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2013-11-10

庭師と時間軸

喫茶店、今日の最後のお客さんは庭師のMさんだった。僕と歳の近い職人さんで仲も良く、ウチの店でも随分お世話になっている。僕が言うのも変だけれど、今時珍しいくらいに真面目で好青年だ。今日はお茶の稽古の帰りに寄ってくれたそうだ。

Mさんは随分前からウチの店に通ってくれているんだけれども、僕と喋り出したのは割と最近だったりする。店では割と静かなキャラをしている僕(その分オカンが喋りキャラ)、その姿を見てずっと遠慮していたんだそうだ。しかしそこはオカンの息子、喋れと言われれば際限なく喋らせて貰う訳で。「喋る人やったんですね!」と驚かれてオカンも笑っていた。

職人さんの話を聞くのは面白い。僕の全く知らない世界をどんどん見せてくれる。名刺の肩書きにもある『空師』というのは高い木に登って枝を打つ(伐採)職人さんを指すんだけども、その為の専門学校もあるそうだ。材料の仕入れや技術的な話を沢山してくれるMさん。庭師と言っても大工に近い仕事をこなす事も多く、「なんでも屋さんに近いですね」と笑う。どうしても剪定のイメージが強いので、聞けば聞くほど意外な姿が明らかになっていく。ちなみに、庭師にとって京都で仕事をするという事は、一番大きなブランドになるそうだ。「日本で一番レベルが高いのは、やっぱり京都ですよ」とSさん。京都で仕事が出来れば、全国どこへ行っても通用するらしい。

Sさんは煎茶も習っているんだけれども、このお茶席がちょっと変わっているそうだ。お茶を飲むことだけではなく、庭を楽しみ、会話を楽しみ、そして時の移ろいを楽しむ。「お茶会をする前とした後では、陽の指す方向が変わるじゃないですか?それによって、景色の見え方も変わるんですよね」、なるほど普段の生活では気づきにくい、ミニマムな変化を楽しむという事か。と、この会話を通じてひとつ大きなことに気が付いた。庭師の仕事には、大きな時間軸が存在する。一日の、一年の移ろいを考えて庭を設計しなければいけない訳だ。単にその時だけ綺麗に見えておしまい、である筈が無い。想像以上に奥深い文化だと再認識させられた。

いや拙者決して邪魔をしている訳では

絵描きのSさん来訪。洞窟物語のウラガワで知り合って、早いもので丸二年。今ではtwitter上で日夜殴り合いをする仲となった若者だ。Sさんはこの所、プロレス観戦やインドカレー三昧など大変なリア充ライフをtwitter上で垂れ流しており非常に羨ま妬ましく、いっそ全ての幸せを奪ってやると臨んだもののDDTと新日のパンフをニヤニヤしながら見せつけられ撃沈した。おのれ、八つ当たりで彼の漫画をリンクしてやる。

ウチのギャラリーを見てもらった後、珈琲を飲みながら優雅にネームを切ろうとしていたので横に座って様々なアイディアを提供する。具体的には岡田あーみん的なアイディアだ。とにかく包丁、血、変態、後は勢いで何とかなると力説、彼の筆を大いに遅らせることに成功した。店の仕事は二の次である。これが僕なりのもてなしだ。あ、夢オチと爆破オチを混ぜるのってどうですかね。

しかし大変残念なことに、真面目な話もしてしまった。実は僕、コミケというものについての知識量がかなり少ない。行った事も無いし、周りに参加している人もほとんど居ないので、伝わってくるのはネット上の情報だけなのだ。そこで以前から様々なイベントに参加しているSさんに話を伺った訳だ。結果、僕の知識は深まった。何ぃこの冬のコミケには参加しないですって。そんな子に育てた覚えはありません。

叫んだ甲斐があったというもの

自分の叫び声(を加工したもの)を放つ相手と殴り合う、この不思議。思いの外マッチしていて、だんだん自分が叫んだものとは思えなくなってきた。そのうち皆さんのお宅でも叫ぶかもしれないと思うと胸熱である。お邪魔します。

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