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hxblog | 909

君も入国審査官にならないか


少し前に話題になった、架空の共産国の入国審査官になりきるゲーム『Papers,Please』。丁寧な解説が付いた動画がアップされていたのでご紹介する。入国希望者から手渡されたパスポートをくまなくチェックし、『入国許可』か『入国拒否』のスタンプを押すというゲームなのだが、日々増えていくルールやバリエーションが実に豊かで、何と言うか、生々しい。

本作は全て英語表記なんだけれども、頑張れば辞書片手にプレイできなくもないと思う。日本語化してくれれば一番嬉しいんだけども、そうなるとちょっと雰囲気を損なうかなあとも。時間が出来たら是非プレイしたいゲームの一つだ。

気が付けばタイトロープ

忙殺時に限ってとんでもない電話やメールが飛んでくるもので、緊急で2件のウィルス駆除を行った。大道芸みたいなスタイルで仕事を続けている。何とか明日くらいまでには落ち着きを取り戻したいんだけども、そんな時に限ってまたお仕事の依頼が有難うございます。今月一体どうなってんの。

日常生活が遠い

流石に疲れが出たようで、気が付いたら朝になっていた。が、ちっとも回復していない。この所ずっと健康的な生活をしていたせいで、7時間ピッタリで目が覚めてしまう。今日はちょっと余裕があるからもう少し寝てたかったんやけどもね。仕方なく起きて、外出していた間に山盛り来たお仕事連絡の返事を返していく。ヒーヒー言う。

事務所についてから、カメラや三脚の掃除を行った。特に三脚の方はジャリジャリでネトネトなので丸ごと水洗い、のち干しまくり。カメラの方は防塵防滴だけれども、こちらもしっかり拭いておいた。この2日間、火を噴きっぱなしだったNikon D7000に拍手。つくづく良いカメラです。

一泊二日の弾丸撮影ツアー・超二日目

午前4時過ぎ起床。結局0時頃まで作業をしていたので、4時間しか寝ていない。睡眠時間が短いとパフォーマンスが著しく低下する僕だけれども、今日に限っては上がりっぱなしだ。夜明け前の砂丘ですよ。そうそう見られるモンじゃない。すぐにホテルのロビーへ降りて集合。撮影機材を抱えて、車で砂丘へ。夜明け前の車内にSOFTBALLETの『No Pleasure』が鳴り響く。いやー爽やかな朝ですなー。気になる人は探してみると僕らと同じ気分になれます。

5時、鳥取砂丘着。日の出まで30分、真っ暗で、誰も居ない砂丘。振りかえれば、空がほんの少しだけ色づき始めている。日の出に合わせて撮影を始めるので、少し待機。9月と言うのにちょっと寒い。

徐々に東の空が白んできた。昨日下見したポイントまで歩いていく。歩いてみると解るんだけれども、登り降りは踏み固まった場所も足を取られて消耗する。息切れを起こすPANDAさんと僕に「これしきで!だらしない!」と最年長のならむらさん。元気な人だ。

程無く日の出を迎える。少しずつ観光客も出始めているようだが、問題無くロケは敢行出来そうだ。必死に台本を反芻するならむらさん。今日は一発撮りのシーンもあるので、より気合が入っている。

幾つかのシーンを撮り終え、「じゃあ次、あそこから転げ落ちるから」と高台を指さしてならむらさんが言う。ホントにやるんですかと尋ねたら、「その為に汚れても良い服持って来たんだから」と妙に嬉しそうだ。

都合、2回も転げ落ちるならむらさん。よく見たら落下中も笑顔である。そうか、ならむらさんは身体を張るのが好きなタイプだったんだ。結構な勢いで転げ落ちてきて、噴き出しそうなのを舌を噛んで我慢した。ご存知だとは思いますが、この人は日本有数のインディーゲームクリエイターです。

「じゃあ次、あのデカい水たまり行くから」

良いですか皆さん、NIGOROさんはネタの為なら一切妥協しません。行けると思ったら、床を踏み抜くほどにアクセルをべた踏みするんです。人をハメるのも大好きだし、自分をネタにするのも大好き。素敵なチームなんですよ。そうそう、結局このダイブも2回撮ってます。インサート用に使う為、20秒近く顔を突っ込んでました。

ここで朝食の時間が近づいたので一旦撤収、シャワーで汗を流してチェックアウト。再び砂丘へ戻ってきた。途中、また不可思議な道路標識を見つける。こんな大ざっぱな標識見たこと無いぞ。鳥取どうなってんだ、そんなに京都が好きか。

海の似合う男、ならむらさん。潮風と細かい砂が大敵のカメラチーム、色々と肝を冷やす。

これにて鳥取での撮影は終了。ラストのロケ地は兵庫の豊岡である。「9号線とかで、内陸を走ればかなり早く着くんだけども…」というPANDAさんに、「ドライブは海が見えないと面白くない」とならむらさん。若干時間に余裕があるという事で、日本海沿いのコースを取る事に。

国道178号線を突き進み、海を眺める。いやー気持ち良い。南を見れば、砂を利用した砂畑(!)が広がっている。調べてみたら、ナガイモやらっきょうが取れるらしい。砂でも作物は育つのか。不思議なものをみた。

少し走ったら小腹が空いてきたので、浦富海岸の遊覧船乗り場へ寄ってみた。この辺りはイカが良く捕れるらしく、店の前で勢いよくイカ乾燥機が回転している。生で見るのが初めての僕、超ハイテンション。ホントにこうやって干すんだ、と感激してたら「瀬戸内海じゃ何処でも見かける光景だね」とならむらさん。良いなあ、イカ干すの羨ましいなあ。ちなみにこの写真、僕がこの旅で一番気に入ってる写真です。

この遊覧船乗り場、お土産屋とレストランが併設されている。これでもかという位のイカ押しで、僕らはイカ墨カレーをゲットしたり、イカの姿焼きや天ぷらを食ったりで大はしゃぎ。超新鮮、超美味しい。が、ここではしゃぎ過ぎて貴重な時間を浪費してしまう。

車は再び東を目指す。海岸とはいえそこそこに高い所を走っている我々、あちこちで絶景を目にした。この辺りの海は透明度が非常に高い。遊覧船やダイビングなんか最高やろうなあ。世間的には夏休みも終わり、海水浴のシーズンでもなくなったので人影はまばらだ。良い所ですよ山陰は。と、PANDAさんがしきりに時計に目をやり出した。「大分押してます、ヤバいです」、嫌な汗が出る我々。しかしならむらさんは「城崎近いやん、絶対温泉行くぞ」と重度の温泉病を発症。「撮影しに来てるって言ってんだろ、温泉は仕事じゃねえ!」、ですよね。そんな我々をあざ笑うかのように、眼前の標識に『湯』の文字が。

しばらく走り、余部に突入。余部鉄橋の余部ってこんな所にあったのか。休憩も兼ねて余部の道の駅へ立ち寄った。今はコンクリート橋に変わっているんだけども、鉄橋部分も観光施設として一部残されている。鉄橋部分を見上げて、ここを列車が走ってたんだと思うとちょっとゾクッとした。転落事故の記憶もまだ残ってるしね。

道の駅では、ならむらさんがまた何かやらかしていた。あと、店内にあったポスターが素敵過ぎたのでこちらも撮影。何という昭和感。PANDAさんは相変わらず買い食いをしている。自由なチームだ。

車は海を離れ、山の中に入っていく。数々のトンネルを抜け、ようやく豊岡へ突入。途中、時間が押してるのにプラボ豊岡店を見つけて「こういう所には思わぬレゲー(レトロゲーム)が置いてあるんだって!」と店内突入、予想に反して最新ゲーム機しか見当たらず、くずおれるようにして車に戻ったりした。結局この旅最後のロケ地である玄武洞に到着したのは13時半。1時間押しである。

ここもまた、国内とは思えないような光景が広がっていた。上から下まで全部玄武岩の柱状節理。規模が大き過ぎて、僕のカメラでは収まりきらない。何処もかしこも幾何学的で、まるでセットのように見えてしまう。洞窟部分は昔の人が岩を採掘した結果出来たものらしく、自然物ではないそうだ。

早速撮影を開始するものの、どうやらここは人気のある観光地のようで、ひっきりなしに観光客がやってくる。その上、マイクを持ったガイドさんも居るので、待ちの状態がかなり長くなってしまった。ならむらさんはひたすらセリフを練習している。撮影班はややバテで木陰に座り込んでいる。人が引いた瞬間を見計らい撮影開始。カメラが回り始めたら、後は祈るのみ。終れ、終れ、終った!

ちなみに、撮影に使われたMSXカセットは簡易ながら防水加工がされてあった。「貴重なMSXのソフトだからな、壊すわけにはいかん」とならむらさん。ハイドライドもロマンシアもアラモも、今となっては稀少ですもんね。

撮影終了後、すぐそばにあった玄武洞ミュージアムで休憩。やっと落ち着けた。喫茶があったので、そこでお茶を頂きながらこの旅で撮影したVのチェックを行う。どれも国内で撮影したとは思えないものばかりで、その上ネタ満載だ。これにて今回のお仕事はコンプリート。お疲れ様でした。

「よし、温泉行くぞ!」、この言葉を発したのはならむらさんではなく、PANDAさんである。いや、さっきまで温泉は仕事じゃないって「何言ってんだ、ここまで来て温泉入らずに帰れるか!温泉入るのも仕事だ!」、ですよね。僕は昨年城崎を訪れたばかりなので、道もよく覚えている。どうぞこちらです。

その後、足湯を堪能しながら温泉卵を食し、一番人気と言われるさとの湯で寛ぎ、お土産屋さんを巡ってようやく帰路に就いた。実は「晩飯は出石そばにしようぜ!」とならむらさんが興奮していたんだけども、探す店探す店、閉店が17時~18時(!)とかなり早かった為断念。イカ墨カレーと温泉が仇となった。「次来るときは、もうちょっと西にも足を延ばして出雲行きたいよね」、それ良いですね。ところでスケジュールを見ると、もう新大阪に到着してる時刻なんですが。

ここで衝撃的なニュースが飛び込んできた。IndieGoGoでの資金集めに成功していたヤタガラスチームの口座が、いきなり凍結されたというのだ。同じクラウドファウンディングであるKickStraterを使う為に頑張ってきた僕ら、顔面蒼白。「一度成功した資金を押さえられるなんて…」、PANDAさんが各所にすぐ問い合わせて現状把握に努めた。車内が一気に張り詰める。ヤタガラスチームはLa-Mulanaと同じくPLAYISMさんでの販売を行っていたので、余計に衝撃が大きかった。幸いにしてこの問題は早期解決されたようだ。ホントに良かった。

ここから後はひたすら南を目指して運転する。辺りは真っ暗で、黙って運転しているとホントに怖いので常時テンションを上げる僕ら。たまたま見かけたバス乗り場を撮影したら、超ホラー写真になってしまった。実はこれが、この旅最後の写真だったりする。舞狂口て。

神戸・大阪が近付くにつれ、どんどん街の明かりが目に入ってきた。「文明だ!文明が帰ってきた!」と叫ぶ我々。街の明かりでこれほど安堵したのは初めてだ。結局18時解散の予定が21時半着と押しに押したが、新大阪に到着した時の達成感は凄まじいものがあった。あちこち走って、写真撮りまくって、買い食いして、風呂入って、バカ騒ぎして。まるで修学旅行のようだった2日間。オッサンになってからこんな面白い体験が出来るとは。PANDAさんならむらさん、巻き込んでくれて本当に有難うございました。あとは頑張ってPV完成させて下さい。NIGOROの底力を見せつけて下さい。

で、実はこのメンツで今月もう一回無茶やるんだけどね。

一泊二日の弾丸撮影ツアー・超初日

ついにこの日がやってきてしまった。『日本に見えない場所でLa-Mulana2のKickStarterプロモビデオ撮影』本番当日である。下見の時と同じく午前5時に起床、今日は岡山からNIGOROのボスであるならむらさんも参加するという事で新大阪集合となっている。晴れて良かった。

1泊2日の撮影旅行という事もあって荷物はパンパン。僕のほうは、Nikon D7000にスピードライト、VANGUARDの三脚といったフル装備。主に写真撮影を担当する。PANDAさんはこの日の為にCanon 70Dを購入し(!)、使うかどうかは解らないけどもハンドヘルドスタビライザースレッド GLIDECAM HD-200も投入、映像撮影を担当する。お互い何かあった時はカメラや身体を提供し合えるツーマンセルだ。念の為に申し上げるが、僕らの本業はWeb屋である。

そして本日の主役・主演であるならむらさん。荷物こそ少ないが、やるべきことはかなり多く大変そうだ。台本を見る限り、カット数も多く長セリフも結構ある。3人とも演劇に関わっていた事があるので、最低限度の勝手は解るんだけども、何もかもがぶっつけ本番の今回。そうすんなり上手く行くかどうか。

7時、新大阪駅着。ちょうどみんな集まったばかりのようだ。さー今日も一日頑張りましょう、と声を出した所でならむらさんがスッと本を差し出してきた。

「お世話になっております」

え、ちょ、これ、何ですか、どういう事ですか。「いやあ、ここん所ずっとお世話になってるみたいだから、プレゼントしようと」と事もなげに言うならむらさん。いやいやいや、これオールアバウト・ナムコII(再販版)でしょ、中古でもプレミアついて1万近くする超レアな本ですよ!しかも状態が良い!「だって、この前探してるってtweetしてたでしょ?」、いやいやいや。してましたけども。「La-Mulana作る時にドット絵の参考書として使ってたんだけれども、もう使わないから、あげる」、ぎゃあ。オロオロする僕を見て大笑いするならむらさん。

兎にも角にも出発だ。最初のロケ地は先日下見に行ったばかりである和歌山の加太。友ヶ島ではなく、国民休暇村そばの加太砲台跡へと向かう。もしものトラブル(先客が居て撮影出来ない等)を考え、念の為に友ヶ島行きも考えてフェリーの発着時間までには到着したいとPANDAさん。フェリーは2時間に1本しか無いので、逃したらとんでもない事になる。「この時間帯、高速って言っても大阪市内は通勤で混むかもしれないからね」、PANDAさんの表情は真剣だ。

車は大阪の中心街を避け湾岸線へ。ここまでくれば一安心だ。途中、泉佐野PAで休憩を取ったんだけども、誰も居ない展望台にポツンと古いゲーム筐体が。『リッジレーサー2』『タイムクライシス1』『電車でGO!2』という哀愁漂う渋いラインナップだ。また状態が良いのが何とも。

再び高速へ。車内はならむらさんセレクトのBGMが延々と鳴り続けている。主に、というかほぼ80年代で統一されていて、チェッカーズや米米CLUB、マイケルジャクソンなどご機嫌なナンバーが続く。マイケルジャクソンの時なんか、ならむらさんとPANDAさんが「ポーゥ」「ポーゥ」叫び続けて大変なことになった。合間に『水曜どうでしょう』のネタを挟んだり、醜い言葉のボクシングを繰り広げたりと、一瞬の隙もないネタ合戦が続く。当然、僕も巻き込まれてます。

聞けばならむらさん、旅行をするのが好きなんだそうだ。仕事が煮詰まると車に乗って一人旅に出る(連絡手段すら断って失踪する)そうで、今回の撮影旅行の下見(日本海側)も一人で行っていたとの事。車中泊も全く苦にならないようで、「今日と同じく常時叫びながら走ってるね!」と良い笑顔を見せる。今日一日で、ならむらさんのイメージが一変した。

9時半、加太砲台着。ほぼ予定通りの進行に「抜群のスケジューリングだろ!」とドヤ顔のPANDAさん。早速ロケ地へ入っていく。平日の朝という事もあって、人影はほとんど無い。影の具合がより遺跡っぽさを出してくれて良い感じだ。台本を読みながら、何処でどう喋るかをササッと打ち合わせ。まとまったら即本番。

が、意外な事にならむらさんがNGを連発。セリフが頭に入りきらないようだ。「演技なんか久々にやるから緊張するんだよー」と苦笑するならむらさん。そこへ何と人影が。別のロケ隊がやってきてしまったのだ。和歌山市の車も同行しているようで、結構な人数のスタッフが何かしらの準備を始めている。マズい。幸いこちらの場所はまだ使わないようなので、コソコソと撮影を続行。頑張れならむらさん。

数をこなすうちに、少しずつ乗ってきたならむらさん。「ちょっと汚れてないと不自然だよな」と濡れ落ち葉の中にダイブし、その場の思いつきで派手なアクションを入れ始める。更には「隠し玉」とMSXのカセットを取り出しアクション。撮影班の意表を突いてどうするんですか。笑いを堪えるのに相当苦労した。また、何処から現れたのか、大きな蟹まで出て来て現場は騒然。

結局予定より早く撮影は完了、面白い画が沢山撮れて一安心だ。「お邪魔しました!」と後から来たロケ隊の方に挨拶をすると「ロケですか?」と尋ねられて、一瞬返答に詰まる。平日の朝っぱらからゴツいオッサン3人で何やってるんや、と言われてるかのような。ちゃんと答えましたけどね。そそくさと現場を撤収、駐車場に戻ってPANDAさんに言われるがままに怪しげなスナップを何枚も撮る。このボードはPANDAさんの隠し玉である。何でこの人たちは人の意表ばっかり突いてくるんだろうか。

少し時間が余ったので国民休暇村へ。ここ、地下1階に大浴場があるんですよねと言うと、ならむらさんが「風呂があるなら入らねばなるまい」と鋭く反応。実はならむらさん、「メシか風呂かどっちか選べと言われたら、風呂を取る」という程の風呂(温泉)馬鹿であった。「何言ってんすか、風呂なんか入ってたら次のロケ地に間に合わないすよ!」とPANDAさん、「でも風呂あるなら入るしかないだろ!」と食い下がるならむらさん。「仕事で来てんだよ!」「風呂入るのも仕事だ!」「仕事じゃねえよ!」、良いコンビだ。

テラスに出て、瀬戸内海を眺める。良い眺めだ、南を向けば太平洋か。と、ここでふと気が付いた。次のロケ地って鳥取ですよね、じゃあ僕ら、一日で太平洋と瀬戸内海と日本海を見るって事ですか?という質問に、PANDAさんとならむらさんが「あ」という顔をした。

そう、僕らはこれから鳥取へ向かう。あまりに遠過ぎてピンときていなかった我々だが、図らずも僕の一言で旅の無茶苦茶さを理解してしまったのだ。和歌山から大阪、兵庫、岡山、そして鳥取。その走行距離、およそ290km。日の入りまでには砂丘に到着して、明日のロケハンをしなければならない。ちなみに新大阪からここ和歌山まで、既に80kmを走破している。合計370km。後から分かったんだけれども、これは東京と京都を直線で結んだ距離と同じになる。笑うしかない。

少しでも余裕が出来たのなら、距離を稼がなければならない。11時半、加太を出発。前回のロケハンの時と同じラーメン屋に寄り、高速に乗って一気に北上。3人で交代しながら突き進む。幸い3人とも運転が好きで、喋るのも好きで、長時間ドライブが苦にならないタイプだった。「岡山に住んでると、北が山、南が海になってて、それが当然だと思って育ってきたんだよね」「でも日本海側だと南が山で北が海でしょ?あっちのほう下見に行った時、気持ち悪くってさあ」とならむらさん。解りますそういうの。

「あ、そうそう、しゅうさんこれまだ見てなかったよね!」と、突然PANDAさんがカバンを漁りだす。取り出だしたるは、特製ならむらさんフィギュア(非売品)。これ、この前のブログ記事に出てたヤツじゃないですか!色塗ったんですか?「いや、TGSに向けて量産してる」、何故!?「配るの」、配る!?そうこうしているうちに大阪・兵庫と抜けて岡山突入。地元なのでならむらさんがちょっと嬉しそうだ。

中国自動車道から、出来立てホヤホヤの鳥取自動車道へ。ここはまだカーナビに登録されてない道で、画面を見ると道路も何も無い山中を疾走していて一同バカ受け。途中、岡山県の西粟倉村にある道の駅へ寄ってみた。露店で鳥取の梨を売っていて「鳥取近いぞ!」「岡山の特産物売れよ!」とテンションが上がる。ここの道の駅、すぐ側に清流が流れていて、綺麗なテラスも用意されている。お土産も充実していて非常に良い所だった。お勧めです。

再び鳥取へ向けてスタート。「80年代の曲しか無いけど、色々入ってるから好きな曲かけて良いよ」とならむらさんにiPhoneを手渡される。どれどれ…あれ、SOFTBALLETあるじゃないですか!「あれ?SOFTBALLET知ってるの?」、カセットテープのウォークマンで通学中にずっと聴いてましたよ。「そうなの?La-MulanaのBGM元ネタ、SOFTBALLETだらけよ!」、ええええ!「いや実は、ゲームの曲書く時って他のゲーム曲からは一切影響を受けないのよ、大体80年代の曲に影響を受けてる」「SOFTBALLETなんか曲が展開しまくってて、イントロとアウトロで全く別の曲みたいになってるでしょ?そういうのが好きなんだよね」、なるほど。詳しくは以下の動画をご覧頂ければ。


ここから後、鳥取到着まで車内はSOFTBALLET一色になる。今度は僕とならむらさんが「サルンマサルンマ」と絶叫。解る人にだけ解って頂ければ。

ならむらさん、SOFTBALLETだけではなくSCHAFT(BUCK-TICKの今井寿とSOFTBALLETの藤井麻輝によるユニット)も持っていて大興奮。『Information』がかかる頃、とうとう鳥取に到着した。予定よりも1時間早い16時半着という事で、先に砂丘の下見に行く事になる。PANDAさんと僕にとっては人生初の砂丘だ。砂丘前の駐車場は有料だったんだけども、窓口の人が「あと10分待って貰ったら、ここの営業時間が終わって無料で停め放題になりますよ!」と教えてくれた。良いのかそれで。

そうそう、道中気になったんだけどもこの看板おかしくないか。米子(砂丘より西)と京都(砂丘よりメチャクチャ東)が同じ方面って。大体『京都』って大ざっぱ過ぎるだろ、京丹後市とか舞鶴とかじゃないのか。それに、間にある兵庫の豊岡は無視か。

うおおおおおお。圧倒的砂丘。想像してたよりもずっと大きい。高低差もかなりある。こんな光景が日本で見られるとは思わなかった。撮影班、テンションが上がり過ぎておかしくなる。

だって、ちょっと撮っただけでこれですよ。他所じゃ絶対撮れないですってこんな写真。長旅の疲れも本来の仕事も忘れて「来て良かった、ホントに来て良かった!」とシャッターを切りまくる僕ら。良いカメラ持ってる人、鳥取砂丘マジでお勧めです。

時間もあったので、追加で幾つか収録を行った。人が沢山歩いている場所は砂が踏み固まっているので、出来るだけ人の通っていない場所を探す。前日に雨が降っていた事もあって、やや砂が固かったんだけれども、それでも撮影に適した場所は沢山あった。鳥取最高、砂丘最高。

19時、ホテル着。これにて本日全ての行程をクリア。荷物を整理してから市街へ繰り出し、「ここまで来たなら海の幸!」とPANDAさんが事前に調査していた海鮮系居酒屋へ。しこたま食って飲んで、さあ明日も早いから帰りますか!と席を立とうとすると「この近くに温泉がある」とならむらさん。僕らもう体力残ってないです、それに帰って少し作業しないと…「じゃあ俺だけでも行く、温泉があるのに入らずに帰るなど許し難い」、何処にそんな体力が。それではまた明日、日の出前にお会いしましょう。

オリンピックというネタを手に入れたぞ

朝起きたらオリンピックの会場が決定していて、twitterでは既に各クラスタでオリンピック大喜利が始まっていた。早いよみんな。共有しやすそうな題材を見つけたらすぐネタ化していくのは日本人のサガか。畜生どれも面白いな。

出オチからまさかのコピー

とんでもない出オチから始まる、予想を裏切る良い話。秀逸な広告だ。他のポスターも見る限り、かなり考えつくしたコピーなんだと思うけども、これホントにセンス良いよ。観に行きたくなったもん。最後の写真なんかメチャメチャグッと来る。

後ろ向きなのに前向き

まずは何も言わずにこちらの作品集をご覧頂きたい。

凄まじい破壊力だ。何だろうこれは。良く解らない気持ちになるんだけども、とにかく面白い。変に前向きになる。はてブのほうで「桜玉吉的」と書かれてあって腑に落ちたけど、それでも上手く説明できないこの面白さ。気に入った方は、是非冒頭のtogetterで珠玉の作品集も。

本当に必要な時間とは

エンジニアだけじゃなくて、あらゆるジャンルに通ずるとても大切な話。目を奪われがちな数字以外にも、沢山の工程がかさむ事がある訳で。ここの見積りを抜いてしまうと血を吐く羽目になると。実際僕も、最初の頃この辺りで血反吐を吐いたものだ。こういった話はなかなか理解して貰いにくいんだけども、こちらのtweetは万人に解って貰いやすい例えなので様々な場面で引用させて頂こう。

没入感のあるスクリーン

僕のTLで話題沸騰になったアーケードマシン。これはなかなかの没入感があるんじゃなかろうか。シートはセガの体感シリーズのようには動かないようだけども、振動などである程度は期待出来そうな感じだ。「久々にゲーセンへ行きたくなった」という話も出るくらいの期待度だ。頑張れナムコ。ちなみにこのゲーム『マッハストーム』の仕様はこちら。年末年始にかけてのリリースだそうだ。

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