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噺家のペース

  • 2010-06-23 (水) 0:40
  • 日常

この日の為にパイプ椅子を導入(写ってません)。

喫茶店のほうで落語会を開くという事で、昼過ぎ辺りから手伝いを始める。後で数えてビックリしたが、43名+αの人間が二階の11畳に集まるという盛況ぶり。足の踏み場も無かったくらいの状態だった。

会場セッティングなども手伝ったのだが、出囃子を鳴らす為にウチで用意したCDプレーヤーが貧弱で、音がかなり小さいと言うことで急遽パワードスピーカーを引っ張り出してきた。学生時代に愛用していた、YAMAHA YST-MS55Dだ。実際に使うのは数年振りだったので起動するか心配したが、全く問題無く動作した。当時テクノに傾倒しており、とにかくローが出るスピーカーが偉いという発想で購入したこのスピーカー。またこうして日の目を見る日が来ようとは。ちなみに、噺家さんはみんな笛と太鼓がを演奏出来るそうだ。三味線が必要な場合だけ、演奏者を呼んでくるとか。

17時半、下足番などをやりながら開場を待つ。意外にこの仕事は身体を動かすようで、汗が出てきて驚いた。一度に大勢来られると簡単に混乱する。従兄妹のAちゃんや画家のNさん、法律のSちゃんのお母さんまで来て貰って感謝感激だ。静かにテンションが上がる僕。

桂紅雀さん。

18時半、開演。今回は2人の噺家さんにお越し頂いたのだが、トップバッターは桂紅雀(かつら こうじゃく)さん。マクラ(導入)からして大きな笑いが起こる面白さで、お客さんの扱いも流石だ。演目は『出来心(花色木綿)』。ネタバレになるので解説は控えるが、涙が出るほど笑った。生の落語をちゃんと見たのは初めてだが、こんなに面白いとは。

桂こごろうさん。

2人目、というかトリは桂こごろうさん。演目は『茶の湯』。お茶をやっている従兄妹のAちゃん直撃の噺だ。マクラで紅雀さんが爆笑を起こしまくっていたので焦ってると言われたが、徐々にテンションが上がっていき、後半は文字通り大フィーバーで爆笑が収まらず呼吸困難に。若い人もお年寄りも、身体をくの字に曲げて笑い続け、大変な状態になった。

と、1時間半ほどずっと笑いっぱなしだったのだが、感じたのは面白さだけではなかった。緩急の付き具合、切り替えの早さ、滑舌の良さ。途切れ目の無い長台詞でも、独特の抑揚やテンポで聞き取りやすく無理が無い。どんな短い間でもスッとキャラクターが入れ替わり、知らぬ間に噺家さんのペースに巻き込まれていく。これぞプロだ。落語、恐るべし。10月にもまた開催する予定なので、ご希望の方はご連絡を。

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