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軽自動車で帰るぞ関西・滋賀京都編(終)

  • 2013-09-24 (火) 0:40
  • 日常

第5チェックポイント、多賀SA到着。ついに滋賀県である。ここへ至るまでの間、車内では激しい論戦が繰り広げられていた。我々は決意を秘めて車外へ飛び出す。

そもそもの言いだしっぺはPANDAさんである。「確か多賀って、温泉か何かあるんだよね…」、鋭く反応するならむらさん。「温泉あるなら行くしかないだろ」「いやでも、それ行っちゃうと、ならむらさん終電に間に合わなくなるかも」、そう、我々各地のSAで遊び呆けた結果、既に時刻は20時前。まだ晩飯も食っていない。そこへプラス温泉へ寄った場合、恐らく新大阪駅へ着くのが23時近くになるだろう。新幹線は良いとして、その先の電車が無いのだ。

「じゃあ、風呂入ってメシは車内で」

風呂を取ったよこの人。「他の何が犠牲になってでも風呂を選ぶ」「このまま帰宅して一人風呂に入るのは虚しい」、力強い。PANDAさんが「ここまで来て最後はファストフードかよ!」と非難の声を上げる。僕はお二人に付き合いますよと逃げる。車内でPANDAさんが必死に時刻表を調べ、見通しを立て、結局我々は多賀SAで風呂に入る事となった。滞在目標時間は30分だ。

が、この30分という目標は脆くも崩れ去るのである。最初に道を踏み外したのは、他ならぬ僕だった。何とこの多賀SA、えびせんべいの里があったのである。うおおお、何でこんな所に!バリエーションと美味しさとコスパを誇る、個人的には最強のせんべい屋さんだ。これを見て素通りする訳にはいかない。試食コーナーへ2人を誘導して、僕らはまんまと道を踏み外した。モリモリ食ってモリモリ買う。オススメです。淡路島内には姉妹店であるたこせんべいの里もあるので是非。アホみたいにデカい工場を見学しながらモリモリいけます。

続いて風呂。温泉ではなかったけども、長旅の疲れを癒す事は出来た。ならむらさん大満足。この面子で風呂に入るのは3回目である。風呂を上がってフードコートへ移動、ならむらさんは車内食用にロッテリアへ走る。ここでPANDAさんが裏切り行為に出た。「京都駅から新幹線に乗ればまだ時間あるから、普通に飯食おう」「たまには罠にかけられるほうも味わって貰わないと」、何という鬼畜提案。僕も従い、ココイチでコロッケカレーを注文する。帰ってきたならむらさんは唖然としていた。どうでしょう的な展開である。が、近江牛メンチカツバーガーという多賀SA限定メニューを入手してならむらさんは嬉しそうだった。

ここから運転はPANDAさんへバトンタッチ。あと少しで家に帰れる。知った地名が出てくるだけで嬉しい。米原、彦根、八日市、竜王、栗東…読み上げて喜ぶ僕を見て、ここから更に奈良まで帰るPANDAさん、岡山まで帰るならむらさんが荒ぶり始めた。「ちょっと比叡山観に行きたくなったな」「(大阪)南港からのフェリーって何時まである?」「出雲そば食いたくなってきたな」「やったわしゅうさん、沖縄までフェリー40時間だって!間に合うわ」、一体何に間に合うと言うのか。これ拉致じゃないか。挙句、無事帰ったか連絡をくれた営業のIさんに「今から四国行くんで迎えに行きます」と返事を出す始末。Iさん「何で!?何で!?」って怯えてたじゃないですか。

第6チェックポイント、人生初の大津SA。いっつも京都東か南で降りるんで、このSAへ寄る機会というか必要性が無かった。「琵琶湖を一望したい」というPANDAさんの希望と、単に荷物整理の為に寄ったんだけどもこれがなかなかどうして。改装されて間もないようで建物は美しく、3階のテラスからは琵琶湖が綺麗に見えた。写真撮っておけば良かったなあ。身体は元気なんだけれども、頭が全然回っていなかった。時刻は22時前、千葉を出てから14時間が経過していた。

荷物整理をしながら、そう言えば東京からの帰り道で一人じゃないのって初めてやなあと気が付いた。学生時代から何度となく訪れた東京だけれども、帰りはいつも一人。大抵は夜行バスで、目が覚めたら京都駅だ。あの独特の『帰ってきてしまった』という寂しさ。それを、今回は全く感じることが無かった。代わりにあるのは『帰って来たぞ』という達成感である。

旅は良い。一人旅も良いけども、複数人で行く旅はもっと良い。ずっとバカ話して、沢山寄り道して、沢山写真撮って。こういう感覚って久しく忘れてたよなあ。学生時代に同級生で海行ったりした、ああいう感覚。疲れてる筈なのに、「次はあそこ行きたいよな」と笑って話してくれるPANDAさんとならむらさん。TGSの数日前、「一緒に帰る?」と声をかけて貰って本当に良かった。お世話になりました、また是非旅に誘って下さい。

車は京都東ICから1号線へ。そのまま京都駅へ向かい、解散となった。僕の3日間の非日常が、幕を閉じる。

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