ替えも、バラバラに作れるじゃないか。と言うより、何で今までこんな簡単な事に気が付かなかったんだ僕。

フローリング小破

これはまた。

長く椅子に座っているせいか、それとも安物だったからかは解らないが、フローリングが割れた。流石にちょっとビックリした。仕方ないので絨毯を導入する事にした。ちょうど一畳用のがあったので敷いてみたら快適。問題は夏をどうするかだ。

超本格茶道を体験

事の始まりは、叔母からのお誘いだった。締切が3つ重なるという修羅場で朦朧とする中、「ウチの子(従兄妹のAちゃん)が平安神宮へお茶しに行くんやけど、一緒に行く予定やった友達が行けんようになったらしいんよ、どう?」と質問され、何も考えられず行きます、と。

ここまでは順調だった。

「ちょっと格が高いらしいけど、カッターシャツにネクタイくらいで良いから」とだけ言われ、その程度のやや軽い気持ちでいた僕。「お茶終わったら、一緒にご飯食べて来たらええやん」とオカンに言われ、適当な準備をしていた僕。懐紙(茶菓子を載せる紙)を持たされ、靴下は中学校以来の白を着用。何だこの恥ずかしさは。

当日朝は天気が良く、若干早く目が覚めたので庭の木に水なぞやっていたら、バスに一本乗り遅れた。幸い待ち合わせの9時15分には間に合いそうだ。念の為、従兄妹のAちゃんへメールをしてみたら、『もう着いてて先生も一緒に居る』という恐ろしい返事が返ってきた。てかちょっと待って、何故先生も一緒に居る。2人で行くんじゃなかったのか。時間ぴったりには着いたものの、平謝りで挨拶。そこに居たのは、Aちゃんがいつも習っているというK先生と、そのお友達だった。2人ともバリバリのお茶室用着物。この辺りから何かしらの違和感を感じ始める僕。

ちなみに懐紙は未だに大丸の包装紙に包まれた状態だ。オカンは「これ全部胸ポケットに入れんねん」と言っていたが、サイズ的にも量的にも入らず、Aちゃんに聞こうと思ってそのまま持ってきたのだ。だが、その機会は無くなったに等しい。嫌な汗が出始めた。

かくして4人は平安神宮へ。正門前にかかった看板を見て血の気が引いた。『大前献茶式 裏千家…』、つまり、バリバリの本格的お茶会、それも『孝明天皇御鎮座七十年大祭』とか言うイベント付き。受付を見渡すと、着物を着たお茶会のツワモノ達がウヨウヨしているではないか。パンフを見たら、貴賓館でお茶するとか書いてある。冗談だと言ってくれ。とんでもない所に来てしまった。

中へ入ると、まずは孝明天皇のイベントが本殿にて始まった。予備知識ゼロの僕、口をポカーンと開けて祈祷やら舞踊やら西洋っぽい歌(!)を見ていた。10時スタートのイベントだが、時刻は既に12時を過ぎている。何もかもが聞いた話と違う。どうしよう、仕事結構残ってるのに。

ようやくイベントも終わり、庭園へ移動(誘導看板が一切無く、敷地内を歩き回った)。聞けば、今日は3回もお茶を飲むらしく、『本席』、『副席』、『拝服席』と3つの会場が用意されていた。それぞれかなりランクが違うそうで、Aちゃんが「いわゆる金、銀、銅みたいな…」と言って先生が笑っていた。フォローするつもりで僕が、松竹梅みたいなモンですよねと尋ねたら、先生が爆笑した。何がマズかったのか。

中で撮影するのに勇気がいったので、外。

ともかくまずは1杯目、一番気軽な『拝服席』。記念殿という綺麗な建物に通された。大きな広間にテーブルと椅子が置かれおり、座っていたら茶菓子とお茶がやってくるというものだ。すきっ腹に緑茶という、出来れば避けたいコンビネーション。事前に配られたのは落雁だったが、人生で一番美味しいと思えた落雁だった。お茶は思ったほど濃くなく、Aちゃんの動作を真似ながら見事にクリア。恐らく、問題は次からだろう。

次は『副席』、勅使館。見るからに畳で、本格的な茶道の雰囲気がイヤというほど漂ってくる。もはや懐紙がどうこうというレベルでは無い。整理券を貰ったら、300番台の数字が。ただいまの待ち人数、100名弱。眩暈がした。待ち時間が勿体無いという事で、先に点心席でお昼を頂く事に。美味しいお弁当が出て、ようやく一息と言った所か。

庭園を散歩なぞしつつ待っていると、案外早く副席の出番が回ってきた。待合席に通される我々。ここで重要な事を思い出した。僕、右膝がおかしくなっている。先日ダッシュでお客さんを追いかけた日から、曲げると皿の辺りが恐ろしく痛いのだ。当然、正座なんぞしようもんなら。「待合では足を崩しててええよ」とAちゃんは言ってくれるが、周りのご婦人たちは全員正座だし。ただでさえ目立ってる(平日昼間に若い男が茶に来るなんて珍しい)のに、ここで三角座りなんかしようもんなら。

もうこれ以外に手は無かったんです。

3分後、正座のご婦人に囲まれて三角座りをする僕が居た。

が、地獄は中に入ってからだった。30人近く座れるお座敷だったのだが、何故かお茶を点てる席の隣がずっと空いたままだ。ボーッと見ていたら、いきなり後ろから番頭さんみたいなスタッフに「若い男やから前いかにゃアカンよ」などと言われ、立ち上がらされそうになった。瞬間、僕の脳が最大級のエマージエンシーコールを打ち鳴らし始めた。何だか解らないが、あそこへは絶対行ってはいけない…生存本能のようなものが、僕を必死に押しとどめている。隣を見れば、引き攣った顔のAちゃんと先生方。嗚呼やっぱりあそこには何かがあるんだ。「男なんやからハッキリせにゃ」と促されたが、ハッキリお断りしますとタートルガードで必死に抵抗、難を逃れた。膝の痛みはすっかり忘れ去っていた。

程無く2回目のお茶がスタート、今度は紛う事無き茶道スタイルだ。人数は多いが、これぞテレビなんかで良く見かける超本格茶道。すると、僕が引っ張られかけた、あの席に座ったご婦人が、お茶を点てる人と会話をしだした。それも、器やお茶自体に関するハイレベル専門トークだ。後で知ったのだが、あの席は『お正客』と言い、茶を振舞われるほうの代表として、そつなくお茶の話をしなければならない席なのだそうだ。危うく放送事故だぞこれは。あの番頭、僕をハメる気だったのか。命が幾つあっても足りないぞ茶道。席が終わってから「タダでさえ男は目を付けられるんやし、絶対に目を合わせちゃダメ」みたいに先生方に怒られた。どんな世界だ。

怖いよー、怖いよー。

何とか無事に勅使館から脱出した僕だったが、更に衝撃的な事実をAちゃんに告げられた。「本席は『濃茶(こいちゃ)』が出る、相当ハイレベルな茶席みたい」と。最初聞き間違えて、『紅茶』が出てくるものだと思い、それはそれでハイレベルだろうなあと思っていたが、『濃茶』とはそのまんま、ドロドロに濃い緑茶を3人チームで回し飲みするというものらしい。知らないぞそんなの。

かくして、御庭が抜群に良く見える『貴賓館』へ。こんな機会でも無ければ絶対入る事も無いだろう、素晴らしい作りの建物だが今はそれ所ではない。オカンから懐紙だけ持って行けと言われていた僕、黒文字を先生に借りて茶菓子を頂く。もう何もかもが信じられない。いよいよ最終戦の開始だ。通されたのは、時代劇かと見紛うほどの超ハイレベルな和室だった。誰か助けて。

あまりの豪華さに目を奪われボーッとしていたら、隣でAちゃんが焦っていた。僕が先生の動きを見ていないから、トレース出来ないのではと思ってくれたらしい。意図に気付いた僕、慌てて先生を見る。何となくやる事は理解出来たが、お茶がヤバい。カルピスの原液よりドロドロだ。こんなもん飲む前からヤバいって解るわ。覚悟を決め、それでは頂きます。

口に含んだ瞬間、イメージをも遥かに上回る濃さが脳天を直撃。ヤバい、このままでは確実にムセる。こんな静かな場でムセたら、『この無礼者、先生を愚弄するか』と刀を抜かれ、手打ちにされる事間違い無しだ。極力平静を装い、一端飲むふりをしてから、ほんの少しずつ飲み込む。が、一口以上はもう無理だ。涙目になりながら茶碗を戻し、隣のAちゃんへ渡す。3人分用意されていたお茶は結局、先生1:僕0.2:Aちゃん1.8という地獄の様な配分で振舞われる事となった。ごめん、ごめんよAちゃん。それでも飲み干したAちゃんは偉い。流石僕の従姉弟だ。

全てのイベントが終わったのは16時前。身も心もボロボロにされ、茶道の恐ろしさをこれでもかと味わってしまった僕。これから僕、仕事があるんですけど、大丈夫でしょうか。

オープンまであと4日

串焼きのNさんの店舗が週末にオープンするという事で、サイト立ち上げも急ピッチで進めている。後はメニューなんかを入れていくだけなのだが、貰ったpdfデータのテキストがアウトライン化されていたりと微妙に困った事に。これは手入力で何とかするか。

慌ただしい店内。

そんな中、Nさんから入電。店に光回線を導入したのだが、どうにもセットアップのやり方が解らないという事で、応援に駆け付ける事にした。ついでにメールやブログ、Twitterのセットアップも行ってしまえるので良い機会だ。かくして烏丸御池駅から徒歩2分、恐ろしく立地の良い店へお邪魔した。

実は電源ケーブルを忘れた。

店の中では、同僚のTさんやNさんの奥さんが慌ただしく準備を行っている。少しスペースを間借りして、まずは光回線の設定から。セットアップディスクを使ってこれをクリア。セキュリティ対策ツール(という名のウィルスバスター)を入れる際に、最初から入っていたマカフィーとカチ合いそうになったのだけが面倒だったが、そのままセットアップ上からアンインストール出来たので良しとする。これ、知らない人はビビるだろうなあ。

そのまま無線LAN、メール、ブログ(メールで投稿出来るようにWordPressをセッテアップ)、Twitterとセットアップ。NさんはiPhoneユーザーだが、正直あまりPCに詳しくないので、出来れば全部iPhoneからメールで動かしたいという希望があり、何とかそれを実現した。ついでにTさんの携帯からもTwitterが出来る様に設定。恐ろしく便利になった。

かなり大勢の人が関わっている。

セットアップ中後ろを振り返ると、炭火用の火鉢の設置と換気扇の実験を行っていた。先日の実験では換気量が足らず、店内が煙に包まれるという事態になっていたようだが、今日は安心して見ていられる様子。串焼も美味しそうだ。と、ビルの奥からけたたましい音が鳴り響き始めた。まさかの火災報知器だ。料理店にはつきものと言えるトラブルなので皆落ち着いているが、これはこれで困ったトラブルだ。オープンまであと4日、何とか乗り切って無事オープンを迎えたい。

会社案内の仕事が完了

ショッキングなミス。

会社案内の印刷データ入稿が完了。バタバタのやり取りもあったが、どうにか19時には全てが完了した。約1ヶ月の戦いも、これでようやく幕となる。振り返ってみると、良かった点、悪かった点が沢山見えてくる。多いのは、悪かった点のほうか。

今回の仕事で苦労したのは、デザインよりもファイルの管理だった。クライアントさんへ原稿を提出する度に新しい名前でデータを保存していたのだが、ファイルサイズがかなり大きくなり、テキストデータだけの修正になっていったので、本印刷の前に上書き保存を中心とした管理に移行していった。これが裏目に出る。2つ前の状態に戻したい、といった時に元データが無く、修正した筈の部分までロールバックしてしまうミスが頻発、先方に要らぬ迷惑をかけてしまった。

また、データチェックに関しても、本印刷用とクライアント提出用(メールで送れる様にデータ圧縮してpdf化し、場合によってはアタリを入れる)をゴッチャにしてしまい、思わぬトラブルを引き起こしかけた。一番理想的なのは、本印刷用データをクライアントにそのまま渡す事だが、相手の環境にも依存するし、Illustrator CSのpdf化バグのせいで更にハードルが高くなる。今後の大きな課題だ。

ともあれ、何とか無事完走を果たせた事だけは喜びたい。クライアントさんも出来に満足して貰えたようだ。これだけの短期間で、これだけやれたというのは自信になる。もう少し時間があれば手を入れたい場所も山ほどあったが、これはもう仕方が無い。次に繋げていこう。

一つの机で共に仕事を

男の机。

A君が仕事をしにやって来た。単なる訪問や打ち合わせではなく、それぞれがそれぞれの仕事をする為に机を共有するというのは、これが初めてだ。学生時代はこうやって、よく課題なんかを一緒にやったもんだが、それが仕事で同じ机を囲むというのは感慨深い。まさかお互い独立して、一緒の机で仕事をする事になろうとは。

丁度良い機会だったので、開発中のソフトを触らせて貰ったりした。プラットフォームはiPhone、つい先日まではWindows上で動いていたものが、ものの見事にiPhone上でも動いている。ノウハウをそのまま生かせるとは言え、ひと月そこらでここまでやるとは。ただ、気になった点が2つ。操作系のインターフェースに難があるのと、解像度が高過ぎる事。どちらかと言えば前者の方が厄介か。iPhone上でコントローラを再現するのは、かなり難しい。

途中、色んなレゲー(レトロゲーム)のBGMを流していたら「昔よく聴いてた曲を久々に聴くと、当時の事を一瞬で思い出すんよね…音楽が無かったら思い出せんのに」という話になった。かなり心当たりがある。そんなA君のオススメBGMは、PC-9801のRPGコンストラクションツール『チャイムズクエスト』。彼が初めてゲーム作りに目覚めたソフトだ。


途中来客を2名挟みつつ、朝の10字から18時まで、マジメな話からロクでも無い話まで、ありとあらゆる話をしながら仕事を続けた1日。かなり良い刺激になった。またのご来訪をお待ちしている。

続・恐るべき愛・京都観光編

喫茶店の常連さんに、鎌倉からやってくる塾講師のAさんという方がおられる。あの神奈川の、鎌倉だ。年に2~3回以上は京都に滞在し、ライトからディープまで、京都を堪能しつくすという生活を、もう20年近く続けられている(通算訪問回数は200回以上)。ホンモノの、京都マニアだ。

昨日今日と、京都で滞在されてウチの喫茶店にも来店されたのだが、そこで更に衝撃的な話を聞いた。『今までに京都の為に使った額で、普通に家が買える』。Aさんは定職に就きながら、朝4時からバイトに出掛けているそうだ。それもこれも、京都に行きたいが為にこれぞまさに、愛の成せる業だろう。果たして、ここまで深い愛を持つ人が、どれだけ居るだろうか。

そんなAさん、来年の春には一児の父となる予定。きっとお子さんも、京都にハマるんだろうなあ。

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