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2013-09

インディーゲーム東京旅行・海浜幕張から品川へ

ステージが終わった後、ブースに戻るとPLAYISM2周年パーティーにも来てくれていたはしもとさんが。プレイアブルデモの最後のお客さんとなっていてくれた。後ろから圧をかけるならむらさん。そこへtwitter仲間のせっき~さんも顔を出してくれた。あまり長い時間話す事が出来なかったんだけども、嬉しかったなあ。はしもとさんはこれから神戸へ出張(!)との事で、せっき~さんと二人で帰っていった。また関東へ顔を出した時は、宜しくお願いします。

また、hasuさんの友人で、機種を問わずザナドゥをしゃぶりつくす実況プレーヤーであるAstさんと見習いユン子さんともお会いした。「この人、ザナドゥを左に行かずにクリアします」という変態さんだそうだ。XANA道TVというシリーズを実況中との事なので、ザナドゥ馬鹿の皆さんは是非。

蛍の光が鳴り止み、本格的な撤収作業へ。この後みんなで品川まで移動しないといけないので大急ぎだ。聞けばAGMの営業Iさんがバスをチャーターしてくれているとの事で、参加者(特に道に迷いそうな外国人を優先)を品川まで送ってくれるとの事。有難い。

実はここでとんでもない出会いを見届ける事になるんだけども、それはもう少し後の日記に掲載しようと思う。

バスの時間が迫り、撤収作業がギリギリ間に合わない。hasuさんはPANDAさんと一緒に車で移動する事になり、僕、キングさん、taigooooさん、Maruchuさんはバスに載せて貰う事になった。といっても、2台用意されたバスに全員が乗り込めるのかどうか解らない。人数を数えた限りでは、ギリギリアウトっぽいのだ。まあ、そん時はそん時よ。

営業Iさんの引率により、遠足の帰り道のように誘導される僕ら。立派な観光バスが用意されていた。順に座っていって貰うと、何と補助席1つを残してギリギリセーフ。ラッキーとしか言いようが無い。喜び勇んで乗り込む僕ら。周りは外国人で一杯だ。遠足みたいでメチャクチャ楽しい。

が、19時前という時間帯、高速への入り口は混みに混んでいた。ジワジワと経過していく時間に焦りを感じるも(一番焦っていたのは営業のIさんだろう)、乗り込んだ以上どうにもならないので、周りの皆さんと話をして楽しむ事にした。僕の周りには台湾から来た複数のチームが座っている。各チーム、最低でも1人以上は日本語と英語がペラペラなメンバーが居て驚いた。

隣に座っていたのは、落ちモノ系パズルCuBeatを制作しているTeam PSCのメンバー。ブースでチラッと見たんだけども、人が付いていて遊べなかったゲームの一つだ。ちなみに通訳の彼はワーキングホリデー中で東京在住との事。

斜め前に座っていたのは、こちらも落ちモノ系パズルROCKET CUBEを開発しているKEITAIのメンバー。手持ちのスマホで遊ばせて貰った。プラットフォームはUnityで、良く出来ている。飛行機で台湾からやって来て、1週間前から東京に滞在しているとの事。以前、関西の商社で働いていた事があるとの事で、微妙に関西弁が混じっている。

彼ら二人から、台湾の話を沢山聞いた。一番最初に驚いたのが、「台湾のバスには補助席なんてものは無いよ、感動した!」という話。え、僕ら小さい頃から有りましたよ、じゃあ台湾じゃどうしてるんですかと尋ねたら「床に直に座る」と。ワイルドだ。また、日本への憧れの話や音読み訓読みの話、政府に対する愚痴(「台湾政府は金を出さずに個人の名誉に後乗りしてくる」)などエラい盛り上がりようだった。

バスは渋滞を抜け、一路東京へ。少し後ろを振り返ってみると、疲れていたんだろう、半数近くの人が眠りに落ちていた。多分、僕らはナチュラルハイになっている。バスは首都高速湾岸線をひた走り、ネズミーランドを通り、お台場を通り(この2つだけ起きて写真を撮っている人も居た)、気が付けば品川の近くまでやって来た。いやはや、まさかこんな所を車で走れる日が来ようとは。すっかり僕も観光客気分である。

と、ここで台湾の彼らが眼前の川を見て「これって何川ですか?」と尋ねて来た。うえ、東京の地理はほとんど知らないんですよ、隅田川…神田川…どっちも違うよなあ、と口に出して慌てる僕。そこへ斜め前に座っていたPLAYISMのナイヤンさんが口を開いた。

「品川でしょ?」

不覚にも。まさか外国の人に上手い事を言われるとは思わなんだわ。染まってきてるねナイヤンさん大阪に。ジョシュさんならこんな事言っても何も驚かないんだけども。で、結局この川は何川って言うんですかね。調べても出てこないんですけど。

程無くバスは停車し、車内は拍手に包まれた。急ぎ下車して、Maruchuさんと二人で品川駅のロッカーへ向かう。開場時間より30分近く遅れてしまったけども、お陰で良い旅をさせて貰った。押した分は会場を長めに空けて貰えるそうだ。営業Iさんの計らいに、心からの感謝を。

インディーゲーム東京旅行・Indie Streamに至るまで

本日最後にして最大の舞台、それはSCEI本社のあるSSJ品川ビル。ソニー・コンピュータエンタテインメントである。こちらの10階食堂にてインディーゲーム開発者やそれに関わる人たちが集まって、とあるイベントをやるそうなのだ。正直、自分で書いてて意味が解らない。ソニーて。地元の友人に言ったら「はぁ!?」って言われるだろうし、僕もはぁ!?って言うと思う。まず自分の仕事で来ることは無いだろう。Maruchuさんと二人で受付に入ると名刺を入れるタグを渡され、例の自動改札みたいな所を通って10Fへ。廊下を歩いて、一歩中へ入ったそこは、パーティー会場だった。

もうね、人大杉。これBitSummitの時にも言ってた気がするけど、どんだけ人居るのよ。いきなり祭りに放り込まれた我々、手探りで状況を把握し、何とかクロークに荷物を預けて一段落。既にボロボロ。そこへtaigooooさんがビール片手に現れた。「まあまあ飲んで飲んで」と言われるまま、すきっ腹にZIMAを一本という、僕にしては大変チャレンジングな行為に及んでしまう。スイマセン喉乾いてたんです。全身が赤く発光しているかのような感覚に捉われつつカメラを構える。そこへ丁度、ならむらさんや東江さんがステージに登壇。いよいよ今日のイベントの趣旨が発表される。

Indie Stream

Indie Streamについては既に沢山のメディアやブログなどで報じられている通りなんだけども、折角なので僕も少し書かせて貰う事にする。自分が見てきたことを書いているのでどうしても身近な人の話ばかりになってしまうが、ご容赦頂きたい。

『インディーゲーム』という言葉をよく耳にするようになったのは、つい最近の事。国内インディーゲーム界でしょっちゅう名前の上がる2つのチーム、Studio Pixelの天谷君とNIGOROのならむらさん。初めて顔を合わせたのは、2010年の10月だ。随分昔のことのように感じていたんだけれども、これも実際はごく最近の話だった。お互いの代表作である洞窟物語(海外版のみ)のWiiWareは2010年5月、La-Mulana(日本語版)のWiiWareは2011年6月にリリースされている。

当時僕は、この二人が出会ったこと自体に驚いていた。天谷君のゲームは学生時代からずっと見てきたし、NIGOROさんのゲームだって前身のGR3 project時代からずっと追いかけていたけど、どちらも元はフリーゲーム作家で、そのどちらもがプロに転じて業界に飛び込むなんて思いもしなかったからだ。ましてや、一緒に仕事をするなんて。そりゃ嬉しかったですよ、どっちも思い入れのあるチームだったから。でも実際、僕が考えている以上に、彼らの活動は手探りの連続だった。前例がほとんど無かった上に、ゲーム業界とはほぼ無縁の人たちだったからだ。それこそ道なき道をズンズン進んでいくような毎日だっただろう。NIGOROさんの戦いの日々については、ブログ3匹が企むに詳しく書き綴られている。

「日本でインディーゲーム販売を成功させるには、海外でのリリースが絶対条件」、これはNIGOROさんが当初から話していた事だ。世界と日本の人口比を考えればすぐ解る事だけれども、日本国内だけでは売れる本数に限りがある。稀有な例外もあるだろうけど、そんな所へ狙って飛び込めたら苦労はしない。勝算があるとすればここしかないだろう。だがそのハードルは果てしなく高い。言語の、文化の、契約の、法務の、金銭の。経験の無い人にとって、これらを自力で乗り越えるのは至難の業だろう。天谷君がプラットフォームにiOSを選んだのには、この辺りを簡易に済ませられるからという理由もあった。彼らは顔を合わせる度、様々な情報交換や相談を行っていた。

そこへ現れたのが、2011年5月にスタートしたインディーゲーム専門のダウンロード販売サイト、PLAYISMさんだった。彼らの母体はローカライズ専門の株式会社アクティブゲーミングメディア(AGM)で、スタッフの大半が外国人というネイティブスピーカーのスペシャリスト集団だ。勿論海外とのやり取りも盛んで、契約業務などにも明るい。渡りに船とはこの事だろう。本社が顔の出しやすい大阪にあった事も大きなポイントだ。ただ一つ、肝心のゲーム販売についてはPLAYISMさんも全くの手探りだった。彼らは海外へ出して勝負出来る、強力なコンテンツを探していたのだ。お互いの熱意が見事に交わり、ここから彼らの一蓮托生が始まる。所謂、『串カツ心中事件』だ。

数々の苦難を乗り越え、ようやく辿り着いた2013年4月のLa-Mulana STEAM配信。日本人によるGreenLight通過はこれがはじめてとなる。世界最大のゲームプラットフォームに、国産のインディーゲームタイトルが初めて名を連ねたのだ。La-Mulanaは新たな海外ファンを獲得し、ならむらさんは国際的ゲーム開発者会議・GDC2013に登壇するまでに至った(余談だが、GDC2011に天谷君も登壇している)。PLAYISMさんの元にもどんどんインディーゲーム開発者が集まり、ゲームが増え、ユーザー数が増え、2周年パーティーではこれだけの人が集まるようになった。だが、これで終わりではない。

いつだったか、天谷君が言っていた。「僕らを『先頭集団』だって言ってる人が居るけども、僕らだけじゃ、いつまでも洞窟物語だLa-Mulanaだじゃダメなんよ」と。どんどん新しいゲームが出て来て、共に戦ってくれる人が増えなければ日本のインディーゲーム界は盛り上がらない。盛り上がらなければ先は無い。彼らは道なき道を切り開いて、少人数のチームでも海外へ挑む事の出来る突破口を作った。その道を、良ければ沢山の国内インディーゲーム開発者にも使ってほしいと望んでいる。その為のアドバイスは惜しまない。彼らは、更なる仲間を欲しているのだ。

今回新たにSCEJAさんの協力を経て、PLAYISMさんはコンシューマ機であるPlayStationプラットフォームでもインディーゲームをリリース出来るようになった。かつては想像だに出来なかった話だが、一個人だろうが副業だろうが、ゲームの出来が良ければ様々なプラットフォームでゲームをリリース出来る、そんな道が開かれたのだ。道のりは長いかもしれないが、かつてケモノ道だったようなこの道は、今やしっかりとした道路に変わりつつある。何も無い所から始まった彼らが、2年ちょっとでここまでのものを提供出来るようになったのだ。特筆すべき活躍ぶりではないだろうか。

今年、目に見えてインディーゲーム開発者たちの交流が盛んになってきた。各地で様々なイベントが開催され、沢山の人が集まってくる。インディーゲーム開発者だけではない。アマチュア開発者が、コンシューマ機の開発者が、メディアが、学生が、ゲームファンやプレーヤーが集まって、みんなでゲームの事を話し合っている。手の届くゲームの話を。

Indie Streamは、この盛り上がりの一番良いタイミングで発足したように思う。まだ生まれたてのコミュニティでどうなっていくかは解らないが、彼らのノウハウはきっと沢山の人の手助けになるだろうし、新たな交流やゲームを産み出すキッカケにもなるだろう。このコミュニティが文字通り大きな『Stream』になり、沢山の人々を振り向かせられるものになる事を願っている。

さて、会のほうはというと、当初定員250名だったのが大幅に超過して500名以上の参加者があったそうだ。僕らが到着した頃にはバイキングの食べ物も残り少なくなっており、バタバタもあって口に出来たのはパスタとフルーツのオレンジだけ。まあ、2倍超も人が来たらそうなりますわな。ドリンク類も早々に全滅し、会場では水に飢える人が続出。厨房まで行って、片付け作業中の従業員さんからポット一杯に水を貰って何とか凌いだけど、出来れば水くらいは各テーブルに置いておいて欲しかったなと。喫茶店の息子としては。

参加者のほうもゴージャスで、Papers, PleaseのLucas Popeさんファタモルガーナの館の縹けいかさんゲーム保存協会のジョゼフ・ルドンさんこびとスタジオの佐川さん、BitSummitなどでもお世話になっているQ-gamesさんなどなど。走り回っててぜんぜんご挨拶出来ずに申し訳ありませんでした。次こそは、是非。

そうそう、天谷君もちゃんと参加してたんですけどね。「ごめん、新幹線の終電あるから先に帰るわ!」と21時過ぎにですね。ちょっと待て、あんさん夜行バスで帰るって言うてなかったか。まだ会も中盤やぞ、もーホンマにこの子は。その後、会う人会う人「今日は天谷さんは?」と聞かれて平謝り。僕、保護者失格だ。

インディーゲーム東京旅行・キングさんの夢

ロッコちゃん(ROKKO CHAN)というフリーのFLASHゲームがある。ファミコン時代を経験した人ならすぐに解る、あのロックマンのパロディゲームだ。オワタの大冒険を作ったFLASHプログラマのキングさんがリーダーとなり、2年の歳月をかけて一から作り上げられた超大作。リリース直後から大きな話題を呼び、海外のMEGAMANファンも狂喜したというゲームである。設定資料集やサントラ、関連グッズまであるので是非公式サイト王の巣窟でご確認いただきたい。

僕がキングさんと出会ったのは今年3月のBitSummitでの事。開発室Pixelのブースを尋ねてくれた彼と仲良くなり、PLAYISMさんの2周年ではわざわざ夜行バスで関東から駆けつけてくれ、気が付けば今日はNIGOROさんのブーススタッフとして手伝いに来てくれている。そんな彼、実はこのTGSに懸ける大きな夢があった。

話はTGSの撤収後にさかのぼる。片付けをhasuさん達に任せて、バス移動組である僕、Maruchuさん、キングさん、taigooooさんは出入り口のエスカレータ前に待機していた。定員漏れしたら品川まで何で行こうか、みたいな話をしていたその時。トークライブを終えて、舞台裏から出てくる人影が見えた。稲船さんだった。

稲船 敬二さん

http://inafking.exblog.jp/


ロックマンシリーズや鬼武者シリーズ、デッドライジングシリーズなどでプロデューサーを務めた元カプコンのゲームクリエイター。現在はコンセプトの代表取締役に就任し、Mighty No.9を製作中。Kickstaterにて資金を集めると発表してすぐにゴールを達成して大きなニュースとなる。当初はイラストレーターだったそうだ。

キングさんの表情が一気にこわばった。あのロックマンの、稲船さんが目の前に居る。実はキングさん、TGSに稲船さんが来ることを知って、どうしても会ってご挨拶をしたいと思っていたのだ。昨日からずっとそれを考えていたんだけれども、怒られるんじゃないか、僕みたいなのが行って良いのかと相当悩んでいたらしい。こんな機会ってもう二度と無いかもしれんよ、何なら僕ら一緒についていくよと話すと腹を括ったようだが、実際本人を目の前にし、身体が硬直して「あああどうしよう」みたいになっている。

しゃなあい引っ張っていこうか、そう思った瞬間Maruchuさんが「稲船さーん」と飛び出していった。やるなあMaruchuさん、これでもう退路は無い。僕はキングさんの背を押し、稲船さんの元へ歩いていった。Maruchuさんがごく簡単にキングさんの説明してくれたようで、めでたくご対面。震えてまともに自己紹介も出来ないキングさん、フォローしようかと思ったら、同じく舞台裏からならむらさんが。グッドタイミング。昨日キングさんから相談を受けていたならむらさん、震えるキングさんを見て笑いながら彼を紹介した。名刺を手渡すキングさん、「こういうキャラがですね」とロッコちゃんの絵を見せる。

「これ女の子やないか!」「パクリ過ぎやろ!」

あ、稲船さん笑った。行ける行ける、キングさん資料とかサントラとか出して。「あああスイマセンいま名刺しか持ってないです!」、ちょ、何やってんの!急ぎiPhoneでプレイ動画を探して、キングさんと稲船さんに見て貰う事に。この記事の一番上の動画がそれである。

「これに比べたら、俺のMighty No.9なんか可愛いもんやな!」

爆笑が起こった。「スイマセンスイマセン!」と謝るキングさん、「謝るんならカプコンに謝らな」と笑いながら話す稲船さん。その後も少し話をして、お礼を言って別れた。悪い大人達と次々に抱き合って喜ぶキングさん。これは優勝モノだ。「名刺貰った…名刺交換した…」と半泣きのキングさん。良かった良かった、場所が場所なら胴上げしてたよ僕は。

が、彼の話はこれでは終わらなかった。

舞台はIndie Streamへと移る。ボチボチお開きの時間かなという頃に、キングさんが僕の所へやって来た。「宮澤さん、お願い出来ますか」と真剣な表情のキングさん、手にはノートPCとファミコン風USBコントローラを抱えていた。そうか解った、行こう。

僕らは再び稲船さんの元を訪れる。「良かったら、ロッコちゃんをプレイして貰えませんか」、今度は震えず話す事が出来たキングさん。稲船さんは笑顔で応えてくれた。ロックマンの稲船さんが、ロッコちゃんをプレイするという非現実的な光景が目の前に広がる。

笑いながら、しかし時々恐ろしく真剣な表情を見せる稲船さん。プレイ中、キングさんとずっと話をしていた。キングさんにとっては何物にも代えがたい時間だったろう。僕らは再びお礼を言って、稲船さんと別れた。Indie Streamという大きなうねりの中で、キングさんの夢は果たされたのだ。

ここでキングさんへのインタビュー記事を紹介しておこう。読んで頂ければ解る通り、今日に至るまで、彼は何度も何度も追いつめられていた。初めてBitSummitで会った日の帰り道、車で駅まで送っていった時の事を思い出す。そんな苦悩続きだった彼が見せた、渾身の喜び。彼は凄い男ですよ。尊敬します。

実はこの後、三たび稲船さんの所へお邪魔して、お願いし忘れていたキングさんとのツーショット写真を撮らせて頂いた。嫌な顔一つせず、非常に気さくに対応して下さった稲船さん。心から感謝いたします、有難うございました。嬉しそうな顔でツーショットに納まるキングさんを見て、ニヤニヤしながら「次はオリジナルを作らないとな」とならむらさん。そこでキングさんは、こんな冗談を飛ばしたのだ。

「次は、Mighty No.9みたいなのを作りますよ!」

インディーゲーム東京旅行・22時間のジェットコースター終着

Indie Streamも無事に閉幕し、ビルの外でテンション上がりっぱなしの面々が元気にはしゃいでいる。体力のある人は二次会へ行こうとの事で、終電どうでもいいや組が連行される事となった。hasuさん、さとうさん、キングさん、taigooooさん、池谷さんとはここでお別れだ。また近々、お会いしましょう。

SSJ品川ビルから歩く事数分、雑居ビルの中にある居酒屋へ到着。時刻は0時前、参加者は20名程度。ならむらさん、東江さん、小野口さん、Maruchuさんたちクリエイターを筆頭に、酒とゲームがあればいつまでも起きていると噂のPLAYISM軍団などなど20名超。本日最後の宴が始まる。ヤバい話はアレしますので予めご了承を。

スタートダッシュを切ったのはPLAYISMの水谷さんだった。「僕、今日朝から何も食べてないんです…」と虚ろな目でオーダー用端末(通称Wii U Pad)を操作する。運ばれてきたのはピザ、見た事も無いような速さでカットを始めるも、刃が悪いのかなかなか切れない。「何でこんな時間かかるモン頼んだんや!」と自分にツッコミを入れていた。疲れは人の判断能力を鈍くする。それでは乾杯、お疲れ様でした。

ここに居る人間は、既に終電を諦めた&近くに宿がある組なので、基本朝までコースである。僕とならむらさんはPANDAさんの秘密基地にお世話になるので、意識のあるうちに帰らせて貰う事に。そういやMaruchuさん、既に30時間くらい起きてるとか言うてましたけど正気ですか。

しょっぱな盛り上がった話は「インディーと同人」。今日の集まりで同人系の人と沢山話をしたんだけども、同人界隈の人はインディー界隈を羨み、インディー界隈の人は同人界隈を羨んでいた事が解ったそうだ。お互い「あっちは儲かってるんだろうな」「あっちは派手にやってるよな」と思ってたりしてたけど、実際どっちも地味で、どっちも同じ事で苦労しているんだと。インディーも同人も、みんな身を削ってやってるんだと。お互いなかなか接点が無かったから解らなかった話だ。この辺りはいずれじっくり対談とかやって欲しい。

デバッグの話。「La-Mulanaは超絶プレーヤーが沢山居て、Wii版の実況動画のお陰でバグを洗い出したりした」とならむらさん。「たまに超絶バグが飛び出したりして血の気が引くんですよ、やーめーろーって」、苦笑するMaruchuさん。「Indie Streamでデバッガを募ると言うのは面白いかもね」と東江さんが続く。なるほど、そういう形での参加ってのは面白いなあ。実際僕もデバッガをやらせて貰っているので、その中での交流というのには興味がある。

インディーに対するイメージの話。「インディーって周りにハードルを上げられてってる気がする、インディーは会社を捨てて夢を追いかけてないと!みたいな」「周りがバンバン火を焚いて、あそこ渡るんだってスゴーイ、って言われても厳しいよ!」などなど。夢があるように見えて、実際のインディーってのは、地味で弱い立場の生き物だ。また、「インディーでもプレスリリース出すんですか!?」と驚かれた話とか。いやいや、そりゃ出しますよ。インディーって言っても、広報なんかは普通にやってます。どうもインディーって、超人視・キワモノ視されてる気がする。

話はどんどん盛り上がる。ここに来てようやく東江さんとお話する機会が出来て、喜び勇んで名刺交換させて頂いた。まさかTENGAMIの作者さんと名刺交換出来るなんて思いませんでしたと言うと、「いやあ、僕も沖縄に住んでるんで、皆さんと名刺交換できたのは今日が初めてなんですよ、孤島なもんで」と。普段は出てくるのも大変だそうだ。ここから場は一気に東江さんワールドに突入する。

「実は僕、○○と○○をするって企画を考えたんですよ」「正しい作法に乗っ取って○○○○○○…」、ちょっと待って東江さんいきなり何を。勢いよくゲームシステムの詳細を話していく東江さん。「そしたら、お前狂ってるって言われて」、いやあ、これ天谷君なら大喜びだと思いますよ、でもコンシューマじゃ絶対無理「じゃあPLAYISMだな」「ウチはすぐ出します」「出来ればWiiリモコンかPS Moveを使って」、何言ってんのこの人たち。

東江さんの攻勢は続く。「ハイエンドの技術を使って、スンゲーリアルな焼肉を焼きたいんですよ」、どういう事ですか。「昔、エア焼肉ってあったんですよ」「画面の中の肉が焼けたら、クリックして、それに合わせて白米食べて焼肉してる気分になれるっていう」、全員噴飯。「笑ってますけどね!僕ぁ当時イギリスに居たんですよ、バーミンガムにゃ焼肉屋なんて無かったんです、僕は毎日エア焼肉を見ながら飯を」、全員再噴飯。「でもね、ちょっと満足度が低いからこれを更にリアルにして」「○○を持たせて○○を○○」、あ、また凄い方向に走り始めた。ホントにその発想は無かったです。

その後も東江さんは類を見ない企画話を幾つも幾つもリリース。書けない。とても書けない。面白いんだけど視点が鋭すぎて、何と言うか、突き抜けている。でも僕、これらのゲーム出たら絶対買うなあ。東江さんはメチャクチャユニークな方だ。ならむらさんと一晩で意気投合したという話を聞いた時点で、何かを察するべきだった。どうにか定期的に関西や関東へ来て頂く事は出来ないでしょうか。僕、東江さん・ならむらさん・天谷君の生放送が観たいんです。

以下、掘り下げたらヤバそうなのから意味不明なものまで箇条書きで。

  • 「一番最初に買って貰ったゲームが一番ハマる」「クソゲーなんて言葉無かったよね」
  • 「日本のインディーって、何でオッサンばっかりなんだろう?」
  • 「持ち上げられると身動きが取れなくなるから、落としたくなる」
  • 「明日マスターアップなんですよ」「えっ」「えっ」
  • 「僕、何も出来ないからディレクターになりますって面接で言ったんですよ」「えっ」「えっ」
  • 「どんなに発展していても、最初に置いた軸足を絶対に離しちゃダメ」
  • 「僕の人生を変えた、ゆで卵の話」
  • 「フレームレートが低いほうが、脳内で補完できて自然に見えた事が」
  • 「プリキュアのEDに見る3D技術の進化」
  • 「知らず棍棒を振り回してしまう」
  • 「このゲームはエロがある訳でも無いのに何で18禁…」
  • 「はだしのゲンって何でゲームにならないんですかね?」「ポエヤマさんって人が居てですね」
  • 「タッチの理論」
  • 「SIMPLEシリーズのせいで、タイトルに『ザ』って付くとゾクッとする」
  • 「ブシドーブレード100本先取」「終わったらブシドーブレード2を100本勝負」
  • 「尿意ゲージ」
  • 「第一人者は、ブームが過ぎても残るよね」

午前3時、我々の体力は限界に達し、皆さんに挨拶をして居酒屋を後にした。朝6時過ぎに起きて、PANDAさんの運転(早々に飲んでしまって申し訳ないです…)で宿舎についたのが午前4時。ほぼ丸一日動き回って、風呂から上がったら電池が切れた。明日は昼から横浜でお仕事なんで頑張ります。それでは、おやすみなさい。

今日一日でお会いした皆さん、本当に有難うございました。また、声をかけて頂いたAGMの営業Iさん、PLAYISMさん、いつもワーワーやってくれるNIGOROと悪い大人の皆さん、大変感謝しております。興奮して、大笑いして、ショックを受けて、大騒ぎして。関東まで足を運んで、本当に良かった。僕の人生の中において、またひとつ忘れられないハチャメチャな日が増えました。こんな訳の解らない男ですが、今度とも何卒宜しくお願い致します。それでは、また近々。

2013年、決戦前夜

店の手伝いが終わり次第、荷物をまとめ始めた。ついにやってきた、2泊3日の関東旅行だ。半端な季節でどんなカッコが快適なのか解らないので、長袖半袖上着など幅広く用意する事にした。PC用のカバンが破裂しそうだ。また、カメラバッグのほうもNikon D7000、スピードライト、スピードライト用eneloop pro充電器付き、普通のeneloop USB出力付き充電器、iPhone用バッテリー、レンズ掃除用具などでパンパン。今回、三脚は留守番して貰う事にした。多分、広げるヒマが無い。

一頻り準備が終わった所で、ランニングに出掛けた。風邪は随分マシになったんだけども、まだ体温調節がマトモに出来ていない感じだ。ただ、何となく体を動かしておきたかったので、ちょこっとだけ走った。久々に汗をかいて気持ち良い。やっぱ人間、身体を動かさんとアカンね。

向こうじゃ今日から一般デーになり、沢山のお客さんが詰めかけているそうだ。さてさて、最終日はどんな事になっているやら。僕の戦いは明日から始まる。おやすみなさい。

ネタに巻き込んで申し訳ありません

先月爆誕したパンツアイコンの元ネタであるEddie Leeさんが、東京ゲームショーのセンスオブワンダーナイトでBest Art Awardを受賞していた。ヤバい、とんでもない人をネタに巻き込んでしまった。あれ、と言う事はひょっとして、会場で直接お会い出来る…?

何度目か忘れた満月の撮影

世間では東京ゲームショーが開幕しておりますが、僕はまだ事務所で仕事中。日曜には東京に行くので、それまでに出来る限りのことをやらねばと。ガッシガシ仕事してたら、月が上がってくる時間になってまして。慌ててカメラ持って飛び出した次第で。今年の中秋の名月は正真正銘の満月らしいので、頑張ってみた。普通に撮っても違いが分からんので、少し構図を考えた結果がこちら。まだ風邪も治りきってないのに、ポイント探しで走り回って汗かいた。変温動物みたいに体温が上がったり下がったりしてる。

新たなるヒロイン誕生


グランマ対おばあちゃん by ikuyoan on pixiv

流行もののゲームにはほとんど飛びつかない僕だけども、「ババアがクッキーを焼くのがやめられない」という意味不明のtweetに誘われ、つい沼に足を踏み入れてしまった。これは大変な沼なので、プレイしようと思う時には十二分に暇を持て余している時だけにしたほうが良い。忙しい時にこれに手を出すと、ホントに何も手に付かなくなる。ただクッキーを量産してるだけなのに。

悪いタイミングで風邪

急激に冷えた昨晩。寝起きから妙にゾクゾクするなと思ってたけども、昼過ぎくらいから体温調整が効かなくなってきて、打ち合わせが終わる頃には身体が揺れ始めていた。このタイミングで、風邪か。週末は東京なんですって。ホンマ勘弁して下さい。効いてくれ葛根湯。

が、その後もふらつきは治まらず、冷房下では体温調整が効かず、変な汗が出たり寒気が起こったりと変温動物さながらの状態に。昼に続き、夜もインド料理屋という貴重な体験をしたんだけども、とにかくこれ早く治さんと。下手したら今週、ランニング出来んな。

神出鬼没の自由人Kさん

久々にP社へお邪魔する。高速バスで枚方方面へ向かうんだけども、運行状況が心配になって事前に電話したら通常通り動いているようだ。どうやら大阪の方は被害も軽微らしい。京都はまだ不通区間も多いらしく、按摩師のNやスーパーのKから悲惨な通勤状況が届けられた。こちらはバスで30分ほど揺られて目的地へ。早く着き過ぎたので、駅のベンチでJavascriptの本を読んでいた。程無く、徹夜明けという社長のTさんが迎えに来てくれた。大丈夫ですか。

打ち合わせのほうはスムーズに終わり、近場のインドカレー屋で和やかな雑談タイムへ。社長のTさんや技術屋のTさんと色々話している所に、突如自由人Kさんが現れた。同社の役員でもあり千の逸話を持つKさん、現れると場が一瞬でカオスになる。最近では社長のTさんの母親振りも板についたようで、Kさんは度々お小遣いをねだるようになったとか。「貸して、やったら返さなアカンやん?だから、お小遣い頂戴って」「こないだ通帳見たら、預金残高が3ケタになってた」、ちなみにKさんはTさんより年上である。そして仕事に関しては、バリバリのやり手である。今日も顔が痛くなるくらい笑って帰路に着いた。

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