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枠を超えたボケ

僕のメットはフルフェイスです。

音の編集を頼まれたので、学生時代から愛用しているデカいヘッドホン(sony MDR-CD570)片手に事務所入り。イヤーパッドが大きく、耳がすっぽり被さるタイプのものだ。それを見た母親がこう言った。

「アンタ、そんなもん付けてバイクで来たんか、危ないやろう?」

常日頃から恐るべき天然具合を発揮し、たびたび家族を恐怖のどん底に叩き落す母親。だが、最近のボケはもはや『天然』という範疇では括りきる事が出来ない。店の手伝いをしている時に、ボランティアというよりは介護の一環ですなんて軽口を叩いている僕だが、だんだん冗談じゃなくなってきたような気がしてならない。

何より一番笑えないのが、僕が母の血を色濃く受継いでいるという点だ。とても悲しい事だが、僕と母親は憎たらしいほど似ている。言動も、行動も、性格も。あらゆる場面で『血』を感じさせずにはいられない。受け入れ難い事実だ。重い十字架を背負い、今日も僕は母親のボケをいなし続けている。

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