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教習 Archive

晴れて自動二輪持ち

遠い。

ようやっと時間が作れたので、朝から運転免許センターへ行く。早いもので、あの教習生活から早8ヶ月。単車に跨っていたのが懐かしいくらいだ。ちなみに卒業検定の効力は1年間だ。期間的にちょっと危なかった。

家から免許センターまでは片道1時間弱。未だに12,000円の事が頭を過ぎる僕としては、安全運転を貫くしかない。道中、何故かやたらとバイクに乗ったお巡りさんに出くわして緊張した。これは余談だが、目の前で携帯イジりながら運転してるヤツを放置するのってどうなんよ。交通課じゃないからか。あと、交差点の手前でエンストしたタンクローリーが居て渋滞を作ってた。気の毒に。

毎回これくら空いてたらなあ。

何とか無事に免許センターへ。免許の更新以外でここに来たのは初めてだ。僕は既に車の免許を持っているので、学科試験はパス。その分受付も遅れて行く事が出来るVIP対応だ。平日の、それも月曜という事もあって、受付は見たことも無いくらいガラガラ。フリーランス万々歳だ。

そのまま適性検査という名の視力検査へ。そう言えば最近、視力が落ちた気がするなあと思って検査を受けたが、右目がヤバい。前まで楽勝で見えていた小さいワッカが、ボヤけてしか見えない。一気にテンションが下がった。

1枚で良いんで下さい。

次は写真撮影なのだが、学科試験待ちのようでしばらく時間を潰す事になる。待合所で立派な液晶モニタが4台並んでいるのを見て、ふと気が付いた。かなり斜交いから見ても色がハッキリしているという事は、VAパネルかIPSパネルか。つまり高級品だ。後から機種名を見て解ったのだが、これらはシャープのインフォメーションディスプレイ PN-S655だった。希望小売価格は、1枚130万ちょっと。パネルはASV(VA)だった。

その後、本を読みながら過ごしていたら後ろの扉が開いた。どうやら試験が終わったらしい。結果はこの高級液晶モニタに表示されるようだ。そういや僕が受けた時は、数字が描いてある単なるランプだったよなあ。建物はずっと古臭いまんまだが、機材はどんどん進化していて何だかアンバランスだ。召集が掛かったので写真撮影の窓口へ行くと、「おめでとうございます」と言われてキョトンとなった。学科試験はパスだし、実技に至っては8ヶ月も前なので、何かに合格したという実感が無い。

そのまま写真撮影へ。多くの悲喜劇が生まれるこのセクションだが、緊張したら負けだ。上手くいった前回と同じく、ナチュラルな笑顔を浮かべて撮影を待つ僕。これで今回もいただきだと思ったのだが、シャッターが下りない。前の人までは、座って2秒もせずにバシャッと行ったのに、僕だけ3秒経っても撮影されない。知っている人も多いと思うが、意識して表情を作り続けるのは思いのほか難しいものだ。一瞬抜いて、すぐ立て直そうとした瞬間、パシャッという音が響いた。ハメられた。僕が崩れるのを待っていたのか。そんなにマトモな顔で写るのが気に入らないか免許センター。この恨みはらさでおくべきか。

誰も見てない。

そこから長い待ち時間が続く。予め予測されていた事態なので、本を読んでまったり過ごしていたのだが、例の高級液晶からスラッシュメタルっぽい曲が流れてきた。視線を上げると、そこには訓練中の白バイ隊員の姿が。京都府警のPVらしいのだが、この悪人ぽいBGMは何だ。「日夜市民の為に…」とか言われても説得力が無い。そこはかとなく北斗の拳。あと、4台の液晶が微妙に上手く使いこなせていない。何故か3画面で広報+1画面でPVみたいな構成になっており、更に広報のほうも微妙に連動していない表示切替で、見ている人が何を見ればいいのか迷ってしまう残念な仕上がりとなっていた。

そう言えば、何だかそこら中に宣伝を見かける。椅子の後ろには『合格おめでとうございます』なんて書いた教習所の広告が付いているが、合否待ちの人はどんな気持ちでこの広告を見ているのだろうか。あと、トイレの鏡にもバイクショップの広告が貼ってあって驚いた。何でもありか免許センター。

『自動二』のアンバランスな事。

14時半、ようやく免許が手渡された。案の定、酷い顔写真で納まっている僕。日付を見て気付いたのだが、追加で免許を取得しても、免許の期限は延びないらしい。他にも、普通自動車の部分が『中型』という表記に変わっていて驚いた。そういやICタグまで入っているとか何とか。知らない間に、免許も色々変わったらしい。ともあれ、これで僕も自動二輪持ちだ。後はバイクを手に入れるだけ。

さらば愛しき教習所よ

B4。

いよいよ迎えた卒業検定の日。特別変わった事をしないようにと、いつも通り朝はピアノの練習をし、昼食を取ってから教習所へ向かった。

待合所へ入ると、結構な数の受験生が。平日だから少ないだろうと思っていたのに、全部で15人近く居る。僕はBグループの4番手、ちょうど中ほど。悪くない位置だ。意外に女性や年配の人も多く、学生と半々くらいの割合だった。検定用のゼッケンを目にする。一気に緊張感が増した。

検定を行う教官から説明を受ける。今までに一度も顔を合わせた事の無い教官だ。ひょっとして、公平にジャッジをすべく、外部から人を呼んだりしているのだろうか。

程無くして検定がスタート。最初の受験生が飛び出していった。何とクランクで転倒。広がる動揺。誰も笑ったりしない。というかそんな余裕は無い。コケても最後まで走らなければならないようで、トップバッターは晒し者のような状態でコースを走破した。キツい。よく見たら教習中の生徒もかなり居るではないか。邪魔でしょうがない。

みんな真剣な眼差し。

僕の名前が呼ばれ、同時に授業終了のチャイムが鳴った。一斉に教習生が引き上げてくる。コースを走る車両は僕らだけとなる訳だ。それはそれでかなりキツい。脈が早くなるのが解った。取り敢えずバイクに跨ってはみたものの、頭が真っ白になって何をすれば良いのか解らなくなった。取り敢えずキーを回してエンジンを掛けるべきだと思い、エンジンスタート。それからギアをローに入れた。ミラーを直し、半クラからアクセルを回して3,000回転へ。ゆっくりクラッチを繋ぎ、いざ発進。ウインカーを忘れた。

顔面蒼白になりながら第1コーナーへ差し掛かる僕。ウォーミングアップで1周走行している間に、何でこんなに緊張してるのかバカバカしくなってきた。何だかどうでも良い気分になってきて、教習していた時の事を思い出しながらノンビリ走行へスイッチ。そのまま見通しの悪い交差点、危険回避、クランク、S字、急制動、坂道発進、踏切と突破。何の問題も無い。そして現れたラスボス、一本橋。

見ていた限り、今日ここで失敗した人は居ない。普通にやれば問題無い筈なのだ。気をつけるのは最初の入射角だけ。ここさえ押えられれば、もう勝ったも同然。今までも何回かに1回は落ちていたのだが、今だけは意識をしてはいけない。入射角だけに気をつけて、後は適当で良いのだ。ゴー。

発着点に戻った僕は、深い深い溜息を付いた。

合否は教官に一人ずつ呼び出されて伝えられる。開口一番、僕は合格を告げられた。だかしかし、その点数は際どかったようで、「いやー結構危なかったですね、発着場での左右確認がねー」と予想だにしないミスを指摘された。一本橋やスラロームはちゃんとパス出来ていたようだが、ここで小さいミスを犯していたら失格だったかもしれない。

終わった。1ヶ月近くに渡った教習所生活が終わった。正直、嬉し過ぎて絶叫したい気分だ。ベンチで合格通知を読んでニヤケていたら、お世話になった教官が車の中から親指を立てて称えてくれた。他の生徒の教習中なのに、流石に目が良い。他の教官も通りすがる度に「おめでとう!」と誉めてくれた。

すでに懐かしい。

最後の挨拶の為にコースへ行ってみると、丁度入学式を終えたばかりの新人がエンジンの掛け方を習っていた。そうそう、僕もここから始めたんだったな。あれからたったの1ヶ月で、僕はちゃんと単車を運転出来るようになった。人間、マジメにやれば何でも出来るもんだ。一回り近く年下の学生にまみれながら、10年振りに訪れた教習所。色んな驚きや発見があった。何より、この1ヶ月は本当に楽しかった。教習所の皆さん、本当にお世話になりました。有難う御座いました。

単車、買おうかな。

最後の教習

この部分が光る。カッコ良い。

最後の教習、17日目。今日が2段階の見極めとなる。自由にバイクが乗れるのは、今日が最後だ。明日にはもう、検定しか残されていない。

正直一回でも多く一本橋を経験しておきたいが、コース全体を体に叩き込みたいのも確か。結局前半はコースを回り、後半は一本橋+スラロームをこなす事にした。途中スラロームで5秒5というタイムを記録。これでも所内最速とは1.6秒差。世界は広い。そうこうしていると、「スラロームでコーンに擦ってますよ、あれ検定終了(失格)」と教官が教えてくれた。うわあ。

とにかく大きなミスさえしなければ、どうという事は無いのだ。スラロームはゆっくり行けば良い。僕は安定を選択した。弱い男だと罵って貰って結構。攻める気持ちは今日捨てた。そうすると一本橋が妙に安定するので不思議なもんだ。今日は久々に9秒台が出た。ひょっとして、続くスラロームに勢いを付けようとして、橋の最後で加速をしていたのだろうか?

この日最後の一周。とにかくノーミスで終えて、良い感触を身体に残したい。本番さながらに緊張してコースを走破。これなら何とかなるだろう。教官からもお墨付きを貰った。

寂しい。単車に跨れなくなるのが、コースを走れなくなるのが、寂しい。

最後の矜持

教習16日目。恐ろしい事に、練習日はあと2日。今日こそは一本橋を攻略しようと、事前にググりまくった結果、「ハンドルを振りまくったほうが安定する」という事実を知った。これであの憎き一本橋もお陀仏だ。

喜び勇んでコースに出る。もはや一本橋以外に敵は無い。いよいよ一本橋とのご対面、いざ首振り。なるほど、確かに落ちる事は無くなった。が、タイムはやはり7秒後半。延びない。そこで今度はクラッチを握ったり半クラッチにしたりを小刻みに繰り返した。結果、8秒台に。それでも前の教習生が9秒台を連発していたので腹が立ち、スラロームで5秒9というファステストを叩き出した。これはかなり良いタイムではないのか。

その後、コース上で教官に「もう大丈夫そうですね、何か質問ありますか?」と聞かれたので、教習生で過去最速のスラロームタイムを聞いてみた。

「え、過去最速ですか!?…確か…3秒9…」

最後の矜持を叩き折られた僕は、哀愁を漂わせながらコースに復帰した。ついでに一本橋のコツを教えてもらったのだが、「腕の力を抜く為に、わざと中腰になる」「半クラッチをもっと効果的に使う」と指導してもらった。が、敢え無く時間切れ。今日の借りは明日返す。

それにしても、あと2回しかここに来られないというのは寂しい(試験に落ち続けたらずっと通えるという裏技もあるが)。出来るだけ長く堪能しようと1日1時間のペースで通った訳だが、ここまであっという間だった。思えば当初は125ccのスクーター目当てで教習所に来たのに、何時の間にか単車に跨り、今では真剣に単車の導入を検討する所まで来てしまった。

オートマの車に慣れてしまった身体に、クラッチやギアチェンジの楽しさを思い出させてくれたのは単車のお陰だ。『運転する』という行為そのものに、これほどの魅力があったとは。

参加したい。

そう言えば今日は自動車側が休業なのだが、そこで出前用(?)バイクの集団講習会をやっていた。タイムアタックみたいな事もやっていたらしく、攻め込んで脱輪して爆笑が起こっていた。こういう依頼もあるのか教習所。

殺意の街

1台下さい。

15日目、今日は最初で最後の2時間連続教習。まさか2時間ともシミュレーター教習だったとは。メットにグローブまで持ってきたのに。

ともあれ1時間目、シミュレーターによる『危険予測』の授業が始まった。参加者は3名、男2女1という構成。どうもこの時間はやる事があまり無いらしく、教官はシミュレーターよりもバイク体験談やヒヤリハットについてのディスカッションを仕掛けてきた。

「で、皆さんはどんなバイクに乗る予定?やっぱ400?」

うわあ。これは完全に想定外。何せ僕は小型スクーター試乗会に顔を出して、ほとんどノリで普通二輪コースに入学したのだ。正直単車の車種なんてほとんど解らない。知っているのは兄のVFR800と母のAxis125、按摩師NのAddress90くらいのもんだ。どれも400じゃ無い。まさか教習車両のCB400と答える訳にもいかないし、さてどうしたものか。

と思ったら、前の二人がサクッと答えて「バイクは嗜好品やから、やっぱ免許取る前から憧れてる車種ありますよねえ」とか余計な事を口走った。このタイミングで「荷物運搬メインなんでスクーターで安いのなら何でも」とか答えようもんなら、歯を食いしばれと言われてもおかしくない。必死に考えた結果、まだ雑誌見て悩んでますと答えた。やや苦しい。

が、「雑誌見てる時が一番楽しい」だの「実際買ってみたら印象が全然違った」だの予想外に盛り上がりまくって更に冷や汗を掻いた(教習生の一人は大型二輪教習、既に普通二輪は取得している)。お願いだから早くこの綱渡りから解放してくれ。

何とか恐怖の歓談をやり過ごし、やってきましたシミュレーター。僕はジャンケンに勝ってしまい1番手。危険予測という事で、以前に走行した時より車や人が増えている気配がする。前回のシミュレーターで殺す気満々にツッコんで来た救急車の事を思い出し、慎重に慎重に発進した。

しばらく直進すると、「最初の交差点を右に曲がって下さい」との指示が。バックミラーを確認し、問題無し。交差点で右に寄って、対向車の通過待ち…と思ったら、対向車線のトラックがパッシング、「道を譲って貰いました」というアナウンスが流れた。ほー、細かいなあと思いつつも不振なニオイを嗅ぎ付け徐行。案の定、トラックの脇からバイクがフルスロットルで飛び出してきた。その手には引っかかるか。しっかり停車し、バイクが通過したのを確認してからゆっくり右折を開始した。

見えるかそんなもん。

刹那、2台目のバイクが交差点に突っ込んできた。

本当に声を上げた。フルブレーキ。幸い徐行運転だった為、鼻先スレスレで2台目も通過。これはあれか、あのトラック運転手が仕組んだ罠か。こんなもん大半の人間は引っかかるぞ。ことごとく人間心理を突いたトラップを仕掛けてきやがってこの野郎。

続いて片側1車線での駐車車両回避。今までは1台しか駐車してなかったのに、今回は3台も縦列駐車している。幸い対向車両もまだ遠かったので、しっかり右に避けて通過。ひょっとして、駐車車両の先から人でも飛び出してきたりして。

現実は違った。これ以上は無いというタイミングで真ん中の駐車車両が急発進。

また声を上げた。咄嗟にブレーキ、左側に隙間が出来たので逃げ込んだ。何だこれは。洒落になってない。今の動きは確実にタマを取りに来ていた。前の授業の時でも十分極悪だったのに、これはもはや地獄としか言い様が無い。そんな最中、教官と教習生が呑気に単車談義に花を咲かせているではないか。こっちも地獄だ。どうすれば良いというのか。

かなり前から気付いていなければ、ほぼ回避不可能。

その後も交差点にてサイレント救急車が鼻先を掠めたり、目の前の車が突然左折→横断歩道に歩行者が居て急停止→急いで右に避けようとしたらミラーの死角(右後方)から車が突っ込んできた等、いつからGTAの世界に飛び込んだのかというようなブービートラップ連発。大体シミュレーターは左右や後方確認が物理的に出来ない(画面は前にしか無い)んだから、ほとんど反射神経勝負ではないか。こんなもん『危険予測』と呼べるのか。

奇跡的に事故ゼロで生還した僕。ほうほうの体でシミュレーターから降りた。リプレイで振り返れば振り返るほど鬼畜さが良く解る。急発進、暴走、回避行動不足など、どう見ても10:0としか言い様の無いシーン連発。こんな街住みたくない。

シミュレーション後、街中で教習車両と併走する事の危険さを教官が熱く語ってくれた。基本的に路上教習に出ている生徒は余裕が無く、簡単にバイクを見落とす。特に車線変更の際には悪い意味で躊躇せずハンドルを切る事があるので、命が惜しければ教習車の斜め後ろは走らないようにと念を押された。「じゃあ次の交差点曲がるんで、左に寄りましょうか」と言われたら、教官の言葉に安心して素直に左に寄るのだ。後方確認をせずに。

そう言えば2人乗りについてのビデオも鑑賞したが、「こういう乗り方は危険です」という時に限って運転手が笑っていたのが気になった。あと、カーブの際に同乗者は運転手と一緒に身体を傾けろと言っていたが、これをやるには相当勇気が要る。傾けたほうが安全なのは解っているのだが、慣れてないと死ぬ程怖い。

スラロームキング

これだけ前輪の泥除けが。

青いバイクに慣れつつある教習14日目。ここで単車に跨るのも、あと数回という所までやってきてしまった。ハッキリ言って寂しい。恐らく、卒業後は単車に触れる機会が少なくなると思う。予算面と機能性の問題だ。近い将来に単車を手に入れられれば良いのだが。

この日、僕は2回ヒヤッとさせられた。どちらも教習生の飛び出しだ。8の字から出て来たスクーターのオバちゃんが、周回に戻る際に左だけしか確認せずに発進したのだ。周回を走行していた僕は、オバちゃんがこちらを向いていない事に気付いて急ぎ減速、事無きを得た。2回目は発着点からの飛び出し。周回している僕を確認していなかった教習生が、際どいタイミングで周回に加わってきた。この時僕は少し加速して難を逃れたのだが、正直心臓に悪い。この後行われた擬似衝突(前走する車両の急ブレーキを体感)よりもずっと怖かった。

それにしても一本橋が上手くならない。やればやるほど制限時間7秒ギリギリに近づいていくのはどういう事だ。すぐ前の教習生が9秒や10秒を連発するのが本気で恨めしい。余りに悔しかったので、直後のスラロームで最速を目指す事にした。通常8秒以内に通過出来れば合格なのだが、鍛錬に鍛錬を重ねた僕はそこを6秒1で駆け抜けた。どうだ畜生。みたか一本橋。

青の単車は良い単車

ついに青の単車に跨った、教習13日目。ゼッケンも青色となり、否が応にも興奮する。いつもシルバーで生傷の絶えない単車による教習だったのだが、この青の単車はピカピカ。運転してみたらギアもクラッチもブレーキも反応が良く、ビックリするくらいスムーズに動く。素晴らしい。

今日は特別新しい事も学ばず、ひたすらコースを転がした。まだ慣れていない教習生を尻目に、スムーズなギアチェンジ、急制動、クランク、一本橋からの落下を披露。更には一本橋の発進でエンスト。これは貴重な凡ミスと言えよう。恥ずかしくて穴があったら入りたい。

更に今日は、教官が軽自動車に乗って襲い掛かってくるというレアイベントも発生。対向から、交差点から、徐行運転から、様々な場所ですれ違う。バイク同士ならば何て事も無いすれ違いも、車とならば恐怖感が倍増する。原チャでは慣れたシチュエーションなのに、何故こんなに差を感じるのか。あと、教官は先回りがとても上手かったのが印象的だった。

後半は自由に走行して良いとの事だったので、一本橋を何度と無く渡った。1回落下した以外は概ね問題無かったが、とにかくタイムが伸びない。7秒以上で合格なのだが、どうも7.6秒くらいしか持たない。先週は上手く出来ていたのに、何故。

白旗と赤旗

とても新鮮。

12日目、敢えて選んだ、初の夜間教習。と言ってもまだ夕方なのだが。今日やったのは緊急回避。30kmで走行しながら教官に向かって走り、白旗なら右、赤旗なら左に避けるという内容だった。これがクセモノで、教官はわざと白旗を左手に、赤旗を右手に持って挙げてくる。事前に解っていたのに、僕はバッチリ釣られてしまい逆方向へ。通称『釣られ事故』というもので、子供が急に飛び出してきたりすると、焦って同じ方向にハンドルを切ってしまう心理現象なのだそうだ。

もっとも、僕が間違えたのにはもう一つ原因がある。家にステレオケーブルがある人なら解ると思うが、音のケーブルは白が左、赤が右の音を担当しているのだ。旗の説明された段階から、僕は相当困惑していた。

その後は通常の検定コースを走行していたが、一つ気付いた。僕の最大の敵は、一本橋ではなくクランクだ。低速走行すると、何故か車体が大きく感じてコース取りにビビってしまうのだ。結果、今日も足を着いた。いかん。

ギアが堅いと色々怖い

LICENSEって書いてある。

11日目、約1週間ぶりの実車教習。こんなに間が空いた事が無かったのでドキドキしていたら、初っ端から走るコースを間違えた。更にはエンスト、一本橋転落。教習初日を思い出すダメっぷりだ。頭をブンブン振って、一から思い出しつつ走り直した。正直、今までで一番短い1時間だったように思う。

それにしても今日の教習車は乗り辛かった。ギアチェンジが異常に堅く、ちゃんと変わったのかどうかが気になって仕方が無い。検定車両は整備が行き届いていると思いたい。

シミュレーターが殺意を

絶好の散歩日和。

少し間が空いたが、10日目、2段階初日の教習。この日、愛用の原チャを兄に奪われた為、仕方なく自転車で教習所へ向かった。日差しはすっかり秋っぽくなっている。

今日もまたシミュレーターで教習を行うとの事で、待合所で検定試験の様子などを見ていたら、クランクで女性がハデにコケてゾッとした。

事故現場周辺。

シミュレーター教室は待合所のすぐ側の部屋で行われており、中から教習生の悲鳴が聞こえてくる。経験した人なら解ると思うが、シミュレーターはアクセル、ブレーキの感覚がとても掴み辛い。加えて後ろで他の教習生が見ているというプレッシャーも加わり、あらぬ動きをする事も度々なのだ。

その後、教室からガンガン漏れる声に耳を傾けていると、卒業生の免許取得1年以内の事故率について教官が話し出した。パーセンテージを聞くとそんなもんか、と思ったが、大きい事故を起こした場合、教官や学校が始末書を書いて公安に提出するらしい。成る程これは大変な仕事だ。

程無くしてベルが鳴り、次は僕の番となった。今日は実際に街中を走って交通ルールを確認するという授業で、座った席が悪く僕が最初に搭乗。シミュレーターは体重移動では曲がらず、ハンドルだけで曲がるようになっており、勝手が解らず最初の交差点で歩道に乗り上げる僕。平常心、平常心と言い聞かせ、その後は問題無く進んで行った。『バス優先道路』が現れるまでは。

僕が普段走行しているルートではあまり見かけない『バス優先道路』の標識。あ、これ確かこのレーンは走ったらアカンって遠い昔に習ったような、と気付いて右車線へ移動。ただ、正直あまり自信が無く、単車は左端によったほうが良かったんかなあと思った、次の瞬間。

左車線をアクセル全開でバスが追い抜いていった。

左ミラーを全然確認していなかったので、いきなり真横に現れたような錯覚に陥り全身にサブイボが。原チャでの街乗り経験から言って、あのバス絶対60km以上出してる上に避ける意思すら感じられない。今ちょっとでも躊躇してたら、間違い無く殺られていた。

シミュレーターのキラーっぷりは留まる事を知らない。何とか僕は無事に目的地に辿り着けたが、次の教習生は交差点で右折しようとセンターラインに寄った瞬間、後ろから救急車に跳ね飛ばされた。余りの出来事に固まる僕ともう一人の教習生。「接触事故が発生しました」という淡々とした案内が更に恐怖心を煽る。更に次の教習生は、見通しの悪い住宅街の交差点で、フルスロットルのスクーターに脇腹をエグられた。思わず声を上げる教習生。何が怖いって、どちらの事故も相手が一切ブレーキする気配を見せなかった事が怖い。特にスクーターのほうは、どう見ても死亡事故レベルのクラッシュだった。

このシミュレーター、ご丁寧な事にリプレイ機能やカメラアングルの移動まで備わっていて、教官が事故の様子を細かく説明してくれる。僕のバス優先道路も見せて貰ったが、交差点を恐ろしい速さで左折しながらブチ抜いてくるバスに狂気を感じた。救急車の事故に至っては、ミラー越しに恐ろしい速さで突っ込んでくる様子が映し出され、「殺ったらあああああ」という声が聞こえてきそうな程狙い済ましたライン取りであった事をご報告しておく。救急車が突っ込んでくる、というのは想像以上にシュールで怖い。

「まあ現実にはこんなエグい事は無いですけどね」という教官の話からするに、シャバに対する恐怖心を植えつける目的があるような気がしてならない。まあ実際、早めに怖い思いをしておく事は大事だとは思うのだが。

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