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2012-07

28,000円の大博打


高校生~専門学校生の頃、僕らの周りで爆発的に流行ったゲームがある。『Magic:The Gathering』、通称MTG。1993年生まれのアメリカ製トレーディングカードゲームだ。海外のゲーム、海外の絵というだけでも興奮するお年頃、友人(A社長だったと思う)からカードを借りて実際に遊ばせて貰った。思いっきりざっくり説明すると、ある程度自由に組んだ60枚程度のカード(デッキ)を用意し、土地と呼ばれるドラクエで言う所のMPを表すカードを設置しながら様々な魔法を唱え、20点ある相手の体力をゼロにしたら勝ち、という対戦カードゲームだ。ルールを教えて貰い、実際に対戦して、その日のうちに僕はカードを買いに本屋さんへ走っていった。一瞬でハマったのだ。ロクすっぽ英語も読めないのに、皆で必死に翻訳して遊んだあの頃。次の年には日本語版が出たんだけども、僕らは敢えて英語版を使っていた。

MTGは、スターターパックと呼ばれる60枚(1,500円くらい)のセットとブースターパックと呼ばれる15枚入りのパック(350円くらい)で販売されている。どちらも開封するまで中身は解らないようシーリングされており、中身は『土地(しょっちゅう入ってる)』『コモン(しょっちゅう入ってるカード)』『アンコモン(やや希少価値の高いカード)』『レア(かなり希少価値の高いカード)』が入っている。スターターの場合は、通常はレア3枚/アンコモン9枚/コモン26枚/基本土地22枚、ブースターの場合はレア1枚/アンコモン3枚/コモン11枚という比率だ。僕が最初に手にしたMTGは第4版、全378種類のカードセットだった。レアは121種類あり、これを集めきろうと思うとかなり大変な事になる。数万払って箱ごと買う者も現れたくらいだ。

このカードゲーム、実は今でも世界中で遊ばれている。定期的にカードバランス等を調整した新しいシリーズが登場し、そのシリーズ毎に世界大会が開かれているのだ。新しいシリーズのカードが出ると、幾つか前のシリーズのカードは一般ルールの大会(スタンダード)では使用出来なくなる。なので、ハマった人はカードをどんどん買い続ける事になる。じゃあ、古いカードはみんな捨てるのか?という話になるが、実は新しいカードも古いカードが使える大会(ヴィンテージ、レガシー)があるのだ。

さて、MTGでは一般的に古いシリーズのパックのほうが価値が高い。その理由は2つ。1つ目は、生産が終了していて希少になっているから。当然古ければ古い程、希少度は高い(作り過ぎて希少度が低いものもあるけど)。もう1つの理由は、バランスが取れていない凶悪なカードが潜んでいるから。シリーズが新しくなる度にバランスが取られているという事は、裏を返せばシリーズが古いほど『壊れた』性能を持つカードがあるという事だ。最初期のAlpha、Beta、Unlimitedといったシリーズには『パワー9』と呼ばれる超凶悪な9枚のカードが存在していた。それぞれカード屋さんで単品販売されていたりもするが、その中でもMTGの象徴とも呼ばれる『Black Rotus』というカードは、状態さえ良ければ数十万の価格で取引されている。更に最初期のもので状態の良いものになると、信じ難い事に数百万で取引されている。こんなん怖くてゲームに使えんわ。ただ面白いのが、これらのカードがあればゲームをかなり有利に進められる事は間違いないのだが、それでも負ける事はあるという点だ。MTGは奥が深い。


前置きが長くなってしまった。上記の動画は、そんなMTGの歴史上で3番目に発売された、『Unlimited』の開封を納めた貴重な動画だ。通常価格は$3だった筈なのだが、こちら現在28,000円程度で販売されているとの事。怖い。買う事自体が怖い。幾らとんでもないカードが入っているとはいえ、その確率はかなり低い。1パックたったの15枚、その中にレアは1枚だけ。Unlimitedはレアの種類が117枚と言う事で、パワー9が出る確率は9/117、約7.7%。勿論パワー9以外にも、今では手に入らない凶悪なカードが何枚かあるれども、逆に今でもかなり手に入り易い1枚数百円のカスレアもある訳で。そんなん引いたら立ち直れん。

と言う訳で、是非このとんでもない大博打を見届けてあげて下さい。

スパークリングワインの主張

凄まじい暑さ。別に節電とかそういうのではなく、何となく冷房を入れていないのだが結構ヤバい。室内にある温度計を見ると、36度。あー、これはアカンと思いつつ水を飲む。先日、喫茶店の製氷機が壊れ、気軽に氷を楽しむ事が出来なくなったこともダメージをデカくしている。何か、ちょっとでも冷えてるモン無いか冷蔵庫。

スパークリングワイン。

一時帰国していたドイツのSさんからのプレゼント。冷蔵庫の良いポジションで、良い具合に冷えている。よしコレ行くか、と手にしかけて首を振った。昼間っからアルコールて。しかも今日は車で通勤しとるやんと。大分おかしくなってきてるなと、まだぬるい水を飲む。やれやれ。

しばらくしてからまた喉が渇き、冷蔵庫のドアを開ける。途端、目の前で何かが炸裂した。うわ何や!と思ったら、スパークリングワインの栓だった。何の自己主張だ。

謎の呼び出し

創業セミナーの後輩(というには人生の大先輩だけれど)である、福島県から来た古着のMさん。新たに京都で商売を始めたいとの事で、相談に乗って欲しいとの連絡を受けた。集まる場所は、京都市のど真ん中、四条烏丸近くにある廃校、旧成徳中学校。って、ここで良いんですか。これ勝手に入って良いんですか。

電話をしてもMさんと繋がらないので、恐る恐る中へ入る。どうやらこの建物、今は市民が利用できるような施設となっているようだ。建物自体は古いが清掃が行き届いている。が、薄暗い。人の気配がしない。ホンマにここで良いんですか。てかMさん何処に居るんですか。僕どうすりゃ良いんですか。

程無くMさんから入電、何とか合流に成功する。実は今日、まだ何をやるのか、何をしたいのか一切聞かされていないのだ。戸惑いまくりの僕を引き連れて、とある場所でとある会議を行った。さてさてこの話、ここからどう進展するのか。

UNO スーパーハードワックスの後継者現る

ようやく、ようやくUNO スーパーハードワックスの代用となるワックスを手に入れた。『GUZZLE クライムワックス』、Amazonにて購入。65gで1,500円少々と根は張るが、僕が望んでいた『ガチガチではないけど強力なホールド』『ベリーショートでも固定出来る』『香料無し』『洗い落としやすい』といったポイントをバッチリ押さえている。ほとんど文句無し。少ない量でもしっかり伸びてホールド出来る。素晴らしいわこれ。

ところで同時期に購入したUNOのFOG BARは、もうどうにもならん位にアレだったので封印している。悪い予感はしてたけど、ここまでダメとは。

La-Mulanaと僕


デバッグチームの一員として関わらせて頂いていた、考古学アクションゲーム『La-Mulana』のWindows版が、先日全世界にリリースされた(日本語版/英語版)。内容については、上記の動画を見て頂くのが一番早いと思う。スルメの様に噛みごたえのあるゲームなので、画面を見てピンと来た方は是非ご購入を。たったの1,200円で、ボリューム満点な遺跡の謎に挑み放題です。

ここのブログでも何度となく書いているんだけども、昔、僕はMSXというテレビに繋げるホームパソコンを愛用していた。小学2年生の時に買って貰った、初めてのパソコンだ。BASICという初心者向けプログラム言語を使い、当時のファミコンブームを尻目にMSX漬けの毎日。雑誌や本に掲載された投稿プログラムを毎日入力しては遊び倒していた。性能的にはかなり貧弱な部分もあったけど、それでも当時の僕にとっては、これ以上無い最高のコンピュータだった。

一時期は爆発的に売れたMSX、残念ながら90年代中頃には他機種の性能やシェアに押され、衰退しきってしまう。僕の周りからもユーザーが消え、また僕自身もMSXから離れてしまった。3台所持していたMSXは、棚の中で静かに眠る事になる。代わりに僕の部屋には、Windows95が搭載されたPC-9821がやって来た。

僕がMSXという文字を再び目にしはじめたのは1999年の事。インターネットが普及しはじめ、各地でかつてのユーザー達が草の根活動を始めたのだ。MSX・FANなどのプログラム投稿者さん達のサイトを巡り、懐かしい気持ちになりながら情報を読み漁っていたある日、とんでもないサイトに行き当たった。

『GR3 PROJECT』。

何と彼らは、MSXより遥かに高スペックなPC上で、敢えて厳しい制約があるMSX風の表現(というより、MSXまんま)でゲームを作っていたのだ。処女作『GR3』の完成度たるや、知らない人が見たら間違い無く実機上で動いているアレの新作と思ってしまう程の出来。あのカクカクの8ドットスクロールを見事に再現している。言っちゃ何だが、こんな奇特な人間見た事が無い。あまりにもニッチ過ぎる。

調べてみたら、作ったのは僕とほとんど歳の変わらない『ならむら』『サミエル』『duplex』というアマチュアクリエイター3人組だった。リーダーのならむら氏が運営していたMSXゲームの情報サイトで3人は知り合ったらしいのだが、実はこの3人、リアルでは一度も顔を合わせる事無く創作を続けているらしい。現在ならそんな話も珍しくは無いかもしれないが、この時まだ世は2001年。恐ろしくレアなチームだった。

そんな彼らが、今度はアクションゲームを作るとアナウンスする。『ガリウスの迷宮』から強い影響を受けているというその作品こそ、考古学アクションゲーム『La-Mulana』だった。2001年にプロジェクトがスタートしたのだが、完成するまで実に5年。途中、体験版などが公開され、じっと待ち続けた2006年6月についに完成版がリリース。


異常な完成度だった。グラフィック、BGM、効果音(セーブロードの音は必見)、シビアな操作性、強烈な難度の謎解き、更には説明書まで、ありとあらゆるものがMSX。MSXユーザー、それもコナミ好きだったら確実に絶叫する危ないネタも満載。最早、奇特という言葉で済ませられるレベルでは無い。Dr.Dの言葉を借りるならば『怨念めいている』。La-Mulanaは、かつてのMSXユーザー達を狂喜乱舞させ、MSXに触れた事の無い層にまでも響く面白さを持っていた。当時ジャズピアノに挫折し凹み倒していた僕は、部屋の明かりを消し、クリア出来るまでの1か月間毎日La-Mulanaを遊び続けた。僕の部屋に、MSXが帰ってきたのだ。エンディングを見た時、僕は泣いた。

ところで2004年、国内でもう一つ、尋常ならざる出来のフリーソフトが公開されている。『開発室Pixel』の『洞窟物語』だ。こちらも開発期間は5年(正確には6年)、学生時代からの友人である天谷君がたった一人で作り上げたゲームで、僕もデバッグチームの一人として関わらせて貰っている。洞窟物語はスーパーファミコン風の仕上がりになっており、あらゆる面でLa-Mulanaと好対照な存在だった。ファミコンvsMSX、再び。

2007年、驚くべきニュースがユーザーの元に届けられる。GR3 PROJECTの3人が新たにプロのゲーム制作スタジオ『NIGORO』として再出発を果たしたのだ。MSX発のフリーゲーム開発者たちが、プロとなってゲーム業界に殴り込みをかける。MSXユーザーとして、これほど嬉しいニュースは無い。きっと彼らならとんでもない事をやってくれるだろうと信じていたが、その一方で不安もあった。MSX風以外のプラットフォームでは、どんな作品が作れるんやろうか、と。

その後、『薔薇と椿』といった濃いFlashゲームなど多数のリリースを経て、2009年、La-Mulanaのリメイクが発表された。恐らく来るだろうとは思っていたが、サンプルの画面を見た時のドキドキ感は今も忘れられない。長い開発期間を経て、2011年6月、WiiWare対応ソフトとして『La-Mulana』が帰ってきた。

言葉を失った。これを、元アマチュアのクリエイターが、たった3人で?

原作からの正統進化なのは間違い無いけども、ドット絵、キャラのアニメーション、音楽、演出、どれをとっても進化の具合が狂っている。拘って、拘って、拘り倒して作り上げられている。更にマニュアル。こちらから見る事が出来るのだが、わざと80年代風のデザインにし、わざとゲーム画面を写真撮影して取り込み、わざとPhotoshop上で裏写りやシワを入れた上でpdfデータにしたそうだ。実際に製本したものを汚して取り込んだ訳では無いらしい。そんな手間な事、普通の人間はやろうとしない。だが、彼らはやり遂げてしまった。何もかもが常軌を逸している。

残念なことに、僕はWiiを持っていなかった(手元にあるコンシューマ機はNEOGEOとツインファミコンだけ)ので、実際に遊ぶ事が出来なかった。La-Mulanaの為だけにWiiを買おうかどうか、かなり真剣に悩んでいたのだが、そんな時に全く予想しなかったニュースが舞い込む。『洞窟物語』のコンシューマ版リリースを機に、開発室PixelとNIGOROが繋がったのだ。天谷君とならむらさんのツーショット写真を見た時、僕は相当に取り乱した。

話は更にとんでもない方向へ進む。「洞窟物語のイベントをお台場でやるので、天谷君と一緒に壇上に上がって裏話をして貰えませんか」とNIGOROの運営元である『ASTERIZM』のパンダさんから打診を受けたのだ。NIGOROの神様たちに会えるどころか、横に並んで、トークショーをする。何それ。どうなってんの。事前の打ち合わせでならむらさんとお会いした。平静を装いつつも、神様を目の前にして頭がおかしくなりそうだった。イベント当日の様子は、こちらに長々と書かせて貰っている

以来、NIGOROの皆さんと仲良くさせて貰うようになり、更にはデバッグチームに入りませんかと誘って貰えた。手渡された開発中のWindows版La-Mulana。心底ハードで、心底面白いゲームだった。オリジナルの要素を、ものの見事に昇華させている。作り込まれた演出や罠に何度も驚かされ、果てしなく強くなった敵に悩まされ、乗り越える度にやってくる強烈な達成感の虜となった。エンディングを見た時、僕はまた泣いた。

僕は幸せ者だ。『洞窟物語』と『La-Mulana』、それぞれお互いを代表する作品であり、アマチュアからプロへ転向するキッカケになった作品。その偉大な2つの作品を、これほど近くから見届ける事が出来ようとは。Windows版La-Mulanaが販売されたと同時に購入をしたのは、僕なりの感謝の気持ちだった。オリジナルの体験版を遊んでから、今年でちょうど10年になる。ずっと楽しませてくれた彼らに、少しでも早く恩返しがしたかったのだ。

時を同じくして、海外版La-Mulanaもリリースされた。Wiiware版は国内販売のみだったので、海外ユーザーはこの日が来るのを心待ちにしていたのだ。英語で、スペイン語で、ドイツ語で、フランス語で、アラビア語で。様々な場所で、彼らの興奮を見る事が出来た。きっと今頃、遺跡の中で僕と同じように幸せな悲鳴を上げているに違いない。

ゲーム制作スタジオ『NIGORO』。彼らは強い。彼らはブレない。次はどんなゲームが飛び出すのか。きっとまた、とんでもない事をやってくれるんだろうと信じている。

人に揉まれるお祭りでした

毎年恒例、ジャズバーの宵々山コンサートに顔を出すべく地下鉄で四条烏丸へ。ここから歩けば20分くらいかな、と思っていたのだが甘かった。まず地上に出られない。まさか地下街の中までで一方通行になっているとは。そこまで無茶苦茶に人は多くないのだが、通路が狭く行き来が大変なんだろう。仕方なく誘導されるがままに歩き、何と大丸前から地上へ。これでも一番西の出口なのだ。

ようやく息苦しい空間から解放された、と思ったら眼下に絶望的な光景が広がった。ここ数年、祇園祭に足を運び続けているけれども、その中でも特別に酷い人の量。長刀鉾だけではなく、辺り一面が当たり前のように一方通行になっており、大丸横の東洞院通を北へ、更に錦小路通を西へ。ようやく四条烏丸へ辿り着いた。

で、これですよ。三連休と宵山がバッチリ重なるという日程が産んだ群衆。モジャモジャと呼ぶに相応しい状態に。ただ、通りが広いから思った以上に隙間はあって、普通のスピードで歩く事が出来た。ふと狭い室町通のほうに目をやると、地獄絵図になっていた。あっち行かんで良かったホンマに。適当にちまきを買って、そのまま堀川方面へ。

おお、やってるやってる。ジャズバーのホストミュージシャン+αの皆さん、今年は何と3時間半ぶっ続けのライブ。ピアノのマスターを筆頭に、バイオリニストのYちゃん、ギタリストのT君、ベーシストのS君。先日ホストミュージシャンを卒業したばかりのドラマーのK君、フルートのKさん、ボーカリストのKさん。そこに様々なゲストが出たり入ったりと大変な事に。聞けば最近マスターにピアノを習い始めたという若いお弟子さんも居たそうだが、残念ながら会えず仕舞いだった。

何とか無事に3時間半を終え、ライブの撤収を手伝う。そのまま店までドラムセット等を担いで行き、はいお疲れ様でした。みんな口々に「照明が熱くて…」「(座り過ぎて)尻が痛い」「もう今日はええわ…」とグッタリしていたので、セッションは遠慮して帰ってきた。人に揉まれ過ぎて僕もグッタリしてたので。いやもうホンマお疲れ様でした。

完全お祭りデー

11時にA君と買い出し→16時にLa-Mulanaリリース→21時にあほげーのお題発表、という、かつてないゲームお祭りデー。まー蒸し暑い一日だった。

まずは11時、A君を車で迎えに行って、そのまま色んな物を買い出しに行く。丁度四条通を通ったので、長刀鉾なんかも拝んでいく。道中「(鉾を登る観光客を見て)いつ発車するん?」「チキンレースはやらんの?」「(駐車禁止の標識を見て)あれって何の標識?」等と危険な発言を繰り返すA君。今日も開きっぱなしだ。買い込んだものをウチの喫茶店に持ち込み、作業開始。

道中や作業中、プログラムの技術的な話を沢山した。僕が今、自分で組んでるプログラムが正しいのかどうかよく解らん、という話をしたら、「僕もあんまり解ってない」と予想外の答えが。曰く、「かなり独自性の強いクラスやライブラリを組んじゃってるから、汎用性も無いし職業プログラマの人に見せたらぶん殴られる」と。彼は職業プログラマではなく、どちらかというとサンデープログラマの延長線上に立っている男なのだ。

作業の話に戻る。「やっぱり、短期間で完成!ってなるモノがあると安心するわー」とA君。「だって今まで、一つのモノが完成するのに3年とか5年とか掛かってるんよ、どんだけ不安か」「どんなものでも良いから、『完成』っていう区切りや達成感が無いとダメやね」と言いながら、コミックボードにガンガン色を塗っていく。「こういうのって基礎とか全然知らんから、かえって気楽に作業出来て良いわ」と、いつになく嬉しそうだ。勢い余ってだんだん暴走し始める。「ワインレッドのつもりやったんやけど、薄いな…水色足すか…」、何故そうなる。「グレーになった!」、そらそうやろ。

そうこうしている内に16時に。待ちに待ったLa-Mulanaの全世界ダウンロード配信が始まる。A君が作業をしている真横でプレーイズムのサイトを見ていたら、16時ちょっと前に販売スタートの表記が。喜び勇んでクレジットカードで購入したら、その直後にサイトが503になって皆が購入出来なくなっていた。あれ、ひょっとして日本で一番最初にLa-Mulanaを購入したの、僕か。程無くPANDAさんから入電、「後から買わんか」と怒られた。だって。あ、そういや洞窟DSi版の時もそんな事になったっけか。今回は販売が外部のサイトだったので、流石にあんな無茶は…

取り急ぎ予備のノートPCにダウンロードしてプレイしてみたのだが、問題は無さそうだ。TLを見ると、ずっとリリースを待っていた海外のユーザーが狂喜乱舞している様子が伺えた。良かったね、順序良くならむらさんの罠にはまっていってね。

A君の作業も一通り終わり、喫茶店でお茶をすすっていたら「何でそんな大した事無い話でも、面白く話せるの?」とA君から思いがけない質問を頂いた。「二人で話してたら、些細な事でも凄い面白いやん?で、他の場所でその体験談を話そうとするんやけど、何か面白くないんよ、何で?」と。ううーん、空気を見て、話の持って行き方と切り口を変えてる、からかなあ。基本的に、物事ってのはどんなものでも面白く出来ると思ってるから、それを活かしてるだけやと思う。安い食材でも、調理次第で美味しく化ける、ってのに似てる気が。「そうかあ、僕、ボキャブラリ無いからなあ」とA君。そういや僕、いつからこういう話をするようになったんやろう。昔ずっと引き籠ってて、そのうち些細な変化でも楽しめるようになったんよなあ。

A君を車で送り、その後帰宅。続いてのイベントは、21時からの『第5回 あほげー』お題発表。先日、神奈川の技術屋Tさんから教えて頂いたイベントで、お題発表から24時間以内にアホなゲーム(ブラウザゲー)を作るというものだ。「参加しましょう」と脅迫もとい要請されたので、この日に合わせてenchant.jsを使って勉強を続けていたのだが、お題はまさかの『吉田』。どないせえっちゅうねん。うんうん唸りながら手を動かしはじめたら、23時、ニコ生でLa-Mulanaの6時間プレイ実況とかいう狂った番組(ITmedia主催)が始まった。唸りながらプログラムを組みながら実況プレイを見てニヤニヤする、忙しい深夜24時。明日喫茶店に立たなきゃならんのに、27時まで見てしまった。大丈夫か僕。

右側を意識する

あれだけ下手だった車の駐車(バック)が上達した。今ではほとんど切り返すこともなく、ある程度細い場所でも一発で入ってしまう。ようやく、自分の悪いクセに気がついた。バックをする時、右側が怖くてやたら距離を取ってしまう為に目測を誤ってしまうのだ。なので、右側をしっかり閉めれば、自然と車は車庫に入る。これが分かった途端、ほとんどの駐車場でミスをする事が無くなった。凄く嬉しい。

財務、政治、開発


アーケード筐体欲しい欲しい病がぶり返してきたのでtweetしたら、沢山の人から「喫茶店に置けばええやん」との圧力がかかってきた。いやそりゃ置けたら最高やけども。神奈川の技術屋Tさんに至っては、開発室PixelとNIGOROの作品を併設すべきとの意見を投げてこられた。

  1. 格安でアストロシティを3台入手する
  2. 店主をどうにか説得する
  3. Rockfishを出来るだけ早く完成させる

さあ、一番ハードルが高いのは、どれ。

壮大に何も始まらない


涙を流した。こういう才能、男子はみんな持ってるモンなんかなあ。僕も出そうと思えば出せるけど、公の場ではちょっとその。

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